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『ルイズは悪友(とも)を呼ぶ! Before』その7

 土曜日に、とある筋からチケットを入手して、初音ミク&MOSAIC.WAVのライブに行って来ました。
 午後5時半から始まり、8時までとなかなかの長丁場ではあったものの、ゲストも多数出演する、なかなか面白いイベントでした。とくに、ゲームを模した映像演出(「DRAGON MIQUEST」や「みくみくメモリアル」)には笑わされました。
 ――ただ、ライブ終了後、腰が痛くなったのは、オールスタンドだったせいでしょうか。やはりもう年なのかも。

 閑話休題。
 この「るいとも」を投下していた「もしゼロの使い魔の~」板では、本作以外にも前後して何作か投下させてもらいました。
 「ミス・ヴァリエールに口づけを」(才人×カトレア)、「桃色の髪の乙女」(才人×淑やかなルイズ)、「ニアゼロの使い魔」(才人がルイズの義兄)、「マザリーニ夫人の憂鬱」(宰相マザリーニが女性)、「炎のように」(才人×ケティ)といった代物で、「るいとも」に続いてこのブログでもリライト版を掲載しようとは考えていますが、いちばん最近投下した「ゼロの魔法少女」というSSがあります。
 これはタイトルそのままに、「ハルケギニアが魔法少女の故郷的魔法の国だったら」というIF物。ルイズは一人前の魔法少女になるべく頑張っているわけで、「魔改造だがゼロ魔らしい」という評価を戴いた代物なのですが、そこから派生した番外編(というより冗談企画)を、現在、ARCADIAのチラ裏のほうで連載させてもらってます。
 (たとえて言うなら「とらハ」から「なのは」が生まれたような感じ?)
 お暇な方はご一読くださると幸いです。

 それでは、「るいとも」ビフォー編の7話(改)を投下。学園ルイズ、文化祭準備編その2です。

『るいとも *Bの7』

 「ルイズちゃん、ちょっといいかな?」
 購買部が期待にそぐわなかったせいか、昼休み以降、微妙にテンションの下がったルイズに、放課後、高凪春奈が声をかけてきた。
 「ん~~なにぃ、はるなん?」
 「"はるなん"って……もしかして、わたしのこと? そういう綽名で呼ばれたのは初めてだわ」
 冗談で「いいんちょ」って呼ばれたコトはあるけど、と春奈は苦笑いする。彼女の視線の先で、さりげなく目を逸らす才人……お前が犯人か。
 「じゃあ、ハルっちとかハルりんのほうがいい? あるいは苗字から取ってナギーとか」
 3つ目のは、むしろルイズにこそ似合うのではなかろうか(中の人的に)?
 「昔、遠野美凪の格好(コス)はしたことあるけど……その中では、まだ"はるなん"の方がいくらかマシね。
 まあ、綽名の話は置いといて、ルイズちゃん、この後ヒマ?」
 「うーん、今日は帰りに、駅前で新装開店したラーメン屋さんに才人と寄ろうかと思ってたくらいかしら」
 「あ、それならちょうどいいわ。帰りにちょっと商店街につきあってくれないかな? ホラ、文化祭の模擬店の用意のために買い物したいんだけど」
 「おお、それはナイスアイデア! ほら、荷物持ちもココにいることだし。何だったら、そのままウチに来て衣装のこと話し合いましょ」
 先程までのローテンションから一転上機嫌になったルイズが、雲行きが怪しくなったことを察してコッソリ抜け出そうとした少年の襟首を素早く捕まえる。
 「まぁまぁ、平賀くんも調理班として、メニューとかに意見を聞かせてよ」
 「つっても、俺にできる料理なんてタカがしれてるぞ? 普段作ってるのは、コイツの夜食(エサ)ぐらいなんだし」
 才人の言うことももっともで、彼がルイズに作ってる夜食のうち、喫茶店で出せそうなものと言えば……
 ・ホットケーキ(市販のホットケーキミックス使用)
 ・チョコチップクッキー(同上)
 ・三色ドーナツ(同上)
 ・パウンドケーキ(同上)
 ・プリン(市販のプリンの素使用)
 ・ババロア(市販の以下略)
 ・杏仁豆腐(同上)
 ・レアチーズケーキ(同上)
 ・ティラミス(1度挑戦したが、めんどうくさいので懲りた)
……くらいだろうか。
 彼としては、別段料理の技量(スキル)を上げようという気はないので、たいていはスーパーで売っている「○○の素」を利用して、安く大量に夜食を作っているだけなのだ。
 (もっとも、「ルイズの好みに合った味」と言う点では、確かに多少なりともスキルは上がっているのだが)
 それ以外に作るものと言えば、餃子(大概は市販品)、回鍋肉、焼きそば、チャーハンといった、酒の肴に良さそうな代物ばかりだ。
 まぁ、サンドイッチなら軽食として出せるし、ハンバーグもバンズで挟めばハンバーガーとして売り物にできるかもしれないが、いずれも本格的な料理が出来るとは言えるかは微妙な線だ。
 しかしながら、昨今はその程度の調理さえ満足にできない女の子も、少なからずいそうではある。身近で言うなら、ルイズもその部類だし。
 それでも、電子レンジで玉子類を爆発させたり、フライパンを炭化物で真っ黒焦げにしない程度の常識はあったのだから、異世界の人間としてはマシな方なのかもしれない。
 「それで十分よ。どの道、出すお菓子の種類は3種類程度に絞るつもりだったし」
 結局、ニコニコ笑顔で押してくる春奈の迫力に負け、才人もおとなしくふたりに同行することになった。

 「とりあえず、先にそのラーメン屋さんに入らない? 買い物したあとだと荷物がかさばりそーだし」
 というルイズの意見に従い、駅前に新装開店したばかりのラーメン屋へ向かう3人。
 「あ、このお店の名前、聞いたことあるわね」
 春奈は、その店名に見覚えがあるようだ。
 「一応全国チェーンだからな。本拠は関西らしいけど」
 「ふーん……私、ラーメンの本場って九州か北海道だとばかり思ってたわ」
 ほら、サッポロラーメンとか博多ラーメンって、テレビでよく見るじゃない、と続けるルイズ。
 「外国人で、それを知ってるだけでも、十分日本通だと思うけど……」
 と苦笑する春奈。
 「うーん、日本で最初にラーメンを出した店とかは、どっかにあるんだろうけど、今となっちゃあカレーと同じく日本の国民食だからなぁ」
 とりあえず、店員を呼び止め、才人は「こってりチャーシューの大」、春奈は「あっさりの並」を注文する。ルイズは悩んだ挙句、「こってりネギの並」に決めたようだ。
 「ルイズちゃん、ネギ好きなんだ?」
 「ああ、何せコイツの味覚は、洋菓子・和菓子から親父のオツマミに至るまで網羅してるからなぁ。事、舌に関しては節操無いこと極まりないし」
 「ふっふっふっ、いいのかい? 私は、納豆だろうが平気で食っちまう女なんだぜ……って、何言わせんのよ!
 ところで、今更だけど、ココって美味しいの?」
 ひとりノリツッコミを入れたあと、こっそり囁くルイズ。なお、さっきのは冗談ではなく、ルイズは実際納豆もクサヤの干物もイケるクチだ。伊達に6歳から日本の食生活に慣れてたわけじゃないのである。
 「わたしは、実際来るのは初めてだから……」
 「俺はこのチェーンの別の店に来たことあるけど、かなり好みの味だったぞ。まぁ、クセがあるから、多少人を選ぶのは確かだけど」
 などと話しているうちに、注文の品が届く。
 「「こ、これは……」」
 春奈の「あっさり」は問題ない。ごく普通の鶏ガララーメンに見える。
 しかし、才人たちの頼んだ「こってり」のどんぶりを見た女の子ふたりは絶句した。
 一言で言って「濃い」。やや少なめのスープの粘性がハンパではなく、さりとてあんかけ麺のような透明感を帯びた粘りけとも異なる。
 確かに「こってり」というネーミングがピッタリだった。
 「才人ぉ、これって、私が昼に"どろり濃厚ピーチ"が飲みたいって駄々こねた仕返しじゃないわよね?」
 「んなワケあるか! いいから、黙って食ってみろって」
 信頼する幼馴染に促され、おそるおそるレンゲですくったスープを口に運ぶルイズ。
 「あれ、意外としつこくない」
 何度か食べたことがある、豚骨ラーメンのギトギトした脂っぽさ(アレはアレでいいものだが)を予想していた彼女は、まるで異なる食感に驚いた。
 これは……悪くないかも。ううん、結構、美味しいじゃない!
 夢中で箸を進めるルイズ。
 「どーやら、気に入ってもらえたみたいだな」
 才人が苦笑し、春奈はルイズに声をかけた。
 「どう、ルイズちゃん?」
 「(ズルズル……)ん、ひがいだけど、かなりおいひぃわ、ほれ(ゴクン)。ホラ、はるなんも食べてみる?」
 ルイズが差し出したレンゲに、先ほどの彼女同様、おそるおそる口をつける春奈。
 「あ、予想外な味かも!」
 「でしょ、でしょ?」
 そのあと、春奈の頼んだ「あっさり」のスープも寸評したりしながら、3人は楽しく食事を終えるのだった。
 「うーーん、ここの"お持ち帰りセット"を大食堂のマルトー親方に渡したら、何とか再現してくれないかしら?」
 後日、トリステインに一大ラーメンブームが巻き起こった……かどうかは、定かではない。
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以上。次回は引き続きお買いもの編です。
ちなみに、今回のラーメン屋は京都発祥の某お店を想定。月姫のメイドさん御用達のあそこです。
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テーマ : 二次創作
ジャンル : 小説・文学

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No title

私は最近、難波○ィ○ズ前店で、「ハーフブレンド」をよく食していますね。トッピングはタマゴで。

Re: No title

> Dさん

いわゆる「こっさり」というヤツですな。私も一度だけ試したことがありますが。
「るいとも」書くと、なぜか無性に腹が減ってきます。
「クイーン」と違って食事シーンはそんな多くないのに。なぜ?
プロフィール

KCA(嵐山之鬼子)

Author:KCA(嵐山之鬼子)
Pixiv、なろう、カクヨムなど色々書いてます。感想などもらえると大変うれしいです。
mail:kcrcm@tkm.att.ne.jp

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