FC2ブログ

『よわよわルイズちゃん』

 世の中で未だ根強い人気を誇る「ツンデレ」という「属性」ですが、正直個人的にはあまり好きではなかったり。
 いえ、誤解のないように言っておくと、いわゆるツンデレキャラの中でも、好きだったり萌えたりするキャラはいるんですよ?
 「パルフェ」のカトレア然り、「おとボク」の貴子然り、「つよきす」の素奈緒然り。
 いずれもある意味典型的なツンデレさんではあるのですが、彼女達は「ツン」になるだけの(少なくとも私にとって)納得できる理由や背景があり、かつ決して「ただのワガママな駄々っ子」や「暴力女」ではない。
 それどころか、むしろ一定の才能を持ちつつ努力もし、相応の結果を出しながら、それでも越えられない壁(主に主人公サイド)に悩むという誠に人間臭く好感の持てる娘達であります。
 ――ブッちゃけ、「理不尽な怒りんぼ」が嫌いなだけなんですけどね。巷間に流布するツンデレキャラに、その「理不尽な怒りんぼ」さんがまぁ多いこと多いこと。
 単なる敵対キャラならまだマシなんです。ツンデレ分類にいわゆるところの嫌悪型というヤツですか。主人公を誤解から(稀に主人公が悪いことも)嫌っており、敵対的な態度に出る。それは、むしろ人として当然な話です(早とちりであることも多々ありますが)。
 しかし、「本当は好きなのに、主人公の前に出るとつい罵倒して手が出ちゃうの」って設定を見ると、「はぁ!? 何それ?」と言いたくなることしきり。
 いや、「そういうのがイイッ!」というMな人もしくは寛大な人も多いのでしょうけど。
 「フィクションの世界でくらい、そーゆーのを受け止める度量を見せろ」ということなんでしょうが、「フィクションの世界だからこそ癒しが欲しい」と思うのは、贅沢なんでしょうか?
 
 ……という、屁理屈に基づき、「ゼロの使い魔」のヒロイン・ルイズを、ツンデレとは正反対のキャラにしてみました!


『よわよわルイズちゃん』

 「ご、ゴメンなさい、ゴメンなさい、ゴメンなさい……」
 目の前でペコペコ頭を下げている女の子を見たときの才人の脳裏に浮かんだ第一印象は、「ふわぁ、美少女って、いるところにはいるモンなんだなぁ」という場違いな感想だった。
 高校2年に進級したばかりの彼より2、3歳くらい年下だろうか。
 日本で言えば中学生相当だけあって、まだ色っぽいとかそういった形容はまったく当てはまらないが、アイドルなんかメじゃない整った美貌と、思わず保護してやりたくなるような可憐な雰囲気を、目の前の少女は持っていた。
 髪や瞳の色からして、日本人ではなさそうだが……。
 「て言うか、ココどこだァ!?」

 ──少しだけ時間を遡ろう。
 「我が名は、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール……」
 桜色(と言っても、この地にはそのサクラという木自体が存在しないのだが)の髪をした少女が、真剣な目つきで呪文を唱えている。
 ここは王立トリステイン魔法学院。この学院では、春に2年生になった生徒達によって「使い魔召喚の儀」が行われるのが常で、少女もまたそれに参加しているのだ。
 「……い、五つの力をつかさどるペンタゴン。我のさだめに従いし、使い魔をしょうかんせよ」
 ただ、真剣なのは確かなのだが、どこかおっかなビックリに見えるのは、心なしか少女の腰が引けているからかもしれない。
 詠唱が終わるとともに一拍の空白があり……。
 ──ボフッ! モクモクモク……
 少女の杖の先から、軽い破裂音とともに白い煙が立ち上る。
 途端に少女の顔が哀しげに歪み、杖をとり落とす。
 「ふぇ~ん、コルベールせんせぇ、やっぱり、わたしに召喚なんて無理ですよぅ……」
 パッと見、13、4歳くらいの線の細い美少女(実際は16歳だ)が、うるうると涙目になって懇願する光景は、男の庇護欲を刺激してやまないが、個人的な感慨を抑えて教師としての責務を全うする程度には、コルベールは教師として立派であった。
 「あ~、しかしですね、ミス・ヴァリエール。この春の儀式で、使い魔を召喚できないと、誠に遺憾ですが君は……」
 「クスン……いいんです。ドジでオミソで半人前以下のわたしが、立派なメイジになるなんて、所詮無理だったんです」
 ショボンと肩を落とした少女──ルイズは完全にやる気を喪失しているようだ。
 コルベールとしても、真面目で座学の成績がよい彼女を落第させるのは気が進まなかったが、安易に学院の規則を曲げるわけにはいくまい。
 「そうですか……」
 儀式の打ち切りを告げようとした彼を押しのけるようにして、長身の少女(というにはやや色気がかち過ぎている女性)が、ルイズの肩を掴む。
 「あきらめちゃダメよ、ルイズ! 大丈夫、貴女だってきっと使い魔を召喚できるわ!」
 「キュルケちゃん……」
 親友の真摯な励ましに、少しだけやる気と勇気を取り戻すルイズ。
 「そうだ! 僕達も応援してるぞ!」
 「頑張って、ルイズちゃん!」
 「一度や二度の失敗がなんだ!」
 「信じることが力になるのよ!」
 その他の生徒達も口ぐちにルイズを激励してくれる。
 学友たちの暖かい言葉に、ルイズは(それでも多少自信なさげだったが)キッとせいいっぱい気合いの入った(しかし傍目から見ると、なんとも可愛らしい)目つきになって、ギュッと両手の拳を胸の前で握りしめる。
 「わかった! もう一度、やってみるね!」
 先ほど落とした杖を拾い上げ、背筋をピンと伸ばして立つルイズの姿に、周囲から拍手が巻き起こるのだった。

 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。
 トリステインの重鎮、ヴァリエール公爵の末娘であり、この春、魔法学院の2年生に進級したばかりの少女だ。
 母親譲りの見事なストロベリーブロンド、やはり母方からの遺伝かスラリとした体型、そしてこればかりは両親に似ず、小柄な身長を備えた彼女は、一見したところ(やや胸が寂しい点を覗いて)非の打ちどころのない美少女に見えた。
 また、性格に関しても貴族の子女にふさわしく淑やかで上品。物腰も優雅で、身分の上下に関わらず、わけ隔てなく優しく接するとあって、すぐ上の姉カトレアと並び「ヴァリエール家の双璧」と称され、家の内外にシンパは多い。
 (え? 長女? ……お察し戴きたい)
 ただし、彼女にはひとつだけ重大な欠点があった。
 王家にも連なる大貴族の娘の割に押しが弱いことか? あるいは、歳の割に心身ともやや幼く甘えん坊なことか?
 いや、その程度なら周囲の支えがあれば問題ではない。実際、彼女には味方が多く、敵が極めて少ない点で、むしろそれは美点にも転じられる。
 貴族の娘でありながら、自ら料理や裁縫をすることを好む事か?
 いや、淑女の嗜みとしてそれらは身に着けて然るべきスキルではあるし、男性から見れば「家庭的」で理想の結婚相手と言えるだろう。
 好きな園芸に没頭すると、ついつい時間を忘れてしまうことか?
 いや、それもあくまで趣味と呼べる程度のものだし、彼女の育てた薔薇や胡蝶蘭は王宮(幼馴染の王女に献上したのだ)でさえ話題になる程で、立派な特技と言えるだろう。
 ルイズの欠点は唯一つ。
 彼女は……ハルケギニアの貴族にはあるまじきことに、魔法が極めて下手だったのだ。
 成功確率はおおよそ0.01パーセント弱。しかも数少ない成功例もすべて簡単なコモンマジックだ。
 末の娘の数少ない、されど大きな「短所」を家族は多いに嘆き悲しんだ。
 無論、それだからと言って彼女に注ぐ愛情が減少したわけではないが、それでもルイズ自身が、自らのことを密かに「できそこない」「ポンコツ」と卑下することを止めるまでには至らなかった。
 実のところ、彼女の謙虚で腰の低い性格も、「自分が魔法の使えない貴族である」というコンプレックスに根ざしているものなのかもしれない。
 閑話休題。
 それでも、年頃になったルイズは魔法学院へと入学し、この1年間、学院で様々な知識を学んできた。真面目で勉強熱心なルイズは教師陣のウケも良かったが、それだけに魔法実技の成績の低さが惜しまれた。
 そして……今、まさに彼女は試練の場に立っているのだ。

 「(えーっと)こ、この世界のどこかにいる、わたしの使い魔さーん! ドラゴンとかグリフォンとかそんな大それた大物じゃなくて結構です……あ、でも小鳥さんとか子猫ちゃんだと嬉しいかも……あ、いえ、何でもいいです。わたしは心より求め、訴えます。我が導きに、応えてくださーーーい!」
 (でも、できれば優しくて頼りになるといいなぁ)
 ……謙虚なのか、贅沢なのかわからない召喚の呪文である。
 しかし、それでも、発動するのが「ゼロ魔」世界のお約束。
 ──パンッ!
 クラッカーを鳴らすような炸裂音と、一瞬の閃光とともに、ナニカが現れた!
 そこには彼女達と同年代くらいの見慣れぬ服装をした少年が、キョトンとした顔をして尻もちをついていたのである!!

-to be cotinued ?-


……てな感じで、才人くん登場。弱々しいルイズにほだされて、契約することになっちゃいます。ほかの人はこんな感じ? ↓

・キュルケ
家同士では対立しているはずだが、なぜかルイズは「キュルケちゃん」と呼んで懐き、調子が狂う。 学院では、以前からの唯一の顔見知り(ルイズいわく「お友達」)ということでさらに頼りされ、本人も満更ではなく、世話を焼いている。引っ込み思案なルイズを引っ張る役目。
・タバサ
原作とは逆に、必要以上に雄弁で明るく、一見社交的だが、それは本当の自分を偽る仮面。ふとした契機から、本当の自分を見抜いたルイズを警戒しつつ、徐々に打ち解けていく。
・公爵
 全力で親馬鹿(とくに末娘を溺愛)……あれ、あんまり本編と変わらない?
・カリン様
 厳しくしようとしつつ、つい末娘には甘い顔をしてしまう(とくに「お母様だいすき~」とか言われると)
・エレオノール
 全力でルイズを猫可愛がり。末妹のためなら、アカデミー長だってブン殴ってみせらぁ!なダメ姉。かなりの過保護で、ルイズに悪い虫がつかないよう、学院に顔を出して牽制。
・カトレア
 本編と変わらず仲良し。ただし、ルイズを着せ替え人形にして遊ぶのだけは、本人はちょっと勘弁してほしい。
・公爵家使用人たち
 その大半が「ルイズ様を見守る会」の会員。ルイズ様のためなら火の中水の中!
・学友たち
 魔法が使えないと馬鹿にする者はごく少数。「可愛いは正義!」を合言葉に、多数の男子と一部の女子が退屈な学生生活の潤い・マスコットとしてルイズを愛でている。
・ワルド
 才人と壮絶な義兄争いをする。「僕がいちばんルイズの”兄”にふさわしいんだぁ!」

 某スレのレスにもあったけど、ギーシュやモンモンあたりをライバル設定するのはありかもしんない。
 まぁ、今書いてる「迷宮日和」のほうが一段落したら、続きを考えてみますかね。

スポンサーサイト

テーマ : 二次創作
ジャンル : 小説・文学

コメントの投稿

非公開コメント

続きマダー?(・∀・)っ/凵⌒☆チンチン

Re: タイトルなし

> 続きマダー?(・∀・)っ/凵⌒☆チンチン
オーゥ、すみません!
一応、ここに掲載されてる分の続きは、理想郷(ARCADIA)のSS投稿板・チラ裏にて掲載中です。
アルカディア版の続きのコトを指しておられるなら……鋭意制作中です、としか(笑)。
いや、腹案はあるのですが、いざ書きだすと、キャラ崩壊が激しくて。
プロフィール

KCA(嵐山之鬼子)

Author:KCA(嵐山之鬼子)
Pixiv、なろう、カクヨムなど色々書いてます。感想などもらえると大変うれしいです。
mail:kcrcm@tkm.att.ne.jp

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード