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『ルイズは悪友(とも)を呼ぶ! After』その03

またまた残念なことに、ここ数年、外でSS読むのに使用してたPDAを落として壊してしまいました。
メーカーに修理に出したのですが、だいぶ古い品なので部品がなく、修理不可。
一応、ケータイやネットブックで代用はできるものの、微妙に「帯に短し、襷に長し」なのが困り者。
読むだけなら、いっそPSPのネットブラウザを利用するのがベターなのですが、アレだと内容修正できないし。
中古で適当に安いの捜すかなぁ。

閑話休題。
「るいとも」Aの第3話。
前話のあと、学院に帰ってすぐの話。今回は、ほんのりシリアス風味です。

『るいとも *Aの3』

 「なあ、ルイズ……どうやら俺、伝説のヒーローに選ばれたみたいだ」
 トリスタニアから魔法学院へと帰り、ルイズの部屋に入った途端、サイトは、いきなりそんなデムパな戯言を言いだした。
 「……熱はないようね? いえ、ちょっと熱いかも」
 お約束どおり、サイトの額に手を当てるルイズ。
 「──厨二病?」
 「それって確か、向こうの14、5歳の夢見がちな子供がかかる心の病気でしょ。だめよ、サイト、戦わなきゃ、現実と」
 もちろん、タバサやキュルケも信じちゃいない。
 「待てや、コラ! いきなりイタイ人扱いはねーだろ!? ちょっとは信用して説明聞けよ!!」
 「だって」 「ねぇ?」
 生暖かい視線を投げかけてくる少女3人の中途半端な優しさに挫けそうになりながらも、それでも気力を奮い起して説明するサイト。
 「俺が、この"能力"に気づいたのは、このインテリジェンスソード、デルフリンガーに触ったからなんだ。
 おい、デルフ、お前、俺のことを"使い手の同類"とか言ったよな?」
 「おぉ、そんなこと、言ったような気もするな。それがどーしたい?」
 「つまりだ、自称6000年前から存在する剣デルフリンガーってのは……始祖ブリミルの使い魔、"神の左手"ガンダールヴの愛剣だったんだよ!」
 「「「な、なんだってーーー!!!」」」
 キバヤシ顔で力説するサイトと、つられてMMRちっくな反応を返すルイズたち。つーか、ルイズはともかく、他のふたりはどうして知ってるのだろう。謎だ。
 「……って、何をバカなこと言ってんの、サイト。本気で頭大丈夫?」
 「ま、信じられないのも無理はねーけどな。タバサ、その杖をちょっと貸してくれるか?」
 一瞬躊躇したものの、素直に背中の杖を渡すタバサ。
 「――こいつは、逸品だな。樹齢数百年のイチイの樹の根から削り出し、まる一昼夜儀式を施してある。風の魔法への親和性も強い……ん? そうか、すまん、タバサ。この杖、お父さんが自ら儀式で作ってくれたものなんだな。ありがとう返すよ」
 目を閉じて杖を捧げ持っていたサイトの言葉に、目を見開くタバサ。
 ただならぬタバサの顔色から、サイトが真実を言い当てていると悟ったのだろう。ルイズとキュルケの顔つきも幾分真剣なものになる。
 「どういうこと?」
 「もしかして、サイト……『Fate』の主人公みたく"解析"ができるようになったの?」
 ゲーム知識の豊富なルイズが、いち早く心当たりを挙げる。
 「まぁな。もっとも、衛宮士郎の"解析"と言うより、『いつ空』の巽策の"解対"というほうが近いかもしれんけど」
 しかも対象は"武器全般"じゃなく"魔法の品全般"みたいだ、と付け加える。
 「"解対"にたとえたのは、単に名前や性能や由来がわかるだけじゃなく、その最適な使用方法もわかるようになったからだ」
 そして、その能力を使ってデルフリンガーを"視た"ところ、これがまぎれもなく6000年前からある最高の魔剣のひとつで、かつ本来はガンダールヴ専用装備だとわかったらしい。
 「こいつが錆びてるように見えるのも偽装だな。魔力を流し込めば、元の輝く刀身に戻るみたいだし」
 「おどれーた! 相棒、そんなコトまでわかるのかい?」
 「ああ、それと……こっからは特に秘密にしといてほしいんだけど、デルフには、もっとすごい能力がある。
 こいつはな、飛んできた魔法を吸い込んで無効化することができるんだ」
 ルイズの「ねーねー、それってイマジンブレーカー?」というツッコミは、とりあえずスルーする。
 「しかも、吸い込んだ魔力で使い手の身体機能をサポートすることもできる。使い手が気を失ったりした非常時には、魔力の続く限り、使い手の体を動かして"戦闘続行"する機能までついてるらしいぜ」
 「まさに、至れり尽くせりの、メイジ殺しのためにあるような剣ね」
 キュルケがそろそろとため息をつく。
 「まぁな。正直、こんなヤバいモンを手元に置いとくのもどうかとは思うけど、かと言って他人の手に渡るのも怖いしな」
 4人の視線を受けて、居心地悪そうに鍔元をカチカチ言わせるデルフ。
 「――つまり、サイトは"神の盾"ガンダールヴの再来?」
 納得したかのように言うタバサの言葉を、サイトはあっさり否定する。
 「あ、それは違うみたい」
 「「「はぁ??」」」
 期せず三人の少女たちの声が重なる。
 「すまん、言い忘れてた。この剣の本来の"使い手"たるガンダールヴの能力は、「あらゆる武器を自在に操ること」なんだ。
 対して、俺のこの"解対"の対象は、「あらゆるマジックアイテム」だからな。デルフいわく同類ってんだから、残る3人の従者(つかいま)のひとりなんじゃねぇか?」
 始祖ブリミルは4体の使い魔を持っていたと言われているが、その詳細は一般には流布していない。
 ここ、魔法学院なら書庫を漁ればそれらしい記録は見つかるかもしれないが……。
 「おお、思い出した! 相棒はアレだよ、そのぅ名前の長ったらしいヤツ。ミョ……ミョズニ……なんだっけ?」
 デルフの中途半端な痴呆っぷりにガクッと全員がコケた。
 「──"神の頭脳"ミュズニトニルン、という言葉をどこかで読んだ記憶がある。ネーミングからすると、それが近そう」
 タバサの言葉に「それだ、それ!」とデルフがわめきたてるが、すでに信用度は地の底まで落ちている。
 「本当にこのポンコツが、"神の盾"の愛剣なのぉ?」
 ルイズはどうにも疑わしそうだ。
 「まぁ、6000年前のロートルだし。作られた当時としては最高級品だったみたいだけど、経年劣化の型落ち品である可能性は否めんかもな」
 現在の相棒たるサイトにまでくさされて、ズンドコまで落ち込むデルフリンガーだった。

 「ところでルイズ、実はもうひとつ言っておきたいコトがあるんだ」
 キュルケとタバサが自室に帰ったあと、サイトはこっそりルイズに囁いた。
 「ん? 何? もしかして前世の聖戦士の記憶でも甦ったの?」
 「いや、そーいうんじゃなくて。さっき「ミョズニトニルンはあらゆるマジックアイテムを操る」って言ったよな。それはそれで間違いじゃないんだけどさ……」
 一瞬ためらったのち、懐からケータイを取り出すサイト。
 「さっき気づいたんだけど、どーいうワケか日本(あっち)の機械類にも、この能力が及ぶみたいなんだな、コレが。少なくとも、ケータイとバイクに関しては、構造&機能解析と操作方法の把握は完璧にできた」
 「ええっ! それじゃあ……パソコンからネットで超☆ハッキングとかも!?」
 「ま、まぁ、できるかもな」
 超☆ハッキングって何さ? と思いつつ、ニュアンスは大体わかったので、曖昧に頷くサイト。
 「すごいじゃない! じゃあ、日本帰ったら、オンラインの不正操作で一躍大金持ち?」
 「いやいやいや! 某ごーつくばりのGSじゃあるまいし、しねーから、そういうの!」
 「む、確かに。不正はメーよね」
 サイトの言葉に眉をしかめるルイズだが、ハッキングを強行する気はないようだ。幸いにして、ハルケギニア(こちら)でも地球(あちら)でも、あまり金銭的に困ってはいないから、元々金銭欲自体、あまり高くないからだろう。
 「でも、サイトのステータス表記に"クラス:デッカー"が追加されるわけか」
 「いまどき『シャドウラン』かよ!? わかるヤツは希少だろ」
 「じゃあ、"スタイル:XXI.ニューロ"? あ、バイクも完璧に乗りこなせるなら、"スタイル:VII.カゼ"も取れるわね!」
 「そりゃ『トーキョーNOVA』……って、もっとマイナーだぞ。TRPGから離れろよ!」
 「むぅ……じゃあ、『FFT』の"アイテム士"?」
 「いきなりショボくなった感じがするな、ヲイ」
 「でもまぁ、間違ってはいないわよ。にしても、アレね。「十分に発達した科学は、魔法と区別がつかない」って格言は本当だったのねー」
 そりゃ、格言じゃなくてアーサー・C・クラークって作家の創作だ、と言いたいサイトだった。

-つづく-
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以上。あいかわらず、原作のネタをフリーダムにいぢってますが、ご勘弁。
ちなみに、このあと日本に帰るとミョズの力が発動せず、残念なような安心したような、複雑な心境になったサイトだったりします。
あと、外伝を読んでないため、タバサの杖に関して、もしかしたら原作で正規の設定があるのかもしれませんが、父ちゃんのお手製というのは「このSS独自の設定」ということで、ご容赦ください。
(あんな慎重に不釣り合いな長い杖を使うのは、某子供先生と同じくこだわりがあるかと思ったので)
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ジャンル : 小説・文学

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