2012年03月29日

第一章 魔女狩り編 その8      表

「ふむ、やはり目は開かんか」

言いながら、垂れてた左目の血を拭った。

もう、出血がない所を見ると、とりあえず吸血鬼パワーで傷は閉じたんだろう。

というか、吸血鬼さん。
裸なのに、なんでもない様にするのはやめてくれませんか?

いやいや、さすがに10才ぐらいの子に欲情はしないけどさ、倫理的というか、常識的に考えてというか…。
着る物がないから、仕方ないっていったら、仕方ないんだけどさ。

とりあえず、目のやり場に困るので上着を脱ぎ彼女へとかけてあげる。

「な、なにをする!?」

「うん?だって寒いだろ??


さて、他の人達も助けないとな…。」

つ〜か、ココ本当に教会?
見た事のないような拷問器具が所狭しと並べられている。

しかも、薄暗いから気味の悪さが倍増。

正直言って、一刻も早くココから出たいのだ。

振り返ると、そこには茫然と立つ市民A〜Cと殴らて気絶した男と、それに踏みつぶされ再び気絶している神父がいた。

あっ、やべ。
悪魔設定忘れてた。
つ〜か、やっぱりアレだな。
オレって演技の才能がないみたいだ。

長時間の悪魔設定がどうしても出来ん…。

あと少しだから、気合いを入れる。

ついでに、気絶している二人に気付けも入れた。

なんか、真っ青になった二人がゴニョゴニョと相談をしていた。
まぁ〜、いきなり気絶したばかりの男に神父が状況を説明しているんだろう。
だが、あれだ。
先ほども言ったように、ちびりそうなほど怖いココから早く出たいという気持ちと、悪魔設定がいつ切れるか分からない焦りがあったので

「さっさと魔女達のもとへ案内してもらおうか。」

二人の相談が終わるのを待つことなく、言葉を発した。
悪いとは思っているから、そんな顔でオレを見ないでくれ。

とりあえず、案内はしてくれるらしい。
オレよりも先に、全員が行ってしまう。ついて来いって事だよな?

「本当に、貴様は何者なんだ?」

3度目の少女の質問。

「まぁ〜、詳しくは後でね。

置いて行かれちゃ困るから、一緒に行こうか。」

ココから、後は意外とスムーズに行った。

とりあえず、悪魔設定で脅して魔女達を解放させ、そして神父からちょっとヤバいぐらいの金品を奪った。

ちょっとは抵抗するのかと思いきや、隣の吸血鬼が睨みをきかせてくれたんだろう、真っ青な顔になると、慌てて色々と持ってきてくれた。
きっと、この人も罪悪感があったんだろう、絶対にばれないような所に隠されていた奴までくれたんだから。

んで、その金品を持って、そのまま街を出たというわけさ。


つ〜か、本当に色々と運が良かった。
すこしでも、運が悪かったら、絶対死んでた。

改めて考えてみると怖いな…。

でもまぁ〜、それなりの成果はあったわけだ。
こんなに小さい吸血鬼も助ける事も出来たし。

う〜ん、そういえばさっきは吸血鬼っていうファンタジーな人に初めて会ったから、ココが異世界だと早合点したけど
もしかしたら、オレの世界でも本当にいたかもしれない存在なんだよな。

意外と、異世界と過去を見分けるのは難しいな。

というより、普通はアレだよな。
小説とかだと、すぐに『おぉ〜、ココが異世界か。ココでオレは勇者になる!!』みたいな感じになるけど
現実はそんなにうまくいかないね。

というより、ココが異世界か過去かが分からないっていう、謎の現象に見舞われているし。

まっ、とりあえずココには吸血鬼がいた。
もしかしたら、ドラゴンとか魔法とか、そういうファンタジーな物もあるかもしれないから、覚悟しなくちゃいけないってとこかな?

「おい、貴様。
いつまで手を繋いでいるつもりだ?」

吸血鬼っ娘の声で、オレの意識が現実へと戻ってきた。

う〜ん、たしかに知らない男性と手を繋ぐのはちょっとイヤだよな…。

「ごめんね。」

「まぁ、いい。

さて、そろそろ良いだろ?
いい加減、答えろ。

貴様は、何だ?」

4度目の質問だった。

同じ様な質問を何回もしてくる少女。
う〜ん、そんなにオレの事が気になるのか?

はっ、まさかアレか?
誘拐犯とかに間違えられて、超警戒されているのか?

まずいぞ。
たしかに、今の状況はとてつもなく変な状況だろう。

適当に歩き回るオレに対して吸血鬼っ娘が隣におり、さらにその後ろには魔女と言われた人々が40人ほどゾロゾロと付いて来る。
たしかに、誘拐犯または奴隷商人とかに間違われてもおかしくない!!

「え〜と、名前は村重 徹。
そんで、オレは…。」

ど〜やって答えれば良いの?
『貴様は何だ?』

この質問ってさ、なんか哲学とか入ってすごい重みがあるんですけど!?
つ〜か、オレって何よ?
というより、どういう答えを求めているんだ!?

「ちょっぴり恥ずかしがり屋の、どこにでも居る普通の子供だよ。」

なんか、求められていた答えと違う様な気がする。
でも、コレがオレの限界なんだ…。

「くくくくく


くっはははははは」

おっ、オレの悪魔設定よりも上手な笑い方だ。
というより、さっきの答えにココまで大笑いする要素があったか?

「エヴァンジェリンだ。

エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル。

それが私の名だ。」

…絶対覚えてられないと思う。
いや、人の名前を覚えられないというのは、かなりの失礼にあたるとは思うんだけど、横文字の名前に不慣れなもんで…。

「じゃ〜、エヴァちゃんで決定ね。」

うん、コレだったら確実に覚えていられる。

「そんな風に呼ぶな。あほう」

そうは言いながらも笑みを浮かべているので、けしてイヤじゃないんだろう。

「まぁ〜、いい。
それよりも、徹よ。

私のモノになれ。」

め、命令ですか?



posted by まどろみ at 05:22| Comment(0) | 流れて流されてネギまへ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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