2012年03月29日

第一章 魔女狩り編 その12     裏

〜side 民衆A〜







「くっくくくく
ようやく、貴様らとオレの力の差が分かったか」

冷たく、黒い声が投げかけられた。
彼の目の前にいる。
それだけで、オレという存在がぶれてなくなってしまいそうな錯覚に陥った。

「おっと、貴様等動くなよ!!!
また、黒死病を流行らせたくはないだろ??

ふっふふふふ、この街ぐらいだったらすぐに流行るぞ
流行らせたくなければ道をあけろ
武器を下せ、オレに危害を与えようとするな………………………………………………

そうすれば、流行らせないでやるよ

だが、1人でも刃向えば、この街は死で溢れるな

くっくくくくくく

お前だけではない、お前の子も、親も、妻も
大切な奴等が、苦しみ、そして怯える

さて、どうするかね??」

この人の言葉の一つ一つに力があった。
武器を下せと言われたら、下ろしたくなる。
道をあけろと言われたら、道をあけてしまいたくなる。
そして、死という一言で、それを連想してしまいそうになった。

普通の者が言う『死』という言葉とは比較にならないほどのプレッシャーがかかってくる。
身体の震えが抑えられないのは確実にオレだけではない。

「オレは、口に出したら縛られる
約束は守るさ」

信じれた。
確かに、悪魔との契約の際に似たような縛りはある。
だが、そんな知識などではなく
それは彼が彼故に信じれた。

ただの暴力ではココまで怖れる事はない。
いや、確かに怖いがそれだけだ。

だが、彼はそれとは違う。

暴力だけではない、大きな力。
力だけではない、圧倒的な存在。

それが怖ろしくて、怖くて、でもそれは敬う対象となるような畏怖の念。

だからこそ、彼の言った事は信じれた。


「いや、だが
神に逆らうワケには………………………」

オレではない誰かが声をあげる。
だが、少しずつ機嫌が悪くなっている彼の様子に、声が小さくなっていき、途中からは近くにいるオレですら分からない様な状態だった。

もし、コレで刃向かったと判断されたら、オレ達殺されるよな?
余計な事を言うなよ…。

だが、そんな懸念とは裏腹に

「だぁ〜、んじゃオレが頼んどいてやるよ

それでいいだろ??」

思いもよらない答えが返ってきた。

何を言っているんだ?
その言葉には先ほどとは変わり、怖さはなかった。
ただし、余韻なのだろう
存在感だけは圧倒的だったが。

つまり、あれだよな。
オレ達が神に逆らっていないから見逃して、と頼んでくれるんだよな。

誰に?

まぁ〜、普通に考えれば神に頼んどいてくれるって事だろ?

魔女がそんな事頼めるか?

答えはNOだろう。

だが、頼むと彼は言った…。


圧倒的な存在感。
身体が勝手に覚える畏怖の念。
そして、神に頼み事が出来る。


それってさ、まるで神の使いみたいだよな。

いや〜、そんな事ないだろ。
だって、さっき自分は魔女だって言ったばかりだし。



まぁ〜、オレ達を戒めるためと思ったら違和感がないような気もするけど…。

いや、それでも…。

というより、自分から魔女だっていう悪魔いないよな??






「おい、逆らうな。

あの方に道をお譲りしろ。」

大慌てで周りを説得した。

あの方の圧倒的な存在感もあり
案外周りもすぐに、この説明に納得が言ったようで全員が一斉に青ざめて武器を置くことになった。



posted by まどろみ at 06:20| Comment(0) | 流れて流されてネギまへ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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