2012年03月29日

第一章 魔女狩り編 その14     裏

〜side 民衆A〜







唐突だった。
神父がナイフをだし、あの方を刺そうとした。
そこまでは分かったのだが、あの方が後ろを向いた途端、神父がその視線を追うかのように宙に浮き、地面へと這いつくばったのだ。

「それで、魔女達はどこだ??

って、気絶か…………………………」

いうと、あの方は神父を抱え込み、胸の前で手をつなぎ合わせると

ビクン

神秘的だった。
まるで、神父に魂を注ぎ込んでいるような、そんな様子が目の前で起きている。

いっかい痙攣すると神父は目を覚ますのだった。




〜side エヴァンジェリン〜




男の腕が再び迫ってきた。
そして、右の目に奴の指が突き刺さる。

「ぐぅっ。」

下唇を噛み、悲鳴を無理やり抑えた。
こんな奴のために悲鳴などあげてやるものか。

「ゲスが。
その汚い指をさっさと抜け。」

奴の指が私の中を好き勝手に動いている、そう思うと虫唾が走った。

「けっ、お前みたいな化け物にそんな事言う権利なんてないんだよ。」

私に言い聞かせるためだろう。
奴の息がかかるほど顔を近づけていた。

ふふふ、丁度良い。

ガツン

「ぎゃぁぁあああああああ」

「ふん、くだらないな。
たかが頭突きくらいで、みっともない悲鳴をあげるな。」

とりあえずは、一矢報いたというところだろうか?
だが、これくらいでどうにかなるわけではあるまい。

しばらく、各地を転々としてきたのだ。
その時の経験から、これからの予測など簡単についた。
他の魔女と同じ火炙りにされるのだ。

この、穢らわらしい奴め。
あぁ〜、あのような凶暴なのがいなくなれば、平和になるわ。

などの声を聞きながら燃やされるのだ。

私は吸血鬼だから死ぬ事はないだろうが、痛みはあるのだ。
死ぬに死ねず、体中を焼かれ続ける…。

今まで色々な経験をしてきたが、今度こそ狂ってしまうかもしれないな。

ようやく見つけた"誇りある悪"という道だったが、狂ってしまえばその道など簡単に踏み外すだろうな。

まぁ〜、それも良い。
もう、疲れてしまったんだよ。私は。

どのくらいの月日かは分からんが、それでも長すぎる孤独。

"誇りある悪"という道(いいわけ)を見つけたおかげで狂わずにコレまで頑張ってきた。
もう、いい加減休んでも良いだろ?




疲れたんだ。




「この、クズが!!」

叫びながら男が左目に釘を差し込んできたが、不思議と痛みすら感じなかった。

何もない、ただ深い水の中で、ゆっくりと身体が溶け出すような感覚。
暗い闇に包まれ、全てがどうでもよく感じる。
ソコは非常に居心地がよかった。


ドタドタドタ


何かが下りてくる足音が響く。

音はだんだんと近付いて来て、私に触れるというのだった。

「おい、君
大丈夫か!?」

それは深い闇の中に、細い光が差し込んだ瞬間だった。




〜〜〜〜〜〜〜〜〜あとがき〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ちなみに、気絶をしたら気付けをすると良いというワケではありません。
した方が良い場合もありますが、してはいけない場合もあるかと思います。
その辺はご了承ください。



posted by まどろみ at 06:22| Comment(0) | 流れて流されてネギまへ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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