2012年03月29日

第一章 魔女狩り編 その19     裏

〜side 魔法使い〜







まず初めに感じたのは勘違いかと思うほどの微弱な変化だった。

自分がかけた魔法だから、この特性は良く分かっていた。
その特性とは認識阻害魔法と、人払い。

今までの魔法とは方向性が全く違う新しい理論に基いて完成させた、オレの自慢のオリジナル魔法だ。

認識阻害魔法、読んで字のごとく認識を阻害する魔法。
今は、この村にその魔法をかけている。

これによって、普通の人には村が見えていないという症状に陥る。
多少勘が良い人間には、村は見えているのだが理解は出来ないといった状態になるだろう。

そして、もう片方の人払いの魔法だが
これは、人々に何となく居たくない、行きたくないと思わせる魔法である。

二つとも、村にかかっており
対象は外の人間、つまり村人以外の人間を対象とした。

二つとも、対象の人間に"思わせる"だけの魔法であるため
対象の人間が少しでも違和感などを感じれば、スグに解けてしまう脆弱な魔法と言えなくもなかったが
それでも、今のところは完璧であった。

何故ならば、この魔法はオレのオリジナル魔法であったからだ。

つまり言うと、この魔法を知っている者はオレ1人しか居ないのだ。

認識阻害魔法や人払いの魔法が存在すると認識していない限り、この魔法を解くのは理論上は不可能なのだ。

オレ1人しか知らないが故に、ほぼ完璧な魔法。
そう信じていた。

確かに天文学的な数値でココに迷い込んで来る者はいるだろうが、あの男はそうではなかった。

ほんの少しのバグ。

ソレを付き、彼は40人近い人々を引き連れてココまでやってきたのだ。
理論上は不可能と思っていた事を彼は楽に覆したのだ。

偶然40人を引き連れてやってきた可能性がないとは言い切れなかったが
それでも、恐らく無理だと言っておこう。

40人全員がこの村を認知しているのだ。
恐らく、この男が村があると認知させたのだろう。

無い物をあると信用させるこの男の力量は正直言って怖ろしいモノがあった。

「いや〜、やっと村に着いたよ〜。

適当に歩いていたら、偶然着いてさ〜。」

村の入り口で初めて会った時、白々しくも男はそう言ったのだ。

まずは彼を警戒した。

だが、彼が持っていた片目の開かぬ少女と、彼の後ろにいた40人近い人達の様子を見て、その警戒はなくなった。

何故ならば、この者達も魔女狩りの被害にあっていたという事が分かったからである。

どこで知ったのかは分からない。
だが、彼は知っていたのだろう。

どうして、ただの村に魔法をかけたか。
どうして、この村には人里から離れた森の中にあったのか。

その全ての答えは

ココが、魔女達の村だからであった。

正確に言うのならば、魔女狩りの被害者の村とでも言うべきだろうか?

とにかく、この村であったら彼の後ろにいる者達全員を差別されたりする事なく暮らしていけるのだ。

この村を知っていた情報網。
まだ発見されても居ない魔法を潜り抜けた技術。
40人近い人数を混乱もなく連れて来た統率力。
そして、この疑り深いオレをあっという間に説得してみせた人心掌握術。

あっという間にオレは説得されてしまった。

とてもじゃないが、敵いそうにもない。
とてつもなく大きい人間だった。


とりあえず、村の人口が40人近く増える事となった。


posted by まどろみ at 06:35| Comment(0) | 流れて流されてネギまへ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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