2012年03月29日

第二章 革命編    その4      表

ほんと、どうすれば良いんだ?

身体を清潔に保てば、皆も健康的に過ごせるのに
入ろうとしたら、自殺と思われて泣かれちゃうし。

お互いがお互いの事を想っているはずなのに、なかなか上手くいかないんだよな。

かといって、オレが妥協しちゃったら病気も広がるし、死ぬまで風呂にも入れないかもしれない。

説得するしかないんだろうけど、あまり自身がない…。

「大丈夫だって。オレは死ぬ気はないよ。」

なるたっけ刺激をしないように、優しいと思われる笑みを浮かべながら言うが

「だったら、風呂などに入るな!」

泣きそうな顔のエヴァちゃんに言われるとかなり胸が痛むが、ぐっと堪える。

「そういうワケにもいかないんだよ。」

「どうしてだ!?
やめろ、絶対に入るな。入ってはならんからな!」

かなりのパニック状態になってしまっているようで、叫ぶようにオレへと詰め寄ってきた。
ここまで、エヴァちゃんがオレの心配をしてくれて不謹慎だけど嬉しい。

「エヴァちゃん、あのね」

「私のモノにならなくても良いから、私が徹のモノになっても良いから。
呼ばれたいのなら、テツ兄ぃと呼んでやるから。

だから、だから…。

頼むから死なないでくれ。

お願いだ…。」

既に防波堤は決壊しており、エヴァちゃんの瞳からは涙がとめどなく流れていた。

「エヴァちゃん、よく聞いてほしい。」

エヴァちゃんの両肩をつかみ、彼女の瞳を見つめる。
涙によって、揺らいでいる彼女の瞳に動揺しながらも説明をした。

今の環境のままじゃ、病気が流行る事。
風呂に入れば、かなり改善される事。

細菌や、虫を媒介するなどといった難しい部分は余計に混乱させてしまいそうなので端折(はしょ)っているが
それでも、オレの考えを聞かせていった。

「だが、その考えが間違っているかもしれないではないか。」

「たしかに間違っているかもしれないけど
オレが昔住んでいた所は、毎日の様に風呂に入っていたから、エヴァちゃんが言うように急に死んだりはしないから大丈夫だよ。」

分かってはくれたようなのだが、やはり納得はしていない様子だった。

『オレ、実は未来から来たんだ』とか言っちゃったら、絶対頭が可哀想な子と思われちゃうしな…。
とりあえず、コレが今のところ出来る精一杯の説得だった。

「どうしても入らないといけないのか?」

「うん。
とりあえずオレだけでも入っておけば、皆の抵抗だって少しは薄くなるかもしれないし…。」

あまり自信はないんだけど、コレぐらいしか思いつかなかったんだよ。
せめて濡れタオルで身体を拭くぐらいをやってくれれば、多少はマシになると思うんだ。

『アイツが一番怖ろしいお風呂に入っているんだから、身体を拭くぐらいだったら大丈夫だろう。』
って皆に思わせれれば、ゆっくりと浸透してくると思うんだけど、こんなに上手くいくかな?

「分かった。もう何も言わんよ。

ただし、条件が一つ。」

どうやら、いつもの調子を取り戻したようで、いつもの様な不敵で可愛らしい笑みを浮かべながていた。

まだ、ちょっと無理をしているような感じは出ていたが、それでも少し安心した。

「で、何?
その条件って?」

笑みを浮かべながら答えると、エヴァちゃんは何故か不満そうだった。

「あのな、私は悪い吸血鬼なんだぞ。

もうちょっと、不安がったりしないのか?」

「うん、全然。」

というより、オレの中だとエヴァちゃんは吸血鬼云々よりも可愛い女の子っていう方の印象が強いしな。

「ふん、つまらない男だ。

条件とはな




私も一緒に入れろ。」



posted by まどろみ at 06:57| Comment(0) | 流れて流されてネギまへ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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