2012年03月29日

第二章 革命編    その5      表

「別に良いけど、怖くはないの?」

だってさ、自殺と勘違いされるような行為だよ。
それを自ら進んでやるって、絶対怖いと思うんだよ。

「あのな、私は不老不死の吸血鬼なんだぞ。
怖いワケがないだろうが。」

不老不死だから、怖くないか。

不老不死といえば、オレも不老不死疑惑があるんだよね。
まぁ、どうでもいいけど。

というよりも、いつの間にかオレはこの世界を自分の妄想だとは思えなくなってきていた。
その可能性も捨てきれないとは分かっていはいるんだが、もうオレの中ではこの世界は現実だった。

もし、コレが妄想だとしたら
ポストやら電柱やらと話していたりするのだろうが、その辺はもう知らん。
周りに酷い迷惑をかけているかもしれんが、そっちはそっちで頑張ってくれって感じだ。

「それじゃ、お風呂を作ろうか。」

そういい、エヴァちゃんとお風呂作りを開始した。

とりあえず、大鍋の底を木の板を使い、熱くない様に加工。
さらに、側面の一部を木で覆い腰をかけれるように段差を作り、完成した。

見た目不格好で、たったコレだけを完成させるのにかなりの時間を使ったが、かいた汗の分だけ気持ちよく風呂に入れると思う。

ちなみに、この大鍋の下には煉瓦を積み上げておいて空間が出来るようにした。
一応、ココに火を入れる予定だ。

さらに、適当に作った階段まである。

まだまだ下手だが、なんか段々と上手くなってきているような気がする。

地下水は勿体ないので、この前降った時に溜めておいた雨水を鍋の中へと入れていく。

そして、枯れ葉や細い枝を下の空間へと入れて…。






火の起こし方が分からん。

うわ、ココでまさかの落とし穴。

「エヴァちゃん、ココに火をつけてくれる?」

「仕方ないな。少しまっていろ。」

そういうと、エヴァちゃんは家の中に入っていき、火のついた木の棒を持ってきた。

曰く、炉から持ってきたとの事。
頭良いな…。

「よし、それじゃ点火だ。」

細い枝や枯れ葉ばかりだったので、火はあっという間に燃え広がった。

そして、用意した太めの棒なども入れながら、さっき作った薄い板で風邪を送っていく。

ある程度火の勢いも強くなってきたので、後は時々枝を入れながらエヴァちゃんと話して湯が沸くのを待った。



そして、ようやく沸いた。
細かい時間は分からんが、凄く長く感じたよ。

自分で汗まみれになりながら作った風呂。
そして火を使って湯を沸かすという初めての経験。

その全てが、ただのボロイ鍋を華やかに見せていた。

というわけで

「お風呂だぁ!」

もう、準備も万端だ。
着替えの服からタオルまで、全てが完璧。

とりあえず、素っ裸になって腰にタオルを巻きつける。

一応、エヴァちゃんの教育に悪いと思ったので、もちろん見えない様に頑張ったさ。

結構寒いが、下の火のおかげで、案外なんとかなった。

そして、もう1枚のタオルを湯に浸けて身体を拭く。


うわっ、こんなに汚れてたの?
オレって…。

ちょっと、ヤバいぐらいの汚れがあったので、雨水をためていた器に湯を入れてタオルを洗い、再び自分の身体を拭く。

うん、まだちょっとヤバいけど、良しとしておくか。

「ふむ…。

とりあえず、私も拭け。」

「分かった分かった。」

いつの間にか裸になっていたエヴァちゃんの背中を拭いた。

オレの時よりもヤバいです。

計3回拭きました。

とりあえず、疑似桶の中が悲惨な事になっていたため、湯を入れ替えた。

「ほら、残りは自分でやってね。」

タオルをエヴァちゃんへと渡し、そして待ちに待ったお風呂へと入った。

初めてだらけで、いろいろと苦労したけどコイツは最高だった。
うん、苦労したかいがあるというものだ。

いきなり死んだり、魔女狩りにあったり、家を作ったりと、本当に色々と苦労した。
馴れない事ばかり、初めてな事ばかりで、毎日が大変だった。


なんか、情けない事に涙が出てきそうだよ。

頑張って堪えているけどさ。

たかが、お風呂ごときに負けてたまるか!って思って頑張って堪えているけどさ。
なんか、涙が出そうなんだよ。

「おい徹。

私も入るのだが…。」

急に声をかけられたので、湯を顔にかけて色々と誤魔化した。

「ちょっと待っていてね。」

多分、初めてだからどうして良いのか分からないのだろう。

さらに、これは一人用だから
エヴァちゃんも一緒に入るとなると、"アレ"をしないと入れないと思う。

とりあえず、立ち上がる。

「はい、後ろを向いて。」

よく、分からない様な顔をしながらも素直に従うエヴァちゃん。

そして、彼女のお腹のあたりに手をまわし抱っこをしてあげた。

「なっ、何をする!?」

「暴れないでね〜。」

言いながらそのままゆっくりと風呂へと浸かった。

座れる場所が少ないので、エヴァちゃんはオレの膝の上に座ってもらう。

「悪の吸血鬼が…。」

なんか、落ち込んでいるようだが、無視。

「エヴァちゃん、オレ等は木の椅子に座っているから熱くないけどさ

金属の部分には触っちゃダメだよ。
火傷しちゃうかもしれないからね。」

でも、コレって一応水も入っているし、水の温度も38〜43℃の間ぐらいだから、上の方だったら大丈夫のような気がするな。

下の方は火で熱せられているから、流石に熱いだろうけどさ。
もしかしたら、熱くないかも?

でも、君子危うきに近寄らずだ。

せっかく気分がいいのに火傷なんてしたらつまらないしね。



ゆっくりと、膝の上に座るエヴァちゃんの頭を撫でた。

なんだか、エヴァちゃんの父親みたいだな、オレ。



posted by まどろみ at 06:57| Comment(0) | 流れて流されてネギまへ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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