2012年03月30日

幕章 村の日常編 その1

〜side 徹〜







えぇ〜と、アレだよ。うん。

一応言わしてもらうけど、オレって女っ気が全くない人間なんだよね。
いや、正確には『なかった』が正しいけど、それは置いておこう。

とりあえず、オレは『彼女居ない歴=年の数』という非常に不名誉な公式が成り立っているほど女っ気がないんだよ。

というより、そもそも接点すらないワケであって、周りに居るのは野郎共のみという非常に暑苦しい空間で生きた来たわけですよ。
そんなオレが男女比が2:8という謎すぎる空間に来てしまったというだけで勘弁して欲しいというのに、何故か女性の方々の玩具として気に入れられてしまったようで、男空間に逃げ込む事すら出来ない状況であります。

とりあえず、エヴァちゃんに関しては亜子ちゃんの世話をしていたおかげで全然問題がないどころか、もう可愛くて可愛くて。
きっと、父親ってこんな気持ちなんだろうな…。
もし、結婚するような事になったらオレ、100%泣く自信があるぞ。

というより、アレだ。
絶対、相手の男を一発殴る。

いや、エヴァちゃんの結婚を認めないワケじゃないぞ。
ただ、オレからエヴァちゃんを取り上げるのだ。
それぐらいしたって、罰はあたらない、よな?

とりあえず、エヴァちゃんに関しては全然問題がない。

他は、マリーさんのようなお婆ちゃん(とはいっても、現代で考えれば『おばさん』と言われるぐらいの年齢なのだが)も問題はない。
マリーさんからも非常に良くしてもらっており、エヴァちゃんと良く焼き立てのパンとかを貰って餌付けされた。

いや、作りたてのパンって本当に旨いんだよ。
ほかほかのふにふにで本当に美味いんだって。

とりあえず、問題なのはそれ以外の女性である。

やはり、教会側は魔女狩りの際、性的欲求を満たそうとしていた様で、見た目麗しく、さらに13〜22程の年頃の女性が大勢いるのだ。
つまり、殆どの女性というワケになるのだ。


別に彼女達に苛められているというわけではない。

むしろ、いろいろと良くしてもらっている。

ただね、過度なスキンシップが非常に精神上よくないんだよ。

ぷにぷにしたものが、身体に当たるし、耳に息を吹きかけられた時なんて、ビクッってなるし、ほんと勘弁してほしい。

というより、コレって絶対あれだよね?

完璧に遊ばれてるよね!?

確かに、オレは一般的な男と比べれば、そういった欲求は薄い方だけどさぁ、オレも男なんだよ。

流石に、この状況は辛い。

とりあえず、必死にポーカフェイスを装っている。
きっと、派手に反応したら、さらに遊ばれそうだし。

うん、やっぱり何も反応しないのが一番だよね。

まぁ、既にバレバレなような気がしないでもないが…。

しかも、13歳の子供までオレに対してそういった事をやってくるのだ。

現代であれば、ただの子供に過ぎないし、オレだってあまり慌てないであろう。

しかし、ココは現代ではなく中世ヨーロッパである。

つまり、13歳でも大人扱いであり、子供を産んでも全く問題ないのだ。

多分そのせいであろう。
13とは思えないほど色気とでも言えばいいのか?

とりあえず、そんな感じのモノを未発達な身体に纏(まと)わせて、オレをからかってくるのだ。

ほんと、たまったものではない。


さらに、酷いのはメアさんだ。

彼女の場合は本当にキツイ。

何せ、一緒にお風呂に入らせられるのだ。

確かに、ペストが流行る前の風呂は混浴であったような気がする。
ヨーロッパはどうか知らんけど、少なくとも日本は江戸ぐらいまでは混浴だったはずだ。

だから、確かにメアさんの意見も分からないワケでもないのだが、確実に鼻血が出る自信があるオレとしてはそこは譲れなく、必死に反論したのだが…。

言いくるめられました。

オレだって頑張ったんだよ!

必死に、混浴にすると風紀が乱れ得る、まぁ簡単にいうと売春場になるとか言って説得したのだが、たった一言

「とはいっても、入り方が分かりません」

によって、オレは負けました。

とりあえず、メアさんにしっかり教え、お風呂教育係として他の女性にお風呂の入り方を教えてもらう事にしました。

これはきついけど、村中の女性と一緒にお風呂に入るのと比べれば随分とマシである。

しかも、どう頑張っても自家製お風呂では小さすぎて、一緒に入る事は出来ないおかげで、色々と助かった。

うん、本当に助かった。



〜side メア〜



徹様の人気は凄い物であった。
まぁ、正直言ってこれは仕方がない事であろう。

今まで、私達『女』という存在は大した存在では無かった。

12、3になったら近隣の男と結婚し、子供を多く産み、30ほどになったら死ぬだけの存在なのだ。

そして、生まれた子供もそれを繰り返していく。

男も男で、畑をただただ耕していくだけ。
確かに、女も畑を耕すのを手伝いはするが、それでも男達の中には『たかが女』という意識が何処かにあったような気がする。

まぁ、それはギリギリな生活を考えれば仕方がないといえば、仕方ないのかもしれない。

そこには、貴族サマが盛んに言う、愛だの恋だのといった物は無く、そうしなくてはならないから、そうしているだけである。

というよりも、女には拒否権という物がほとんどない。

村の男が「あの娘が欲しい」といえば、大抵はその男と結婚する。
時々、別の男が「オレもあの娘が欲しい」と言って、取り合いになる事はあるが、それは大抵は男同士の間で相談して終わりであり、『女』の意見は殆どないと言ってもいい。

まぁ、そうでもしなくては、12、3で結婚するなんて事が難しいのであろう。


だが、徹様は違った。

私達の意見を聞いてくれた。
考えを述べる機会を与えてくれた。

確かに、初めはとまどった。
いきなり、自分の考えを述べるように言われたのだから。

でも、『女』が何も考えず生きて来たワケではない。
『女』だって色々と感じ、考え、生きて来たのだ。

ただでさえ、徹様は私達の命を救ってくれ、さらに安全に生活が出来るようにしてくれたのだ。

そして、さらに本当に大事にしてくれる。

ふふふ、これでは惚れるなと言う方が無理である。


人妻も結構いるが既に夫とは、魔女狩りの際に縁が切れ

というより、夫にすらも『淫乱な魔女』などと罵りを受けている者達ばかりなので、もうそんなくだらない男などに未練などないだろう。

そもそも、教会は若く綺麗な女を集めたがっていたせいで、人妻といえども結婚してばかりの女ばかりが集められたせいで子供もいなく、夫ともそんな長い時間を共にしたワケでもないため、本当に未練がないようである。

彼女達のアプローチはかなり凄い。
これは、くだらない男を知っているからこそというのもあるだろうし、少し年齢を気にして焦っているというのもあるであろう。

ココに居る女性全員は、既に行き遅れに近い状態であった。

そういう私も、15と完璧に婚期を逃している。
私の場合は、3年もあの牢屋に閉じ込められていたため、まだ結婚はしては居なかったが、それでも15では行き遅れという奴である。

既に人生の折り返し地点である事を考えると、すぐにでも結婚をし、子供をもうけたい。

恐らく、これはココに居る女性のほぼ全員が思っている事であろう。
しかも、皆同じ人の事を狙っている。

全く、何十人もの女性を虜にするとは、流石徹様とでも言っておくべきでしょうか?

さて、そんな風に何十人もの女性から徹様はアプローチを一身に受けています。

もう、純粋な若い娘から、妖艶な大人まで、ありとあらゆる女性から、ありとあらゆる手段で、彼の事を振り向かせようとしております。

中には、裸になり彼の布団に潜り込んだ人までいるにも関わらず…。

全然反応を示しません。

「エヴァちゃん、一体どうしましょうか?

いくら男色だとはいえども、ココまでされれば、普通は襲うはずなんですが…。」

正直、ココまでされれば、男の本能で襲ってくるはずなのである。
事実、夫が相手をしてくれない時の対処方法として、マリーさんから教えてもらったため、普通は襲ってくるのだろう。

「むむむ…。

というよりも、奴はそんなにモテているのか?」

恒例となった、作戦会議である。

「はい。
というか、見てて気付かなかったんですか?」

「少しベタベタしすぎているとは思ったが、そこまでモテているとは知らなかったな。

というより、裸で布団に潜り込んだなど、初めて知ったぞ。」

「それは徹様が性教育はある程度育った後にしろと、しきりに念を押してきましたので、皆さまエヴァちゃんに気付かれないように内緒で」

「って、お前達まで私を子供扱いするのか!?」

徹様がエヴァちゃんを子供だというのだったら、私達はそれに従うまでですし…。
これを言うと、怒られそうなので黙っておきましょう。

「はぁ〜、まぁ良い。

だが、もうそこまで来てしまうと、奴のモノが反応しないとしか考えられぬのだが。」

「いえ、それはないです。

夜、徹様が寝ている最中に刺激を与えたところ、しっかりと反応を示しました。」

「メア!!

お前、何をしているんだ!!」

「調査ですよ。

エヴァちゃんの言っていた通り、なかなかのモノでした。」

ほんと、徹様は身体に似合わずなかなかの…。


「先を越された…。」

「前座だけですよ。」

「私もやる」

「徹様にばれないようにしてくださいね。」

だいぶ、話が脱線してきたので、とりあえず戻すとしよう。



「それよりも、本当にどうしますか?

私もお風呂で裸になったのですが、全く反応がなかったので、正直私達の力だけで徹様を振り向かせるには無理があるかと…。」


「つまり、なにか?

他の奴等にも協力させるというのか?」

「はい。

徹様が男色というのは彼の沽券に関わりますので、そこは秘密のままですが、彼を落とすのに協力してもらおうかと。」

「ふむ、確かに徹が1人でも女を求めるようになれば、そこから芋づる式に私達まで来るかも知れない。

だが、それでは奴の独占が出来なくなるんだぞ。」

「はい、それは分かっています。

ですが、そもそも、この村で男性を独占しようという考えが無理に近いんです。

ここに住む男性の半分近くが老人なんですよ。
まともな若者は10人ほど。

そんな中、一番人気のある徹様を独占してしまっては、村が機能しなくなってしまいます。」

ちなみに。二番目に人気なのはマギさんである。

「だ、だが…。」

「はぁ、まったく。
良いですか、エヴァちゃん。

徹様ほどの器の持ち主でしたら、妻が1人というワケにはいかないでしょうが。
確実に、それでは不幸になる女性が、数多く出てしまいます。
それともなんですか?

徹様には、妻の2、30人すらも養えないほどの甲斐性がないとでも?」

もし、妻がダメなら妾という手もある。

確かに、私も独占欲が強いといえば強いですし、出来る事なら独占したいとも思うが、これは私に限った事ではない。
女であれば、誰だって思う事ではないのだろうか?

確かに、妻が何十人というのは、少々多すぎる気もしないでもないが、徹様という前提が付くのならばけして多くはないだろう。


まったく、徹様が孤独にならないよう努めていこうと思っていなのに…。
なんなんですか、この人気っぷりは。

心配していた私が、馬鹿みたいだ。

「いや、そんな事はないぞ。

奴だったら、100人でも200人でも大丈夫に違いない。



違いはないんだが…。
それでは、少し寂しいではないか…。」

言いながら、俯くエヴァちゃん。

はぁ〜、まったく。

「大丈夫ですよ。

確かに、徹様は男色です。

えぇ、私達がどんなに魅了しても、一切振り向かないほどの生粋の男色です。



ですが、徹様はエヴァちゃんをしっかりと見てくださっているじゃないですか。

貴方の異端を、全て受け止めてくださったじゃないですか。

一緒にお風呂にだって入ったんでしょ?


もっと、自分に自信を持ちなさい。


しかも、徹様でしたら大丈夫ですよ。

もし、何人も妻が出来たとしても、その寵愛を分割して与える事何てしませんよ。

彼は、その優しさの全てを1人1人に向けて、全霊をかけて下さいますよ。

なにせ、妻でもなんでもない私達に、ココまでの優しさを与えてくださるのですから。」

「うぅ〜、そうかな?」

まったく、私より何十年も長く生きているというのに、この娘は…。

「はい、大丈夫ですよ。」

でも、だからこそ私も放っておけないのだろう。


posted by まどろみ at 00:28| Comment(0) | 流れて流されてネギまへ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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