2012年03月30日

幕章 村の日常編 その4

〜side 徹〜







オレが不老って奴の証明はしっかりとされた。

何せ、30年経っても全く変わっていないままなんだよ。

ずっと、17歳ボディーなんだよ。

それでさ、160ちょいっていう身長から全く変わらんわけだわさ。

まぁ、何が言いたいかというとだね、オレが村に来てからスグに何十人もの子供が生まれたわけだよ。

その時、13歳の子も妊娠しちゃっててさ、あの時はめちゃくちゃ焦った。

未来、というかオレの居た世界??

とにかく、前の居た場所だと女性の結婚って16歳からだったワケって、未成熟な女性が妊娠すると身体を壊すからだと思うんだよ。
つまり、最低でも16になるまでは子供を身籠って欲しくないんだよ。

そんで、ココでは13だと極普通。16で行き遅れだってさ…。

また改革宣言をだしました。

まぁ、こちらは案外簡単だったよ。

前回のお風呂改革が効果絶大で病人の数が多大に減ったっていうのが評価されたんだと思う。

ちなみに、13歳の女の子は無事に可愛い女の子を出産しました。

そういえば、メアさんもその時15歳だったんだよね。
つまり、メアさんも16になる前に出産した事に…。

とりあえず、その後以降は大丈夫だと思う。


それでだね、今その子達は30弱になるワケですよ。
もうバンバンに背が抜かれて、しかもオレより大人っぽい感じになっちゃって…。

嬉しい様な悲しい様な複雑な気持ちです。

年頃の子供を持つ、親の気持ちって奴かな?

とりあえず、ココに居る皆が父親、母親として、子供たちを育てた。

この30年という間に色んな事をやった。

学校もどきを作り、字を書けるようにさせた。畑も多く耕し、家も多く作った。
魔女狩りの被害者達は救い続けたし、、彼女を襲っていた神父達も起たない様にもし続けた。

魔女狩りの被害者達が逃げたってばれると、この街が見つかるかもしれないから、幻術を使っていたらしいけど、魔法について詳しい事は良く分からなかった。


そう言えば、村人の数も滅茶苦茶増えた。

詳しくは数えていないけど、500人以上は住んでいるんじゃないかな?

それに伴って、食料の量とかも増えたけど、教会からちょろまかした金品や広げまくった畑のおかげで、結構余裕がある。

後、変わった所と言えば魔女狩りの勢いが30年の間で急速に衰え始めているのだ。

これが、自分達が間違っていたと気付いたからだったら良かったのだが、原因は違う。

被害者の人間達を片っ端から助けまくっている際、襲っていた人間を禁術で起たない様にさせまくっていたら、いつの間にか巷(ちまた)では

「魔女狩りに参加するとイ〇ポになる。」

との噂が流れに流れ、事実神父達が起たなくなり、そんで起つようにお祈りをしている姿が恒例となっているため、急速に魔女狩りが衰え始めた。

…後の歴史の教科書がどうなるか、非常に興味が沸く。


まぁ、そのおかげで段々と人々の考えも変わり始めているため、後数年もしたら村の外に出れる様になるだろう。

そんなこんなで、魔女狩りの脅威がなくなり、平凡ながらも幸せな生活を送り始める事が出来たワケだ。

それでだ。

そんな、豊かで幸せで大勢が暮らしている村に一つだけ問題があるみたいなのよ。

なんか、2人ほど不老の人間がいて、不気味とか怖いとかと言われているんだわ。
うん、オレとエヴァちゃんですね。

まぁ、仕方ないっていえば仕方ない。

人数が少なければ、そりゃ説得も楽だし、仲間意識も強い。

30年前だったら、村の人間全員が家族みたいな感じだったが、流石に500人以上もいると、そういうワケにもいかない。

今はまだ20〜30人程の小さなグループだけど、もしこれが過激な事をし始めたりしたら困る。

だから、そろそろだと思うんだ。

いやさ、流石に何百年生きる人間がさ、ずっと一か所に留まるワケにはいかないと思うんだよ。
小さい時から、コツコツと広げて行った村だから、愛着もあるし、仲の良い皆とも別れたくはない。

だけど、イヤ、だからこそ今別れる必要があるんだと思う。

出会いもあれば、別れもある。
それは、生きているなら仕方ない事だろ?

ついでに、せっかく過去に来たんだから、色んな所を周ってみたいとも思っているんだよ。
もしかしたら、教科書に載るような偉人達と話が出来るかも知れないんだよ!?
そう思うと、ちょっと楽しみじゃない?


〜side エヴァンジェリン〜



「っていうワケで、エヴァちゃん。

村を出ようかと思うんだけど、一緒に行かない?」

いつもの様に、徹の森林伐採の手伝いについて行くと、徹は言うのだった。

かなり、凄い事を言っているにも関わらず、奴の口調にはその重みがなさ過ぎて、一瞬戸惑ってしまった。

「急にどうしたというのだ?」

何時かは来るとは思っていた。
奴という存在は、世界に多大な影響を与えるであろう。

事実、奴によって魔女狩りが殆ど無くなったといっても良い様な状況になったのだ。

そんな徹を、世界が放っておくはずがないのだ。

「えぇ〜とだね」

徹はゆっくりと言葉を選びながら、村の状況、自信の希望といった胸の内を吐き出していった。

そして、最後に締めくくった。

「もし、エヴァちゃんがココに残りたいっていうんだったら、オレはそれが出来る様に尽力するよ。

でも、もし良かったら、一緒に旅をしない?」

と。

その言葉が、どれ程嬉しく私が思ったか、お前は分かっているのか?

もう、ある意味結婚宣言だぞ。それは。

「あぁ。」

耳まで熱い顔を隠すように、頷きながら言う。
全く、情けない事に大した返事が出来ないではないか。

思い起こせば、この言葉を引き出すのに30年間もかかった。

くっくくく。

初めは、2年ほどで奴を私のモノにするつもりだったのだが、30年もかかった。

しかも、私のモノではなく、友の様な、伴侶の様な、相棒の様な、微妙な関係で。

だが、悪くはない。

ここで過ごした30年も、この微妙な関係も、悪くはない。

「良かった。流石に1人だと寂しいしね…。

それでさ、皆に内緒で明日の夜行こうか。」

「皆に内緒なのか?」

「うん、一応ね。

やっぱり、不老っていう事で快く思っていない人間だっているからね。
そんな人間を送り出すために、宴会とかやったら、確執残しちゃうでしょ?

おまけに、そういうの苦手だし。

だから、内緒で。」

「分かった。」

その話はこれで終わり、いつもの様な普通の会話へと移って行った。




徹の言う事は正しいであろう。
確かに黙って出て行けば、確執もなく、村の平穏は保たれるであろう。

だが…。



メアだけだ。
メアだけには言っておく。

私のライバルであり、友…いや親友であるメアにだけは、別れを伝えなくてはならないと思うのだ。


posted by まどろみ at 00:30| Comment(0) | 流れて流されてネギまへ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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