2012年03月30日

幕章 麻帆良編 その1

〜side 徹〜







「っと、これで完成」

ようやく、ログハウスが完成した。
昔取った杵柄って奴だな。
村で、家を作りまくったおかげで、案外簡単に出来た。

ようやく完成した我が城。

「たくっ、なんで私が今さら中学なぞ……」

エヴァちゃんが言う様に、明日から学校生活が始まるのだ。

ちなみに、エヴァちゃんが中学3年。
オレが高校3年である。

「まぁまぁ、エヴァちゃんも納得していたじゃん」

「確かに、納得していたが、30年も行かなくちゃいえないとは聞いていない!!」

エヴァちゃんが怒りたい理由も分からないでもない。
確かに、30年もの間中学生っていうのは、キツい。

ナギさんが、『タイマー式登校地獄』の詠唱をミスって、期間が3年から、30年になっちゃったのだ。
しかも、上手い具合に解除が不可能状態。

いや〜、まいった、まいった。

とりあえず、ナギさんの紹介で、ココ麻帆良学園に来る事になった。
なんか、学園長がナギさんの知り合いで、さらに戸籍とかを何とかしてくれるらしい。
代わりに、警備員をやって欲しいとか言われた。

まぁ、適当に見回りとかしてくれって事だろう。
滅茶苦茶破格である。

というか、学園長凄い。
普通、戸籍の用意とか出来ないし、それほど大変な事をやらせてしまっているのに、見返りは見回りのみって、どんだけ凄いよ!?




そんなこんなで、オレ達は、麻帆良に暮らす事になったのだ。

世の中というのは、不思議な物だと、つくづく思ったね。

なにせ、この麻帆良。
オレが死ぬ前に住んでいた所の傍なのだ。

エヴァちゃんは覚えていないかもしれないけど、100年程前に、オレ達はココを見に来ていた。
その時、オレの故郷のはずなのに、まるで違う姿をさらすココを見て、無性に虚しくなったのだ。

よく覚えている。
そして、ココに再び来る事はないと思っていたのだが、今では学生になるのだ。

ほんと、不思議である。


そんな、ナギさんに呪いを掛けて貰い、凄い学園長に頼り、不思議な経験をしたのも、ただ単に、エヴァちゃんに義務教育を受けさせたかった。
それだけのためである。

義務教育の授業はどうでもよかった。
なにせ、600年ぐらい生きているのだ。
その辺は、教師よりもよっぽど豊富な知識を持っている。

ただ、コミュニケーション能力。
エヴァちゃんの、この能力が絶望的なのだ。

ぶっちゃけエヴァちゃんの友達ってメアさんしか居なかったし……

けど、考えてみれば当たり前だった。
なにせ、エヴァちゃんって、10才ボディーなのだ。

10才で不老不死。
そして、オレと会うまではずっと逃げ回っていたらしい。

その後、しばらくのあいだ、隠し村で暮らしていたけど、出てった後はずっと放浪……

そりゃ、コミュニケーション能力なんて付かないわ……

それで、考えたワケよ。

んで、出た答えが『学校に通う』って事だ。
コミュニケーション能力を鍛えるっていう事だったら、ある意味一番都合が良いと思う。

でもなぁ、ちょっと苛められないか心配っていえば心配だよな。

何せ、外人、ちっこい、見た目幼い、口は悪い……
やべ、めちゃくちゃ心配になってきた。

いや、でもエヴァちゃんって本当に良い子なんだよ!?

だって、反抗期とかなかったし。

というか、もし

「テツの服と一緒に私の服を洗濯しないで」

とか言われたら絶対オレ、泣く。

だって、アレだよ。
未だにお風呂とか一緒だし、たまに布団の中に入ってくるし!!

しかも、気付かれていないと思っているのか、オレが寝てる時、こっそりと入ってくるんだよ!!
ごそごそって動いて、布団の中にもぐって、オレの腹んとこに腕回して、顔を擦り付けてくるんだよ。

もうさ、可愛くて、可愛くて。

そもそも、エヴァちゃんって顔立ちもかなり整っているし、髪とかも昔から綺麗にしていたもんだからサラサラ。
大人になったら、確実に美人さんになるべ。

こんな、可愛いんだったら苛められるって事はないかな?
逆に、人気になったりして。

異性のクラスメイトをウチに連れてくるとか、言いだすかも!?
そんで、カレカノの仲とか、紹介されたら、泣くよ?オレ。

そんで、数年後に

「エヴァンジェリンさんを僕に下さい!!」

とか、言われちゃったりする可能性もかなりあるわけで。

……とりあえず、筋トレだな。うん。
ウチの可愛いエヴァちゃんを連れて行く輩に、拳をお見舞いするために、鍛えなくては。




〜side エヴァンジェリン〜





私と、テツが学生となり、学校に通う。
唯それだけだというのに、各々の思惑が複雑に絡み合っていた。

とりあえず、近衛 近右衛門は狂喜乱舞であろう。
なにせ、最強の男が、たかが戸籍と面倒をみるだけで警備員となるのだ。
じじいとしては、非常に美味しいであろう。

次に、ナギ、アル、テツ、あと私。
これも、比較的学生生活に肯定的だ。

もともと、この計画はテツが言いだしたことなのだから、奴が肯定的なのは当り前であろう。
そして、私としては、ラカンやアリカなどといった、(ある意味)恐ろしい敵からテツを守れる。かつ邪魔者が居なくなるというのは、非常に喜ばしい。
まぁ、30年というのはあまりに長く、非常に不満ではあるが。

アルは、恐らくメアの願いだろう。
どうやら、私とテツとをくっつけたがっている様だ。
それに邪魔なラカンとアリカ、おまけにアスナの三人から私達を引き離し、かつ私とテツを近付けるには、非常に都合が良かったようであった。

そして、ナギ。
アイツは、なんていうか不幸とでもいうのだろうか?
とにかく、非常に可哀想だった。

彼女は、つい最近初めて恋愛という物を経験した。
よりにもよって、アリカに……

そう、テツに惚れているアリカにだ……

ケルべラス渓谷でテツに救われてから、奴はかなり凄い事になっていた。
もう、ホントに……

お前は乙女か!!!

と、なんど突っ込みそうになったか。

簡単な例を上げるのならば、テツの服の裾を持つアリカの姿というのはどうだろうか?

何と言えば良いのだろうか?
逆だったら、まだ分からないでもないのだ。

身体の小さなテツが、自分より大きなアリカの服の裾を握るのだったら、まだ分からないでもない。

ただ、逆なのだ!!

その不可思議な光景。現実離れしている、微妙過ぎる光景がのせいで印象が強すぎるのだ。

こんなの、まだ一例だ。
他にも、まだまだ恐ろしい物が多くあるが、私の精神の安定のために、振り返らない事にしよう。

そんな、精神に多大な悪影響を及ぼす、アリカに惚れてしまったナギ。
もう、不幸だとしか言いようがない。

とりあえず、ナギは諦める気はないようで、少しでも振り向いてもらえるよう、アリカとテツを離したいという思いがあるようだ。
まぁ、私としては応援しているよ。

ラカン、アリカ、この二人は非常に不満であろう。
そのような反応をするというのは元から分かっていたので、彼らには何も言わず、出て行ってやったわ。

中立派は、ガトウ、詠春、アスナ。

ガトウと詠春は、この変化によって胃薬が減る事を期待しているが、増える可能性も高いため、どうでもいいらしい。

一方のアスナ。
彼女は色々と複雑な状況だ。

一応テツが、一緒に暮らす事を提案したのだが、アスナがそれを拒否。

現在、アスナには掛けられている魔法があった。
高度な魔法。
自身の流れる時を停滞させる魔法。

その呪いと言っても良い魔法を解くのに、少し時間がかかるらしい。
一応、数年でけりが付くらしい。

その後、こちらと合流。
まぁ、私達と一緒に暮らすとの事だ。

つまり、私とテツが2人だけで暮らせる期間はおよそ、2年。

短い期間ではあるが……
奴を落とす絶好のチャンスだと言えまいか?

奴が難攻不落だという事は気付いてはいるさ。
だが、環境が変わった時こそ、絶好のチャンス。

さらに、アルから教わった夜の魔法もあるしな。
いざとなれば、既成事実だけでも……

あぁ〜、そういえば既成事実だけだったら、そういえば数千以上あったな。

いや、勿論了承取ったぞ!?

『今日、一緒に寝るぞ』

『うん、分かった』

という会話がなされている以上、十分了承されているだろ?
だというのに、奴はいつも先に寝ていて……。
毎回私だけが、動く羽目になるのだ。

とりあえず、夜の魔法でそのへんも何とかしなくては。




〜side アスナ〜





現在の所、エヴァが一番有利。
100年という、人間としては長い時を生きてきた私だが、その数倍もの時をテツと一緒にいたのだ。
それだけ、エヴァがリードしている。

とはいえども、あまりに長く、近い場所に居すぎた。
確かに大切に思われているだろうが、エヴァが辿りつきたい所まで発展してない様子。

次に、『アコ』という、謎の勢力。
ときどき、出てくる存在。

ただ、何百年も前の人間らしく、現在生きているかどうかは不明。
そもそも、テツとどんな関係だったのかも不明。
とりあえず、、警戒は必要。

ラカン、アリカ。
ある意味、一番危険。
とりあえず、アリカはナギに任せる。
ラカンは、適当に無視。

テツが男色では無い事はしっかりと判明しているため、警戒の必要はなし。

テツを慕っている者は多くいるが、現状注意が必要と思えるのはこの4人のみ。
故に、私にも十分勝ち目はある。

様々な本を見せた時の反応や、普段の生活から、テツの分析を行ったら、以下の事が判明。

1、テツはおっぱいがC辺りが好み。
2、テツは普通より少し背が高い方が好き。
3、男色の気はなく、ノーマルである。
4、現在の所、下着や裸を見せたとしても、反応がない所から、子供に欲情するという事はない。
5、子供好きであるため、抱きしめ、膝に座る、一緒にお風呂、同衾は普通にやってくれる。
6、積極的に動けば、子供のソフトキスまでは許容の範囲内らしく、それ以上へは進めなかった。残念。
7、フレンチキスをした所、注意されたため、二度目は不可能である事が判明。おいしかった。
8、意外とウブであり、女性の裸の写真を見せた所、顔を赤く染めた。別の女の裸を見せるのは不愉快であったが、調査のため我慢。とりあえず一緒にお風呂に入り、消毒。
9、下半身についているソレは意外と立派。


コレぐらいだろうか?

とりあえず、現在の身体であれば、好きなだけテツに甘えられる。
所謂子供の特権という奴だ。

けど、それだと関係が進む事がないというのは確実だ。

現在のライバル……
アコという者は全く分からないので置いておくが、私、エヴァ、ラカン、アリカの4人を見ると、テツの好み(性的に興奮する範囲内に居る人間)が一人も居ない事が分かる。

事実、エヴァと私は子供扱いされ、下半身のアレは一度も反応した事がない。
ラカンとアリカは、問題外。

という事はである……。
私が成長し、発育が良くなったら、これは大きなアドバンテージとなるであろう。

なにせ、まともに性的に興奮する人間が私だけになるのだ。
いや、もし、身体が成長したとしても、テツが私の事を子供扱いする可能性は高い。

だが……
子供とは違う膨らみや柔らかさにテツが気付けば、そこから攻め込む事も出来る。

既に、共に居る年月ではエヴァに100年単位で負けているのだ。
たかが数年、どうって事はない。

でも、その数年で、私はエヴァに勝てる身体を手に入れる……

そして……


posted by まどろみ at 01:04| Comment(0) | 流れて流されてネギまへ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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