2012年10月03日

第5章 京都編 その6

『ようやく、ようやく見つけた。
徹……』

ラカンは徹に抱きついた。
その大きく、筋肉質な身体には似合わぬ、優しく、まるで壊れ物を扱うかの様に繊細に。
それでいながら、もう何処にも行かせないという決意の証の様に強く、ラカンは徹に抱きついたのだ。

『うわっ!?
おぉ〜、ラカンさん久しぶり〜』

彼がどれほどの思いを込めていたのか、少年は気付かない。
力強く抱きしめる、その腕にどれほどの思いが込められているのか、少年は気付かないのだ。

『ちょ、ちょっと、苦しいよ』

ラカンの鍛えられた腹筋に顔を埋めさせていた徹はその言葉とは裏腹に嬉しそうに笑っていた。

『おぉ、すまん……』

腕から力を抜き、徹を僅かに離す。
自然と二人の視線は絡み合っていた。

正確にはラカンが見蕩れていた。

少年は良くも悪くも純粋であった。
自分とは違う、キラキラしている瞳?→表現が酷い?、単純?)
すぐに違う色に侵されそうな真っ白さに惹かれた。(徹、純粋故の小悪魔?→攻め)


ただただ、徹はラカンを見上げているだけだった。
ラカンの内にある大きすぎる想いなど知らずに、徹はラカンを見上げていた(←目、修正の必要有)

その純粋すぎる瞳に、ラカンは吸い込まれていたのだ。

純粋も、無知も鈍感も……すべからく罪だとラカンは思うのだった。

その純粋さに人は惹きつけられる。
自分の魅力が分かってないが故に、こうも自然体でいられる。
自分が向けられている感情に気付かないが故に、俺の様な男の前でこうも無防備でいる。


そして、そんな徹だからこそ自分は惹かれているのだろう。


そう、これは罰なのだ。
こうも純粋で、無知で、鈍感で、無防備で、純粋で、愛らしい彼への罰なのだ。

『……』

軽く、徹の顎を指であげる。

それは何度か経験して事のある行為。
この様な行為に恥ずかしさを覚えるほど、初心ではないつもりでいた。
色々と悪い事もやってきたんだ。これぐらいで緊張するような人間ではないと思っていた。

そんな思考とは裏腹に、心の臓は暴れまわる。

一方の徹は、状況が全然分かっていない様子。
何が嬉しいのか、先程から僅かな笑みを浮かべたままだ。


ゆっくり、ゆっくりとラカンは徹に



「何描いとんやぁぁあああああああ!!!」

「あぁぁああああああ、私の下描きぃぃいいいいい!!!」




〜side 徹〜




「何描いとんやぁぁあああああああ!!!」

「あぁぁああああああ、私の下描きぃぃいいいいい!!!」

亜子ちゃんが、たしかパルちゃんだっけ?
彼女のスケッチブックを奪取したり

「パルの予想が当たったのですか?コレは……」

コクコク

おデコが広い子と褐色の肌をした子が話合っていたり

「あれ?あの絵、男の人同士が……」

「み、見ちゃダメ!!」

ネギちゃんが、目隠しされたり

「てっちゃんって、一体……」

薫ちゃん達が、なんか反応に困っていたり

「貴様!!
何やってるんだ!!!」

「ラカン、邪魔!!」

「おぉ、嬢ちゃん達も久しぶりだなぁ」

先ほどドロップキックという、激しい再開を果たした3人は3人で話してたりと、かなりカオスな状況が目の前に広がっていた。

ていうか、アスナちゃん、ちょっとだけ戻ってる?


ちなみに目の前では

「先輩、ぜひあの大柄な男性との関係を」

と、朝倉ちゃんにマイクを向けられている。

「関係ねぇ……」

ストーカを撃退してくれたり、良く会ったり、人を紹介したり、マフィアのいざこざに一緒に巻き込まれたり、そんな関係をどう表現したらいいんだろ?

「兄みたいな友人かなぁ?」

あっ、そういえば、ラカンさんってエヴァちゃんかナギさんのどちらかにホの字だったんじゃ……
もしもナギさんを好いていた場合って、アリカに負けちゃったって事だよね?

……よし、考えるのヤメよ。
なんかあったら、向こうから相談してくるだろうし。
軽率に聞いたりしたら傷をこじ開けちゃうかもしれないしね。

軽いインタビューを受けた後、彼女は自分の班へと戻った。
皆もどうやら落ち着いたようだった。

「あっ、そういえばラカンさん、どうやってコッチに?」

コチラ側には来れないって前言っていたしね。

「あぁ、作りもんの中に自分を入れてんだ」

「へぇ〜
その作り物さえあれば、コッチに来れるんだ?」

作り物といえども、ファンタジーな世界の作り物。
なにせダッチワ○フがもう生きている様にしか見えない奴を作っちゃう、とんでもない世界で作った物なのだ。

聞いてみれば、歳もとるし、子供も出来るとの事。
さらに、その身体で死んじゃうと、実際に死んじゃうらしい。

……それ作り物っていうレベルじゃなくない?

「あっ!!
この身体を女にしたら、俺性転換出来るじゃねぇか!!」

女性の身体になってみたいという、妄想は男だったら一度はするもの。
いや、もう何百年も前に思春期は過ぎたから、自分の身体見放題だぜぇ、いやっほぉおおおおい。

っていうのは、ちょっとしかない。
どちらかというと、好奇心かな?

「やめろぉおぉおおおお!!
お前は男だ!!男なんだ!!」

「そうだよ、おじさん!!
男同士だから良いんだよ!!

性転換なんて、もっての他、男同士だからこそ輝けるんだよ!!」


どうやら、女性陣には気に入らない模様だった。




〜修学旅行道中の乙女〜




「な〜、ハルナ。
ウチと徹兄ぃのラブラブを描いてくれへんか?

このとーりや」

「パル、私と徹さんも頼んでいいかな?」

「全然OKよ!!
私は恋する乙女たちの味方だからね。

ん〜いいね〜、このラブ臭。こうギューって来て」

「ハルナ、私も、お願いしてもいいかな?
その、相手は……」

「大丈夫大丈夫、分かっているから、ね?
お姉さんに任せなさい!!」




「……マスターは行かなくても良いのですか?」

「ふふふ、何お前の中に実際の映像が残っているからな。
リードしている者の余裕という奴だ」

「ですが、爛(ただ)れたものばかりで、ラブラブな物はあまり……」

「……ハルナ、私と徹のも頼む。
もう、こうラブラブイチャイチャな感じがいい!!」



「ネジ巻き、一緒に猫への餌やり……
いっぱい、いっぱいありますし、私はやめておきましょう。

ハルナさんも大変でしょうし……

ふふふ」


posted by まどろみ at 01:58| Comment(0) | 流れて流されてネギまへ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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