2014年08月16日

第6章 麻帆良祭編 その12




α 麻帆良祭 2日目



〜〜side ネギ〜〜



麻帆良祭というのは、かなり大規模な祭りである。
ほんと、びっくりするほど規模の大きな祭りなのだ。

3日間、遊びに遊び尽くしたとしても、けして飽きる事はないだろう。
だからこそ、今日は遊びに遊び尽くそうと思っていたのだけど……

「はっはは、なんだかんだで二人になっちゃったね。ネギ君」

もう、僕はカチコチです。

タカミチと小太郎の試合がダブルノックアウトで終わり、その後皆で麻帆良祭を周る事になった。
メンバーは僕に小太郎、茶々3姉妹さん、そしてタカミチの6人だったのだが……

少し周った所で小太郎がダウン、茶々3姉妹さんが付き添う形で離脱……
気付けばタカミチと二人っきりになっていました。

「そ、そうですね。高畑先生」

タカミチと一緒にいると、いつもこうだ。
カチカチになって、どこか暖かくて……嬉しくって、でもザワザワしちゃって……


こういった、妙に胸がざわつくのは何時からだろうか?

主席の成績を出して、撫でられた時からだろうか?
それとも、一緒にキャンプをしてテントの中で寝た時?

独り泣いていた僕に、友達になろうと手を差し伸べてくれた時?


もしかしたら、初めて会った、お母さんと背中合わせで戦い、笑みを浮かべながら話をしていたあの姿を見た時なのかもしれない。
何も出来ない僕を悪魔の拳から守ってくれた、あの背中を見た時なのかもしれない。


こうやって考えてもやっぱり何時からなのかなんて分からない。
ただ、こうやって思い出すだけでも トクンッ と胸がざわめくっていうのは事実。

これ、二人っきりとか無理だよね!?
絶対無理だぁぁあああああ!!

というか小太郎!!
居なくなるなぁぁあああ。

いや、試合でかなり無理したっぽいから仕方ないといえば仕方ないんだけど……ちょっと心配といえば心配だし……

分かってはいるけど、納得はいかないなんていうそんな感じだ。

「それじゃ、ネギ君。
学園祭周ろうか?」

笑みを浮かべながら手を伸ばすタカミチの笑みは何時か見た物と同じで……

「うん、タカミチ!!」


僕は簡単に、今までのざわめきなんて嘘みたいに簡単にタカミチと手を繋いだ。
あぁ、なんていうか、自分の事なのに自分が良く分からないよ。



〜〜side 徹〜〜



はぁ……
ようやく『ラブリー徹美ちゃん』が終わった……

朝から暗くなるまで、ラブラブキュンキュンやっていたんだからそりゃ疲れる。
今頃パレードの時間だから、皆大通りの方に行っているんだろう。
今居る世界樹前の開けた広場は、麻帆良祭中にも関わらず人がほとんど居ない……

まぁ、これでオレの学祭での仕事は一段落。

明日は適当に学園祭をぶらぶらして、店側じゃなくて客側として楽しもうかな?
最終日はいつもだったら、エヴァちゃんや明日菜ちゃんと一緒に周っていたけど、今年はどうしようかな?

そんな事を考えながら夜風にあたる。
最終日、エヴァちゃんとか、一緒に周ろうと言ってきたけど結局有耶無耶のまま。
一日目みたいに、皆と一緒に周るのも良いかもしれない。

エヴァちゃん、明日菜ちゃん。ネギちゃんに小太郎君や茶々丸……
初日周ったメンバーに、あと小太郎君の側にいる茶々3姉妹も入れて皆で周るのも良いかも。

初めはオレとエヴァちゃんだけだったのに、いつの間にかこんな大所帯。
麻帆良にきて15年前後かな?

そんなに居るんだから友達も大勢出来たし、家族も増えた……

家族といえば……久しぶりに親父やお袋なんかと周るのも良いかもしれない。
ついこの間、亜子ちゃんに怒られたばっかりだしね。

もしもさ、エヴァちゃんとか明日菜ちゃん達がいきなり行方不明になって5年も生死不明になっていたら……間違いなくオレは取り乱す。
心配で心配で仕方なくてさ……

もし帰ってきたとしても、ずっと目の届く場所に居て欲しいって、そんな風に思うだろう。

きっと親父達もそう思っているだろう。
出来れば自分の家に居て欲しい、って。

でも、なんだかんだ情けないながらも一応大黒柱……
多分、一家の主。きっと皆に頼りにされている……はず。

だもんで、まぁ家から離れられない……というか離れたくないなんて……
そんなワガママを何も聞かず、受け止めてくれているんだ。

親心子知らず。
云百年も生きて、自分の子供みたいな奴らの面倒を見てきたけど、やっぱり親っていうのには敵わないようで。

うん、意外といいアイデアかも。
まぁ、前日の夜だもんで用が入っている人も居るだろうけど……一人でも一緒に周ってくれる人がいたらラッキーぐらいの気持ちで聞いてみようか。


ポケットに入った携帯をとりだし、操作する。
ディスプレイに写し出された画面は……


「あぁ、お袋?
うん、オレ。

あのさ、明日なんだけど……」



〜〜side 超〜〜



真面目な顔して、エヴァンジェリンに話があると呼ばれ、ただただ付いていく私。
一日目にあんな事があったため、断れるはずもなく、緊張して付いていくしか出来なかったヨ。

トボトボとエヴァンジェリンの後ろを付いて行き、辿り着いたのは人気のない小さな広場。
僅かに人の気配がするが、これハ……

とにかく私が殺される可能性は元々低かったが、人の気配がする事によって、その可能性は皆無となったネ。

「それで、エヴァンジェリン、用と言うのは何ネ?
いやぁ、昨日に続き今日まで二人っきりとは、そろそろ愛の告白かなんかの可能性もあるかとドキドキしているヨ」

背中に嫌な汗をかきながらの軽口。
少しでも自分が優位であることを、弱みを握られないようにするための、情けない足掻きネ。

「ふん、安心しろ愛の告白なんていう、そんなもんじゃないさ。
ふむ、貴様には色々と言いたい事があってな……

あの時は奴がいたからこそ、まぁ、許した」

だが、と続けながら彼女は笑ったヨ。
その幼い身とは、あまりにもかけ離れた妖艶な微笑みを。

「やはりな、私は納得がいかなかったわけさ。
何も罰を受けることなく、そのまま貴様を帰すわけにはいかないってさ」

言うと、エヴァンジェリンは簡単にポキリと折れそうな細い指を前にだし、パチリと、音を鳴らした。

そして……

パーン、パーン……



『ようこそ!!超りんお別れ会へ!!』

クラッカー音と共に皆の声が響き渡ったヨ。

「……へ?」

「いやぁ、皆に内緒と言ったのに、悪かったアルネ」

居心地悪そうに、頬を掻きながら苦笑いを浮かべている古。
そして、

『黙っていたなんてヒドイよー』
『超、本当に帰らないといけないの?』

等々、私に文句を言ってくるクラスの皆……

ふと、エヴァンジェリンを見ると、先ほどとは違う、イタズラをした子供のような笑みを浮かべていたヨ。

「ふん、何もせず貴様を帰したくなかったというのはホントさ。
せいぜい、こいつらに振り回されて、罰を受けるがいいさ」

ワイのワイのと、騒ぎに騒ぎ、皆から贈り物の数々を渡され……
あぁ、私はどうやら、思っていた以上にココが好きだったみたいネ。

うん、本当に好きだったみたいネ。
だから……

フェイト、もし何もせず、ただただこの祭りを楽しむのだったら良い。
だが、もし麻帆良に惨事を起こそうとするのなら……私が黙っていないネ。

麻帆良各地にばらまかれた監視カメラのハッキングし常に行う監視。
いざという時のために、学園長や高畑、エヴァンジェリン……そして村重徹へと繋がる非常回線の設置……

魔法ばかりに傾倒する、完全なる世界ヨ。
力はない、科学者には、科学者なりの戦い方があることを、しっかりと理解するが良いヨ。





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posted by まどろみ at 13:53| Comment(4) | 流れて流されてネギまへ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 いやぁ待ちに待ったかいがありました。ネギが原作明日菜ポジ?それとも吊り橋効果?みたいな感じも良かったし(小太郎ぇ〰涙)超にとってはこれが最良の別れじゃないかなと感じたりと楽しめました。てか、超の覚悟と言うか決意に感動しました。「科学者なりの戦い方」てのは素直にカッコ良かったです。まぁ一番は「ラブリー徹美ちゃん」ホントお疲れ様でした。次回も楽しみです。・・・もしかして別れの餞別に大河ドラマのDVDBOX?もらうとか無いですか?(胃薬込みで)
Posted by はるきよ at 2014年08月17日 12:48
はるきよ様、コメントありがとうございます。
久しぶりの更新、楽しんでもらえたようで非常に嬉しく思います。

まぁ、今回は最初から最後まで、のんびりとした雰囲気のお話でしたが、動きがないため、どのような反応が来るかビクビクとしながらの更新だったりします。

いやぁ……ほんと、楽しんでもらえて良かったです。

さて、麻帆良祭編も終盤。
色々と思う部分はあると思いますが、頑張っていきます。

うん、出来るだけ早く更新出来るように頑張ります……

これからも頑張っていきますので、よろしくお願いします。
Posted by まどろみ at 2014年08月18日 01:58
更新があると嬉しいですね。俺たちの繋がりは消えてないんだぞー、みたいな。

ネギちゃん、え、そっち?
あ、そうなんですか……。
でもコタロもコタロで満喫してますし、良いのか。

エヴァちん、ちゃんと優しい所があって何よりです。
果たして麻帆良祭最終日、何が起こるんでしょうか。

というか徹は騒動に絡むんでしょうかw
親孝行して終わっちゃいました、とかの可能性も拭えないですw
Posted by なおぽん at 2014年08月26日 00:15
なおぽん様、コメントありがとうございます。

非常に遅くなってしまいましたが更新です。いやー……
遅くなりました。

つ、次はもう少し早いので、待っていただけると幸いです。

はい、ネギちゃんはそっちです。
なお、コタローはコタローでプチハーレムを作っていたりします。

うちのエヴァちゃんは優しい子なんです。
ちょっと、悪ぶりたいけど、中々上手くいかない、優しい子なんですw

麻帆良祭最終日、楽しみにしていただけると幸いです。

これからも頑張っていきますので、よろしくお願いします。
Posted by まどろみ at 2014年08月29日 16:26
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