2015年03月06日

第7章 魔法世界編 その1





〜side 超〜





およそ5秒ほど余韻に浸った、私はすぐに現状の把握に努めたネ。
ふっ、私は情を悪魔に売り渡した科学者ネ。感動とか、そういった物とは無用の人間ネ。

そっと、写真を胸元へと戻し周りを見渡す。
地平線まで続く赤い大地。そして地球ではあり得ない鳴き声と動物たち……

ココ、魔法世界ネ。

いやいやいや、もう一人の私!?
さっきの話だと、『あなたの生きる時代は未来じゃなくて過去の麻帆良だよ☆』っていう意味合いじゃなかったのカ!?

よく分からない世界で、『さぁ、自分の居場所を作りなさい』っていう感じなのカ!?

いや、確かに長距離のタイムトラベルの座標決定は非常に難しく誤差が出てくるのは仕方ないガ……
それでも世界が違うというのは……

というか、今一体何時の時代ネ!?
手首に掛かっているカシオペアを操作し、時代を調べると麻帆良祭3日前という結果が出たヨ。

……位置座標はかなり間違ったが、時間座標は正確に移動出来た様子ネ。
私の長距離タイムトラベルの場合、位置座標はかなり正確に決定することが出来るが、時間座標に難があったネ。
つまり、もう独り私の長距離タイムトラベルとは逆の結果。(私は、もう一人の自分を信じるヨ。彼女は麻帆良に私を帰そうとしたけど、失敗しただけだと)


位置座標と時間座標の両立は難しい?
不確定性原理、位置と運動量の正確性の両立は不可能、さらに時間とエネルギーの両立もふk……って、違うネ!?
いや、科学者としては非常に興味深い案件だが、そうじゃないネ。

いま私のするべきは、現状をどうにかする事ヨ!!
そんな感じであたふたしていると、私の隣からタイムトラベル特有の発光が生じた。

あっ……
そういえば、徹サンも一緒だったヨ……




〜〜side 徹〜〜



包まれていた眩い光が開けると、むき出しの赤い土が広がっていた。
短時間の間にあまりにも状況が変化しすぎて困惑している。

身体発光→知り合いが二人に増えよく分からない事を喋る→身体発光→よく分からない場所に、放り出される……

うん、混乱していても全然問題ないね。
さて、気をとり直して状況把握、状況把握。

6世紀も生きていれば、まぁこんな事もあるよね。


周りを見渡すと地平線まで、真っ赤。

だけど、そこから先にあるのは、真逆の青。
赤い地面と青い空。全く逆の色と景色はどこか懐かしい物があった。

というか、空飛んでいる黒竜とか、目の前の渓谷から聞こえてくる、ミミズ型魔獣の鳴き声とか……

「って、ここ魔法世界!!」

放り出された場所は魔法世界でした。

「はっはははは、ま、参っちゃったネ」

隣を見ると超ちゃんが笑いながら後頭部をさすっている。
額には汗が少々。

ちょっち待って、砂漠っぽい地形とか、ミミズ型魔獣入りの渓谷とか……

「ここ、アリカ助けた所じゃん……」

「助けた?
……ホント、徹サンって何をやっていたのか、色々と気になる所ネ」

何って、そりゃ600年も生きれば、多少は珍しい経験もするけど、基本的には普通の生活だよ?

「嘘八百ネ」

……オレの人生なのに、否定されちゃったよ。

「それでどうしよ?
とりあえずエヴァちゃん達に連絡して、向こうに戻ろうか?」

急な出来事での移動だから、向こうも心配しているだろうしね。

「ちょっと待つネ。
とりあえず情報をしっかりと整理してから行動するヨ」

最低限麻帆良祭が終わるまではコチラに、だけど時間軸の違いが

とか何とか、超ちゃんが真剣な顔をしてゴニョゴニョ言っていた。
難しい事は良く分からないけど、どうやら暫くはコチラに居るらしい。

ぶっちゃけオレよりもよっぽど、この子の方が頭が良いだろうし、この子の言う通りにしとこ。
……あれ?そういえば600年近く生きて来たけど、エヴァちゃんと離れて数日過ごすとか初めてじゃね?

オレにとって、結構衝撃的な事実に気付いていたりすると

『ヴォォォォオオォオオオオオオ』

バカでかい咆哮と共に、空飛んでいた黒竜が迫ってきていた。

「うわぁ、ヤバい!!
エヴァちゃん、逃げるよ!!」

昔とった杵柄、逃げ足だけには自信がある。
というワケで、いつものスタイル通りエヴァちゃんを抱えて……

なんかフィット感が違うんだけど。

「あぁ、徹サン?
女と2人っきりの時に、別の人と名前を間違えるのは酷いと思うヨ?」

「……いや、ホントごめんなさい!!」

謝りながらダッシュした。
というか、ホントエヴァちゃんいなくて大丈夫かな?これ?




〜side エヴァ〜





「ということで、エヴァちゃん、明日菜ちゃん。
多分オレどっか行っちゃうわ。

でも絶対連絡するし、戻ってくるかr」

最後まで言い切ることなく、徹は何処かへ行ってしまった。
麻帆良学園全体を範囲として設置してある『徹居場所探索妖精隊』からもロストの報告が……

「……徹が攫われた!!
いやいやいやいやいや、落ち着け、落ち着くんだエヴァンジェリン.A.K.マクダウェル。
よし、私は落ち着いた、落ち着いている。

超、あいつが何処かへ連れて行ったに間違いない。
茶々丸、お前の製作者と徹を繋げる情報は?」

「はい、マスター。
2週間ほど前、超は徹様のデータを所望してきました。

そのため、密かに収集していた、『徹様に向ける好感度ランキング(異性のみ)』さらに、その上位陣を使用した『徹様の性癖に合うランキング』さらに、そのランキングを作るに当たり使用したデータ一覧、そして徹様の求める理想的な身体をシュミレート結果等の『徹様攻略セット』をお渡ししました」

「ふむ、とりあえず後ほどその情報の公開をするように。


なるほど、つまりアイツは徹を攫い、イチャイチャしようとしているという事だな。
くっくくくく、超鈴音。舐めた真似を。

だが、甘い!!
私と徹にかけられた登校地獄の呪い。それは徹が麻帆良から許可なしで出た場合発動し強制的に麻帆良の敷地へと戻すものだ!!
ふふふ、そろそろ徹が戻ってくるぞ」

そうだ、なにも慌てる必要などなかったではないか。
この登校地獄がある限りアイツ一人で何処かへ行ってしまうような事ないのだ。
さて、そろそろ徹が……そろそろ徹が……徹が……






あれ?


「なぜ戻ってこないんだぁぁぁあああああ!?」

「え、エヴァンジェリンさん。お、落ち着いて!!」

「止めるな、止めるなネギ!!
私はアイツがいないと寝れない自信があるぞ!!

というか、もう人生の大半がアイツと一緒に過ごしてきたんだ!!側に居ないこの状況が落ち着いていられるか!!」

6世紀だぞ!!6世紀もの間ともに居続けたのだ。それが居なくなって落ち着けるわけないだろうが!!






「キャー、徹さんが居ないと寝れないなんてエヴァちゃん大胆」
「夜とかいったいナニをしているんですかね?」
「そりゃ、もうナニしかないでしょ!!」
「……なぁ、茶々姉ちゃん。俺の耳塞いでどうしたんや?」
「小太郎には早いからです」
「ナニって。ダ、ダメなんやで!子供が出来てまうん。
そ、そういうのは、もっと大人になって結婚してからやないと」
「まぁまぁ、せっちゃん落ち着いて。
で、明日菜。実際の所どうなん?」
「絶対無い!!
……うん、無いわ!!というより私が認めない!!」
「なるほど、つまり疑惑はあるということね」
「アスナ、少しそこんとこウチに詳しく話そうか?」
「え?ちょ、ちょっと亜子ちゃん、目が怖……」
『マァマァオチツイテエヴァチャン』
『アッテツサン、マダ時間速度ノ調整ガスンデナイヨ』

私の後ろではガヤガヤと人が騒いでいるが、そんなの関係ない。
とにかく、私には……

ん?

『オッ、ヤッと気付いた。やっほーエヴァちゃん』

『よし、これで時間の速度調整は完了ね。
流れの違う2つを違和感なく繋げるというのは意外と大変だったヨ』

声のする方向を見てみると、徹に憑いていた呪妖精が徹達の写るプレートを持っていた。

「……て、徹ぅぅぅうううう。
お前、一体何処に!?」

「どこって……うーん。こんな所」

言うと、写される景色が赤い大地と、渓谷へと変化する。
僅かに聞こえてくるのは、猛獣の唸り声……

……なんで、いきなり魔法世界に行ってるんだ!?



〜〜〜〜〜あとがき〜〜〜〜〜
というワケで、魔法世界編突入です。
えぇとですね……多分分からない人が大勢居ると思いますので少しだけ補足を

今回の徹視点は『第6章 麻帆良祭編 その4』の『β 麻帆良祭 3日前』とほぼ同じ表現です。

αとかβとかδとか、麻帆良祭編では色々と記号が飛び交っておりました。
気付いている方も居るかと思いますが、この記号は歩む時間軸の違う人間が登場する場合に使っております。

つまりαは普通に麻帆良祭一回目
βは麻帆良祭終了、未来に飛び、過去に戻ってきた人間の時間軸
δは麻帆良祭中に少し前の麻帆良祭に戻った時間軸等ですね。

本当はこういった補足はせず、なんだっけな?これ?と、悩んで貰いたかったんですが……
さすがに半年前の内容ですので補足をさせてもらいました。

更新が早ければ、こういう補足をしなくても済んだ罠……
(´・ω・`)


posted by まどろみ at 00:58| Comment(6) | 流れて流されてネギまへ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お久しぶりです、カミヤです!

いやぁ、こちらも年度末ということで忙しく最近チェック出来なかったからいつの間にか更新されてて驚喜していますw

さてさて唐突に魔法界スタートしましたが、これもしかして夏休み入る前に鬼の居ぬ間にならぬフェイトの居ぬ間に原作魔法界編終了のお知らせフラグとかじゃないですよね?w

まぁ、それはおいといてこれから前話の誕生日の話とかとどういう風に繋がるのかwktkしながら待ってます!






あ、そういえば魔法界に来た時点で気付いたラカン(どうやって?いや、公式バグチートだしw)が邪魔者(エヴァ)が居ない徹を独占しようとする可能があるかも?w
Posted by カミヤ at 2015年03月06日 12:19
更新お疲れ様です。

魔法世界編ということで、伏線回収に期待が高まりますが、更に伏線が増える可能性も…w
次話も楽しみにしています。
Posted by なおぽん at 2015年03月07日 00:43
仕事から帰宅してパソ起動したら、まどろみさんが更新していて正直「!?」でした。嬉しい誤算です!!徹がいないエヴァは可愛いし、てか残された人たちのガールズトークに笑えたりと楽しめました。
Posted by はるきよ at 2015年03月07日 22:14
カミヤ様、コメントありがとうございます。
本当にお久しぶりです。

やはり年度末というのは忙しいですね。いや、本当に。
そんな中、そっと更新。喜んでもらえれば幸いです。

はてさて、唐突な魔法世界編。いやね、こういった事故が起きないと、徹君が魔法世界へ行ってくれなくて……


>夏休み入る前に鬼の居ぬ間にならぬフェイトの居ぬ間に原作魔法界編終了のお知らせフラグとかじゃないですよね?w


そ、それは大丈夫です(震え)
うん、きっと大丈夫。

さてさて、全話の誕生日や、その他の伏線等々、ここから回収していきますので、楽しみにしていただければと思います。





登場回数が少ないのに、こうやってコメントされるラカンの人気に嫉妬(笑)
Posted by まどろみ at 2015年03月08日 17:09
なおぽん様、コメントありがとうございます。

ようやく魔法世界編へと辿り着きました。はてさて、幾つもある伏線……
この魔法世界編は幾つも回収しなくちゃいけない伏線があります。
それこそ、年単位昔の伏線を回収する必要すらあります(汗)

が、頑張っていきますので、楽しみにしていただければと思います。
Posted by まどろみ at 2015年03月08日 17:12
そっと更新していました(ドヤァ
……すみません(´・ω・`)

はるきよ様、コメントありがとうございます。
あまりに空白期間が長引いてしまい、ここらで更新しないとエタるかも!?
と思い始め、なんとか更新しました。

楽しんでもらえれば幸いです。

ちょこちょこと時間を見つけ書いていますので、次も楽しんでもらえたらと思います。
Posted by まどろみ at 2015年03月08日 21:38
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