Migraine


「やっぱりちょっと無茶だったなあ」

もう何度目になるかわからないそんな後悔。
あの幾何学図形の使徒との戦いで行った強引な電力供給。
自分で考えてやったというよりは、初号機が出来ると教えてくれた感じではあったけれど。
僕の想いに答えてくれた初号機。
そのおかげで零号機のシールドが破壊される前に第二射を放つことが出来た。
綾波さんを助けることが出来た。

だけどそのつけが、僕自身に回ってきていた。
気が付いて見上げたいつもの病院の天井。
けれど動こうとした途端に体中が悲鳴を上げた。

全身の筋肉痛と極度の衰弱。
右腕の骨折に右肩の脱臼のおまけ付き。
なんとも豪勢にぼろぼろだった。

エヴァはというと、零号機は加粒子の飛沫による一部損傷のみで済んだが、初号機は生体部品の消耗・減衰に加え右腕部の損傷に機体右側装甲の融解が激しいらしく、中破扱いだった。

赤木さん曰く、初号機の損傷状況とあのときのシンクロ率からすれば、今の僕の状態ですら比較的軽症で済んでいる方らしい。
エヴァが本格的な損害を受ける前にシンクロが切れていたということだが、その性でATフィールドも張れずに爆発をもろに食らってしまったとも言える。
そう考えると、初号機に申し訳ないことをした気になるが。

「僕の生活が……はぁ」

後悔先に立たず。
この言葉を嫌というほど思い知らされた。
今でこそ回復してきているが、初めは無理に動こうにも殆ど動かせないほど酷かった。
脂肪だけでなく筋肉自体も消費したらしく、完全に萎縮してしまっていたのだ。
痛み止めが切れかかると声も出ないほどの激痛が襲う。
それなのにナースコールを押すことすら出来ず、予定通りの時間に医師がやってくるまで痛みに耐えねばならなかった。

嬉しいこともあった。
綾波さんが、お見舞いに来てくれていた。

「こんにちわ、碇さん」

そういって椅子に座る彼女。
初めて綾波さんから挨拶してもらえたことはとても嬉しかった。
ただ、僕のほうは動くことも出来ず、瞬きを返すことしか出来なかったけれど。

以来、毎日欠かさず来てくれている。
僕がようやく唇を動かせるようになって、声が出せるようになって、笑えるようになって。
それでも挨拶だけを交わし、時間になるまで隣に座っている綾波さん。
昔病院で出会ったときと入れ替わったようで、少し可笑しかった。

何とか動けるようになり、一般病棟へ移されてからはクラスメイトもお見舞いに来てくれた。
特に相田君や鈴原君、それに洞木さんはよく来てくれている。
初めは皆、既に居座っている綾波さんを見て驚いていた。
静かに二人でいる空間というのは、なんとも入り込みがたい雰囲気だったらしい。

「だって綾波がじっとそこにいるんだぜ?喋り辛いのも当然じゃないかな?」

これは相田君が後で話していたことだ。
来ても早々に帰ってしまった子がいたのはそういう訳だったようだ。

尤も、この男友達に洞木さんの三人は何度か来ているうちにすっかり慣れたらしく、彼女のことを気にせずにいろいろなことを話してくれる。
いろいろ、といっても殆どはたわいも無い話だ。
学校のこと、放課後のこと、家族のこと。
それでも病院から動けない僕にとっては、それらの話が日常を感じさせてくれる、かけがえの無いものだった。

いつものように今日も来てくれた三人。
やれ、鈴原君がまた失敗しただの、相変わらず根部川先生の授業は退屈だのと、普段と同じ雑談。
話題が途切れ、空白の時間が出来たその時、ふと、鈴原君と視線が合った。
つまり彼はこちらを見ていて、だけど視線はふらふらと泳いでいて。

そんなことが以前にも何度かあったと思い出す。
何か言いたげな、それでいて申し訳なさそうな顔でこちらを見て、また視線がよそに向かう。
そんなことを繰り返して、結局何も言わないまま帰ってしまう。

もしかして、彼はまだあのときのことを気にしているのだろうか。
あの時、彼に殴られたとき。僕はそのことで彼を責めるつもりなど無かった。
彼の怒りは当然だった。僕は殴られて当然だった。僕は守れなかったのだから。
守れたつもりになって、ただ、浮かれていたのだから。

だけど、そんな想いですら、僕は自分自身への言い訳として使っていたのかもしれなかった。



今日もまた、綾波さんはいつものように座っている。
僕はというと、出来るだけ体を動かすように、とのことで、個室の壁沿いでリハビリ中。
体中を襲った痛みはほぼなくなったが、衰弱が激しく、少し歩いているだけでものすごく疲れてしまう。
以前より更に体重は減っているはずなのに、体は恐ろしく重たい。
何度か往復しては座り込む。
そんなことを幾度繰り返しただろうか、ちょうど廊下側で座り込んだとき、病室の扉が開いた。
鈴原君だった。

「お、おう、大丈夫か?」
「はは、なんとかね」

ちょうど扉の横でへたり込んだ形になっていたため、目の前に彼が現れたのだった。
せっかく来てくれたのだからゆっくりと話をしたいところではある。
だがまさしく疲労困憊、立ち上がるだけの気力も残っていなかった。

「あの、悪いんだけど」
「なんや?」
「ちょっと向こうまで運んでくれないかな?へとへとで動けないんだ」

そういって苦笑い。
彼のほうに手を伸ばした。
ところがここで大いなる計算違いが発生する。

「え、ちょ、ちょっと!?」

彼の肩にでもつかまって移動するつもりだったのが、何を思ったか、鈴原君は座り込んでいる僕をひょいと抱えて。
そのままベッドへと運び始めた。
いわゆるお姫様抱っこの状態で、である。

「こら、暴れんなや、すぐそこやんけ」

そういわれても、この体勢は非常に恥ずかしい。
確かに程なく僕はベッドの上に降ろされたのだが、その間に顔は真っ赤に染まっていた。

「あ、ありがと」
「お安い御用や」

彼は別に気にした風でもないのだが。
こちらはいつまでも心臓がどくどくと波打っていて。
何かしゃべりかけてしまうとそれだけで恥ずかしさがこみ上げてきそうで、何も言い出せなかった。

鈴原君がいて、僕がいて、綾波さんがいて。いつもの沈黙。
だが、それは続かなかった。

「……おまえ、軽いな」
「え?」

唐突に、ぼそりと彼がつぶやいた。

「あんときも軽い思うたけど、ほんまに全然軽いやないか」

確かに今の僕は相当に軽いだろう。
もともと華奢で、体重も無いほうだったが、それに追い討ちをかけて全身が”磨耗”していた。
服を着ているとわかりにくいが、外からの見た目以上に細く、アバラなど浮き出ている状態だった。

「……すまんの、ほんま、すまんのう」

そんな話からいきなり、彼が謝罪の言葉を口にした。
訳がわからない。

「なに突然謝ってるの?」
「……妹にな、叱られたんや」

そういった彼の表情は、ここ最近、言いよどんでいたときと同じものだった。

「成り行きでの、おまえを殴ってもうたこと、話してもうたらな」
「何しとんねん、この馬鹿兄貴!ってな。女子に手えあげよって、最低やって」

口調を真似た、おちゃらけたようなその言葉とは裏腹に、彼の顔は真剣で。

「その人がおらんかったら私らみんなしんどったかもしれへんて」
「その人のおかげで助かったんやから、感謝せんとあかんのに、何お門違いな事やっとるんやって」
「ろくに動かれへん癖に、すごい剣幕で怒りよんねん」

何かを堪えるような、そんな表情をしながら、彼の言葉は吐き出されつづける。

「あいつが動けたら、どきついのをかまされとったところや」
「……もう結構前の話しやねんけどな、どうにもいいづらくての」

その声は小さく、だが荒々しく、責め立てるようだった。

「わかってた、はずやねんけどな」
「ほんまはおまえは関係あらへんて。生きてるんはおまえのおかげやて」
「しばいても何の意味もあらへんて、わかってた、はずやのにな」
「ほんまに、すまんかった。わしは大馬鹿もんや」

いまさらながらの再度の謝罪。
まだ何か言いたそうな彼の言葉をさえぎる。

「もう、いいんだ。謝らなくていいから」
「けどな……」
「もういいから!」

そう、もういい。彼が謝る必要なんて無い。

「謝らなくちゃいけないのは、僕のほうなのに!」

僕は、考えもしていなかった。
彼の言葉で、ようやく気が付いた。
自分がまだ、逃げ続けていたことに。

「守ったのは確かに僕かもしれない、けど」
「壊したのも、確かに僕なんだ」
「鈴原君の妹を、酷い目にあわせたのは、確かに僕なんだ」
「なのに」

なのに僕は。

「その子の事を、何も知らない」
「お見舞いに行こうとも、してなかった」
「……名前すら、知らないんだ」

なぜ、そんなことすら知ろうとしなかったのか。
なぜ、そんなことすらしようとしなかったのか。

それはおそらく、僕が逃げていたから。
知ってしまえば、他人じゃなくなるから。
知らなければ、他人のままでいられるから。

守れなかった事実が怖くて、そこから、逃げ出していただけだから。

「だから、ごめん。本当に、ごめんなさい」
「やめてくれ。もうええねん」
「でも」
「ええいうとろうが。気がすまんでも、お互い謝って、貸し借りなしや。そうやろ?」

彼はそういってくれた。
でも、もう僕は気が付いてしまったから。
逃げないと、誓っていたから。

「それじゃあ、妹さんのお見舞い、行ってもいいかな?」

会って、彼女に謝らなければならない。
そうしなければならなかった。

「……ナツミていうねん」
「妹さんの名前?」
「そや」
「じゃあ、ナツミさんのお見舞い……」
「悪いけど、今はいかんとってくれるか?」

その言葉に驚く。
断られる覚悟は、出来ていなかった。

「何で……」
「あいつな、おまえのこと、ヒーローか何かみたいに思うとんねん」
「だから、今のぼろぼろのおまえ、みせとうないねん」
「正義の味方がそんなんじゃ、カッコつかんやろ?」

彼はやはり、妹をとても大切に思っているのだ。
彼女が落ち込むような事態には、なってほしくないのだ。
彼は本当に済まなさそうな様子だった。きっと彼も苦しいのだ。

「じゃあ、元気になったら、会ってもいいのかな?」
「そやなあ、せいぜいかっこいいところ見せたってくれや」

そういう彼に、笑顔で答える。

「うん、約束だからね」

だけどそういいつつも、嫌な事実を見つけてしまった。
心のどこかで安堵しているという事実。それに慄然とする。

笑顔が翳ったのを、見られはしていなかっただろうか。

そう思う横顔を見つめる紅い瞳に、僕は気が付いていなかったのだけど。


第伍話:アスカ来日

邂逅



「シンジちゃん、ちょっとお出かけしてみない?」

そうミサトさんが持ちかけてきたのは、しばらく様子を見て、その後退院できるといわれたその日だった。
このところ忙しいらしく、彼女はあまりお見舞いにこれず、来れたとしても夜遅くだったりしていたのだが。
珍しく朝からきたと思ったら第一声がこれだった。

「お出かけって、どういうことです?」

そもそも、もうすぐ退院できるとは言われたけど、今すぐ退院できるわけじゃない。

「ん〜、ちょっとね、用事で海の上に行くんだけど」
「はい?」
「せっかくだから息抜きも兼ねて連れて行ってあげようかなあ、なんて」

つまりは仕事でUN海軍と打ち合わせで、そのついでに、ということらしい。
見事に公私混同のような気がするのだが。

「まあ、硬いことはいいっこなしよ。それに、あなたはまったく関係ないわけでもないしね」
「どういうことですか?」
「それはついてからのおたのしみ〜、ってね」

そんなところにお楽しみを隠されても困るのだけれど。
ネルフがらみ、エヴァがらみ、ということだろう。

「でもそもそも僕、まだ退院じゃないんですけど」
「ふ、もう経過観察のみなのは調査済みよ。それくらいならネルフの強権を発動すれば何とでもなるわ!」
「……そんなところで発動しないでください」
「まあそういわないで。早く退院したいでしょ?」

何かが、大いに間違っている気がする。
気がするのだけれど、早く退院できるというのも大変魅力的なわけで。

「まあ、いいですけど」
「よっし、決まり。あと、座席に余裕はあるから、誰か他に連れて行ってもいいわよ」

いやそれ本当にいいんですか。
仮にもお仕事だろうに、なんとも気楽なものだ。
それとも、僕に気を使ってくれているのだろうか。

「海軍なら、相田君がみたそうかなあ」
「あのカメラの眼鏡君?そういえば好きそうねえ」

ミリタリーマニアの彼ならば、喜んでついてくるだろう。
そして彼を呼ぶとなると、自動的に鈴原君もくっついてくる。そういう寸法である。

「……葛城一尉、私もついていってよろしいですか?」

今まで静かだった綾波さんが、突然声をかけて来た。
彼女の積極的な様子にミサトさんは驚いたようだ。

「あー、ごめん。レイは待機になるから、連れて行けないのよ」
「今まともに動けるのは零号機だけだからさ、そういう理由もあるのよ」

そういうミサトさん。
本心で悪いとは思っているのだろう、申し訳なさそうだ。
つまりは初号機の修復が芳しくなく、僕もこんな状態だからこそ選ばれた、ということなのだろうけど。

「そういうことだから、悪いわね、レイ」
「いえ、了解しました」

相変わらず表情に乏しい彼女。
今何を考えているのか、その内面は窺い知れない。
彼女に感情が無いわけではない。
きっと、ただその表し方を、その意味を、知らないだけなのだ。

「さて、それじゃぱぱっと手続きしちゃいますか」
「あ、ミサトさん、もしかして退院したら直で移動ですか?」
「そうなるわねえ。一旦家に寄ってく?」

まあ、私服はいくらかここにあるし、問題ないか……。
そう考えたとき、天啓のごとく頭に閃いた二つの問題。

「……いえ、直で行きましょう。それと」
「ん?」
「本当に、本当に安全運転で、お願いします!」

彼女に強く念押ししたのは片方の問題。
もう片方の問題――長期間放置されたであろう家の惨状――は、後回しにすることにした。



広大な空母の甲板にヘリが降り立った。

大型の軍用ヘリに拾われて、僕たちが運ばれてきた沖合い。
そこにはUN海軍太平洋艦隊が整然と列をなして大海原を進んでいた。
その中央付近に鎮座する大型空母、オーバーザレインボウ。
相田君が興奮しながら教えてくれた、そこに着艦したのだ。

ミサトさんが先に降り、僕たちはそれに続く。
ヘリによる飛行の疲れでふらつきながら外に出た僕とは対照的に、相田君は転がるように飛び出していった。
その手に愛用のカメラを握り締め、既に良くわからない奇声となった言葉を発しながらそこいら中を撮影している。
……少々予想を超えたリアクションだった。

その様子を横目に退屈そうにする鈴原君。
こちらは予想通りというか、彼は相田君が行くなら、と付いてきた。
しかし彼にその手の趣味はなく、軍艦の上には騒げるほど楽しいものもないらしい。

居並ぶ海軍の空母に降り立った子供三人に女性が一人。
甲板で作業中の人々からの視線は明らかにいぶかしげだった。

だがそこに、更に場違いな子供の声が響く。

「Hello, Misato!元気してた?」

声のするほうを振り仰ぐと、そこにはワンピースを着た少女の姿。
太陽の光を反射する赤みがかった金髪、透き通るような白い肌に澄んだ青い瞳。

その姿が、僕の頭の奥に、久々の強烈な感覚を巻き起こした。
魂が、揺さぶられる。
はじめて綾波さんと会ったときと同じくらい、強烈な頭痛が襲い掛かってくる。
なぜだかわからない。
だけど、今までの体験が、教えてくれる。
この人は、僕にとっての大切な人だと。
この痛みの大きさは、とてもとても大切な人なのだと。

「まあねえ。あなたも背、伸びたんじゃない?」
「そ、他のところもちゃーんと女らしくなってるわよ」

ミサトさんとのそんな会話。
あらぶる感情に堪えながら、それを聞いていた。
ミサトさんの知り合い、ならやはり、ネルフの関係者。

「あなたは……?」

思わず訊ねようとした所に、突風。
海上特有のたたきつけるような風に、彼女のワンピースは盛大に煽られて。

見事にその下着を露出させていた。

「え?」

しかもそれでも彼女は堂々と仁王立ちを崩さず、その見事なプロポーションを露わにしている。
いきなりの出来事に、今まで感じていたものがすべて吹き飛んでしまった。

「お、し、白……」

鈴原君が何事か言い終える、その前に。
あっという間に間合いを詰めた彼女の平手打ちが、パン、パァン、と綺麗に響き渡った。
余韻とともに浮かび上がる、男性二人の頬の手形。
見事な早業だった。

「な、なにすんねん!」
「見物料よ!安いもんでしょう?」
「なんやて!そんなもん、こっちもみせたるわ!」

早くも喧嘩口調で言い返すと、鈴原君が自分のジャージに手をかけ、一気に引き摺り下ろした。
その勢いに任せた動作は、だが深々と誤った布地にまで指をかけていた。その結果。

「なんてもん見せんのよ!」

再び響き渡る乾いた音。
下半身をすべてさらした状態の彼が、バランスを崩して、こちらを向く。

あまりの状況の激変に、脳がついていけなかった。
そのせいだろうか。
晒されたその部分が思わず目に入った。

一応弁解しておこう。
僕はこれでもれっきとした女の子である。
たとえ自分の体でどぎまぎしたり、他の女の子の着替えでどきどきしたりしても、女の子なのである。
女の子はだめだけど男の子なら大丈夫、というわけでは、当然、無い。

僕の刹那の思考は、すばらしい速度で肉体を制御し。

またもや綺麗に弾ける音がして、自分で理解するより速く、僕の左腕が振りぬかれていた。

「きゃああああああああああああああああ!」
「せ、殺生な……」

叫び声の中、そういい残すと、渾身のパンチにも揺るがなかった鈴原君が脆くも崩れ去っていった。
俯けに倒れたのは、彼の最後の良心と羞恥心の賜物だろうか。
一瞬見えた彼の両頬は、完全に赤く腫上がっていた。

「あら、なかなかやるわね」

思わず全力で振り切ったせいで左腕のそこいら中が軋んでいる。
それに顔をしかめている僕に彼女が声をかけて来た。
その声に振り返り、また頭痛がぶり返す。

「ちょっと、大丈夫?」

とっさに頭を抑えた僕に、彼女が心配したように言う。
嬉しさと、悲しさと、羨望と、絶望と。
それらの感情に押し流されまいと、必死に声を出す。

「だい、じょうぶ」

何とか心を押さえつけて、改めて質問する。

「……それで、あなたは?」

そう、まだ名前も聞いていなかった。

「彼女はセカンドチルドレン、惣流・アスカ・ラングレー」
「エヴァンゲリオン二号機の専属パイロットよ」

鮮烈な印象を残した、これが彼女とのはじめての出会いだった。