Migraine


第拾四話:終わりの始まり

仕組まれた子供


もう、限界だ。
あんな目にあってしまって、これ以上パイロットを続けるなど。

「私はもう、あれには乗れない」

そして、乗る意味も無い。
結局私は何もできなかった。
動かしていたのはもう一人の私。
私はただそこに座っていただけだった。

彼女の必死な思いはわかっている。
それを責める事は私にはできない。
あの時伝わってきた感情を思い出すだけで、心が締め付けられるようなつらさを感じて、そして私はそれに共感してもいたのだから。
失いたくない、だから守る、だから戦う。
大切なものをなるべく作らず生きてきた私にはできない事だったけれど、失いたくないという根本においては同質のものだ。
理解できてしまう、だから拒絶しても、許容してしまう。

彼女が守りたい対象に私も含まれているのだろう。
何かが壊れていく中で、ずっと私に謝っている声が聞こえていた。

私はどうすればよかったのだろうか。
歩みを止めて、いつもと同じく嫌になるほど照りつけている空を仰ぎ見る。
あの人の気持ちはわかる。
あの人の行動も憎む事はできない。
だけどそのためにエヴァが勝手に動くというなら、私が乗っている意味は何も無い。
彼女の邪魔になるだけだ。
そしてその度に彼女の心が伝わって、私の心も壊されていくだけ。

そのままふうっとため息をついて、あらためて辺りを見ると、私は既に商店街を抜けて、閑散とした駅前に立っていた。

――学校か。行きたく、無いな。

もう一限の授業もとっくに終わっている。
今から行って、どうしようと言うのだ。
家を出て、ただあても無くぶらついて、いつの間にやらこんなところに来てしまった。

いっそ、別の街にでも行ってしまおうか。
それとも、先生のところへ、戻ってしまおうか。
エヴァに乗らないなら、私がここにいる意味など無くなってしまうのだから。

そんな事を考えながら駅の入り口を眺めていた。
と、何処か別の方向から、聞き覚えのある曲を口ずさんでいるのが聞こえてきた。
鼻歌で微妙に音程が狂いつつも流れ続けるその曲は、ベートーヴェンの交響曲第九番。
クラシックの傑作の一つだ。
その音を何気なくたどっていくと、視界に一人の人物をとらえる。
駅前の彫刻、頭部を持たない不思議な天使の像にもたれかかり、ただへたくそな旋律を生み出し続けている少年。
強い日差しの中で透けそうなほどの白い肌と、銀色に光を反射している髪の毛。
同い年くらいだろうか、第壱中学校の男子制服を着た彼は、ひとしきり奏で終わるとこちらを振り向いた。
独特の赤い瞳が私を射抜き、その瞬間、私は固まってしまう。

「歌はいいね」
「え?」

唐突に、何の前置きも無くそういった彼に戸惑う。
なぜ、私にわざわざ話しかけてくるのだろうか。

「歌は心を潤してくれる。リリンの生み出した文化の極みだよ」

何を言っているのか、意味がわからない。
こんな時間にこんなところで鼻歌を歌っているような人だ。
きっと、少し変わっているのだ。
そう思って、適当に流して無視してしまおうと考えたのだけれど。
彼の次の一言が、私を引き止めた。

「そう感じないか、碇シンジさん?」
「なぜ、私の名前を?」

反射的に、思考がそのまま言葉となって飛び出す。
もしかしたら、もう一人の私の知り合いだったのかもしれない。
そう思って少し緊張していたが、彼から返ってきたのは別の言葉だった。

「知らないものは無いさ。失礼だが、君は自分の立場をもう少しは知った方がいいと思うよ」

私の立場。
エヴァのパイロットである私は、有名人なのだろうか。
そうなのかもしれない。
この街はほとんどの人間が何らかの形でネルフと関わっている。
使徒と戦うためだけにできているような都市なのだ、当然だろう。
それなら、私の事をみんなが知っているというのもあながち誇張ではないのかもしれなかった。
そう考えたら、ふと、なにか至る所から視線を浴びているように感じて、思わず辺りを見回してしまう。

――大丈夫、気のせいだ。

人通りも無く、私たちに注目している人などいるはずもなかった。
それでも意識してしまう。
自分が注目される存在である事には、慣れていなかったから。

「ふふ、ずいぶんと繊細なんだね?」
「どうでもいいでしょ、あなたには関係ない」
「そんなことはないさ」

妙なモニュメントから体を離して、彼がこちらに向き直った。

「自己紹介、していなかったね」
「僕はカヲル、渚カヲル。君と同じ仕組まれた子供、フィフスチルドレン」

フィフスチルドレン?
この人が、この人もエヴァのパイロットだというのか。
私が三番目。
四番目の人は大怪我をしたと聞いている。
そしてこの人が、五番目。
そう考えた時、何かが頭に引っかかった。
小さな、予感とも言えないそれを追い求めるより前に、彼がまた、言葉を発した。

「そして君はエヴァから解放されるよ」
「え?」
「初号機には、僕が乗る事になるだろうからね」

実ににこやかに、実にさわやかに彼はそういった。
エヴァからの解放、戦わなくて済む、パイロットをしなくて済む、それは私の願いで、つい今しがたもそんな事を考えていた。
半ば諦めの入った、妄想みたいなものだったけれど。

だけど彼が来てくれて、私はここから逃げ出してもよくなった。
私がここにいる必要は無くなった。
有り得ないはずの望みが、叶うのだ。


そのはずなのに。

そのはず、なのに。



珍しくドアポストに投函されていた少ししゃれた手紙。
私宛になっていて、差出人は書かれていない。
その微妙な胡散臭さにピンと来てあけてみると、果たして予想通りというべきか。
中に入っていたのは、見慣れない形式のネルフのカードと、メッセージ。

『真実への片道切符だ。共に歩める事を願っている』

そこにも名前は記されていなかったが、こんな馬鹿をやるのは一人しかいない。
あいつは、加持の奴は、私に何をさせたいのか。
メッセージとカードを睨みつつ、考える。
このカードには、おそらく最高位のセキュリティランクが設定されている。
ネルフ作戦本部長である私のカードに設定されたものより更に高い、実質的にはネルフのトップの人間にしかアクセスが許可されていない区画を開けるキーだ。
そう、あの時加持がターミナルドグマの扉を開けたように。

――片道切符か、当然ね。

MAGIによる監視の目はそう何度もごまかせるものではない。
使えるのはごく短い期間だけだろう。
何処に行き、何を知りたいのか、何を知るべきなのか。
得るべき情報は膨大で、真実はその中に埋もれている。
まるで砂漠の中で一粒のダイヤを探すようなものだ。
だがそれでも、入り口を探す価値はあるように思えた。
鍵は、今、私の手にあるのだから。

セカンドインパクトの真実、使徒の、アダムの意味、ネルフの真意。
父への複雑な感情から使徒殲滅を目的にしていた昔とは違う。
それだけをこなせばすべてが終わるとはとても思えなかった。
何か重大な事は隠されたまま、状況が進んでいる。
その流れに乗ってただ流されているだけでは、いつか取り返しがつかない事になるのではないか、そんな考えは日に日に強まっていたのだ。

加持が何を考えて私にこれを送ってきたのか。
本当の気持ちなど私にわかるはずも無いが、わざわざ私をえらんでくれたということに私への特別な感情があるのだと、そう考えたいと思う自分に気付き、笑ってしまう。
彼も私も大人になって、今度はうまく付き合えるのではないかと思っていても、まだ完全に自分を信じられなくて、彼の行動に意味を見つけ出そうとしてしまうのだ。

所詮、真実を追い求めるのも、加持君を追いかけたいからなのだろうか。
いや、それだけではないと言う事はできた。
けれどそれが欠片も入っていないと言えば、嘘になる。
そんな自分を認める事、それが問題だった。

今なら、言えるかもしれない。
自分も寂しいのだと。
自分も女である、と。
それを認めて、一歩前へ。

善は急げ。
バッグから自分の端末を取り出すと、秘匿モードで回線をつないだのは、信頼できる部下の一人。

「ああ、日向君。ちょっと頼みたいんだけど」

加持本人とは連絡を取る事はできない。
彼は完全に雲隠れしていて、何の痕跡も残さず地下に潜ってしまった。
まさか消されたという事は無いだろう、という妙な直感はあるが、今どうしているのか、皆目見当もつかない。
それでも彼に近づくために。

「……そう、それじゃ、宜しく頼むわ、悪いわね」

日向君は十分に信頼がおけ、私の頼みを聞いてくれるありがたい人物だ。
その理由に彼の私に対する感情があるのは多少なりとも理解している。
その上で利用している自分を、つくづく悪い女だと苦笑する。

もちろん、彼だけに任せておくわけではない。
今度は自分が可能な範囲でMAGIから情報を引き出し、不審なデータが残されていないか逐一チェックしていく。
途方も無い情報量だが中途半端にやるわけにはいかない。
手にした片道切符、乗る電車を間違えるわけにはいかなかった。

――柄じゃないけどね、やるしか、ないわね。

真実へと至る道を求め。
その先に、彼が待っていると信じて。



「先輩、こんな事って……」
「信じられないわね、試しに乗せてみただけだと言うのに」

”上”から送られてきた少年。
フィフスチルドレン、渚カヲル。
ゼーレが直接関与してきた彼がただの子供でない事くらいはわかる。
念のためにMAGIに調べさせたが、過去の経歴はすべて抹消済み。
ただ、何かを暗示するかのように生年月日のみが残されていた。
記された日付は、西暦二千年九月十三日。
セカンドインパクトが起きた、その日だった。
碇司令が老人共と呼ぶ彼らが何を意図してわざわざこの情報だけを残したのかはわからないが、要注意な人物である事は明らかだ。

それでも逆らう事はできない。
ネルフが彼らの意志の実行機関である以上、我々に背く権利はなかった。
彼らの要求は、渚カヲルを初号機のパイロットとする事。
初号機を押さえ込めない我々に業を煮やしたという事だろうか。

S2機関を自ら取り込み、無限の力を手にした初号機。
初号機自身が意志を持って動いていると、報告書にはそう書いている。
幸い、今のところ彼女、碇レイと呼ばれている少女の存在は気付かれてはいない。
前回の起動は彼女の意志であり、初号機が自ら動いた訳ではない。
そこには確かに人の意志が、守ろうという想いがあったのだ。

だが、客観的に起こった事象を見れば、命令系統に従わない、阻止不可能な力が振るわれたという点において暴走と何ら変わりがない。
現在のような搭乗形態を今後もとり続けていいのかも、私にはわからない。
ただ、碇司令はやめるつもりは無いと言った。
それはつまり初号機をみすみす彼らの手にゆだねるつもりは無いという事だろうが、今の彼女の状態をわかっていてそう発言できる彼には嫌悪感を覚えずにはいられない。

思考がマイナスの感情に流されそうになり、額を抑えつつ現実に意識を戻す。
モニターに表示されているフィフスチルドレンのデータ。
徐々にプラグ深度を下げられて、今は精神汚染の危険を伴う領域まで踏み込んでいるというのに、彼のシンクロ率を表すグラフはぴくりとも変動せず、同じ値をとり続けていた。

――馬鹿な。システム上有り得ないわ。

それは俄には信じられないものだった。
シミュレーションプラグとはいえ、彼は今コアの変換を行っていない状態でシンクロしているのだ。
それだけでもほとんど不可能な話だというのに、エヴァとの接触距離の影響が全く出ないなど、およそ通常の精神の持ち主では有り得ない話だった。
だが測定システムは正常に作動している。
この現象は、実際に起こっている事なのだ。

――さすが、ゼーレが直接送り込んできただけはあるわね。

彼らの虎の子の一手といったところか。
これほどのエヴァとの親和性があれば、彼女の制御を抑え込む事もできるかもしれない。
そうなれば初号機は彼らの手に落ち、我々の計画の大切なピースが失われる事になりかねない。
それはつまり我々の敗北を意味していた。

だがそれでも、それでもこう思ってしまうのだ。
彼に、彼女を守るだけの力があるかもしれないと。
あの子が苦しまずにすむかもしれないと。

そんな矛盾を抱えた感情に流された考えを、私はあえて消さずにいた。
私の中に積もり続けた歪みの数々。
それらがついにひび割れて、軋みながら、なにかを蝕む音を、私は聞いていた。
狂気を含んだ笑みを、わずかに滲ませながら。



既にわかっていたことだった。

「フィフスチルドレン渚カヲルを初号機の正パイロットに任命。サードチルドレン碇シンジは以後予備パイロットとなります。いいわね?」
「はい」

葛城さんから正式に辞令を読み上げられて、改めて、私はこれで戦わなくてすむのだと思った。
だけどそこに感動は無い。
あれほど嫌だったのに、何かがすっかり抜け落ちたようで、自分の中で感情の変化というものをとらえられなかった。
それがなぜなのか理解できず、その後に言われた言葉も頭からすり抜けていくようで、ただ言われたままに体が動いて、気がつけばもう、訓練は終わっていた。

虚無感、とでも言うのだろうか。
全身から力が抜けたようで、頭の中も真っ白なままで、私は出入り口のゲート付近のシートでへたり込んでいた。

何も意識の中に無い、そんな私に、かけられた声。

「帰らないのかい?」

緩んだ視界に像を形作ると、立っていたのはあの少年。
渚カヲルと呼ばれる人物が、顔に微笑を貼り付けてこちらに問いかけていた。

「……何か御用ですか?」
「少し君と、話せるかな?」

そういうと彼はすぐ目の前まで迫ってきた。
思考のまとまらないふやけた頭に、突然の少年の顔の大写し。
普段から異性の少年と話すということも無い私にとって、それは大いに虚を突かれた形となった。

「な、なんですか、いきなり」

そういいながら慌てて体ひとつ分位置をずらす。
一体なんだというのだ。
特に親しいわけでもないというのに、平然とここまで間をつめてくるなんて。

「おや、つれないね。近づかれるのは、いやかい?」
「……好きじゃ、ないです」

ほんの少しの逡巡の後、そう答えた。
あんなときにどうすればいいかなんてわからない。
すぐに肌が触れそうな距離で人と接したことなど無いのだから。
だから、そういうのは苦手だ。
だから、そういうのは好きじゃない。
自分の心の中まで触られてしまいそうで。

「ずいぶんと怖がりだね、君の心は」
「……」
「僕のことが、怖いかい?」
「わかりません、そんなこと」

わかるわけが無い。
私は彼のことを何も知らないのだ。

「それなら、君が怖いものはなんだい?」

私が怖いもの。
エヴァンゲリオン。
戦い、殺し合い、壊し合い。
父さん。
みんな。

「戦いは、もうしたくない」
「エヴァに乗る僕が怖いかい?」
「みんなが言うことも、もうたくさん」
「だから僕も避けるのかい?」

この人はエヴァのように怖いわけじゃない。
この人は父さんのように怖いわけでもない。

この人は私を戦いから遠ざけてくれる。
この人は私の声を聞いてくれる。

だけど、彼に近づきたいとも思えない。
むしろ私は彼から遠ざかりたいとさえ思う。
心の中で何かよくわからないものがざわめいていた。

「そうだね。近づかなければ、お互いに傷つくことも無いからね」

ふっ、と彼の目が細められた。
何を見ているのか、私よりもっと遠く、もっと深いところを見透かすような視線。

「でも近づかなければ、君の心は誰も埋めてくれない」
「わかっていても、心が痛がりだから、そうするのが怖いんだね」
「それなら、君の欠けた心はどうすれば癒される?」
「そんなの、知らない」

知らないわけじゃない。
わかりたくないだけだ。
あの人は私よりもっと心が痛がりで、寂しさに震えていて、だから絆を求めて近づいて、暖かな居場所を作って、凍えずにすむように必死で守り続けて。
でも守れなくて、壊れて、壊されて、心はまたぼろぼろになってしまって。

ああなるくらいなら、寂しいままでもよかった。
だから私は誰にも心を預けなかった。
言われた通りにここにいて、言われた通りに行動して、そうやって自分なんてものは見せず、人形のようになって閉じこもっていた。
何も持たなければ、失うことも無いから。
彼の言うとおり、私は失うのが怖くて、失うものから逃げていた。

そうして思考をめぐらせて、自分の中にもぐっていく。
なぜそうやって考えたりしたのか、それはわからない。
もしかしたら彼の言葉にはそうさせる力があるのかもしれない。
ただ、確かに私は、私の心はそうやって見渡せるほどには静まってきていて、だからいまさらながらに心に張り付いたわだかまりが見えてきたのだ。

――ああ、やっぱり私は、失うのが怖いんだ、嫌なんだ。

そう、私は怖かった。
自分の居場所がなくなるのが、嫌だった。
戦うのは怖いのに、戦えなくなるのは嫌なのだ。

それは大いなる矛盾。
戦うために父さんに呼ばれて、戦うためにエヴァに乗せられて、戦うためにここにいる。
そんな私が戦いを取り上げられたら、私はここにいる意味を失う。
そうして居場所を失って、父さんも私を見なくなる。
それは戦いとは別の恐怖、自分が消えてしまうような感覚。

なんのことはない。
私は気付かないうちにここに居場所を作ってしまっていたのだ。
あの人が作った居場所に勝手に上がりこんで、そこで小さな安息を得ていたのだ。
どれほど居心地が悪くても、何も無いよりもよかったから。
近づきすぎるのが怖くて、でも離れることもできなくて、いつのまにか私はこのようにあることが普通になってしまっていたのだ。

そこに現れた彼は、私から戦いを持っていって、一緒に居場所も取り上げる存在だった。
心の空虚感は、失われたと感じた心の空白。
そして彼に近づきたくないと思う私の心は、いわば嫉妬心だったのだ。

なんと浅ましいことか。
嫌だいやだと逃げていたのに、いざ失うとなるとそれも嫌だとは。
そんな自分自身がひどく醜く感じて、自己嫌悪に陥る。

だがそんな時間は長く続かなかった。

「ふふ、自分のことも信じられないのかい?本当に怖がりなんだね」

先ほどよりもさらに近くから聞こえる声。

「リリンは繊細で、いつも震えている」
「特に君の心はガラスのように繊細だね」

静かに光る、透明な朱色の双眸が、私の瞳を覗きこんでいた。

「好意に値するよ」

そういわれて、それ以上私は引くこともできず、そのまま彼の瞳を覗き返していて。
先ほどまでの考えが嘘のように真っ白になって、言葉の意味が理解できずに。

「好きってことさ」

そう言い直されて、彼の微笑がもっと柔らかくなって。
言葉が、顔が、瞳が、ぐるぐると頭の中で廻りめぐって、ようやく向けられた物を感じ取って。

気がついたときには、私はゲートの外に駆け出していた。
自分の心も、彼へのしこりも、全部吹き飛んで。
ただ、戸惑いだけが私の中を駆け巡り続けていた。