アスカ、来日


ヒカリの、お腹がボコボコと蠢く。
股間から侵入した食指が、内臓を蹂躙しているのだ。
口にも食指が挿入されているが、そこからは血を吐き出している。

「おぃ、惣流、やばいんちゃうか?」
「はん、NERVは何を遣ってるのかしらね」

「俺達が邪魔で、攻撃出来ないんじゃないか?」
「はん?アンタ何言ってんのよ」

しかし、ケンスケの言う事は正しかった。
妖魔を追い詰めたNERVだったが、そこに中学生が居たため、攻撃が中断されたのだ。

「また、あの子達です!」
「もう、どうしようもないわね」

マヤの言葉に、リツコは、発令所に映るヒカリの様子を見て、そう呟いた。

ビクンビクンとヒカリの身体が痙攣する。
妖魔の射精が行われたのだ。
ドサッと捨てられるヒカリ。

妖魔は、今度はアスカに狙いを定めていた。

「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!いやぁっ!」
「うぎゃぁ!」

一瞬で妖魔の触手がアスカを捕らえようとした時に近くに居たトウジの左足を持って行った。
片足を無くし、転げ回るトウジだが、ケンスケは気付かずカメラを回し続ける。

「おぉ、今度は、アスカかぁ!」
「ちょ、ちょっと!アンタ助けなさいよ!」

その頃、シンジ達は、捨てられたヒカリの下へ降り立っていた。
ゴフッゴフッと、ヒカリは咳き込んでいる。
血が器官に入って咽ているようだ。

四肢は、変な方向に曲がり、股間からは、膣からも肛門からも夥しい妖魔の精液が垂れ流されている。
シンジは、優しくヒカリを抱きかかえた。

「洞木さん…」
「ゴフッ…碇君…ゴフッ」

「喋らないで」
「私、もう駄目みたい…」

「大丈夫だよ。NERVに病院にすぐ運んで貰うから」
「うぅうん、解るの。体中もうどこも動かない」

「洞木さん…」
「碇君、最後にお願いがあるの」

「何?」
「ヒカリって呼んで、キスして」

「え?」
「男の人を何本も咥えたし、化け物にも何か突っ込まれたけど、私、キスしたことないの」

「・・・・・」
「私の最初が碇君で良かった。だからファーストキスも碇君に貰って欲しい…ゴフッ」

「解った。その代わり、僕の隷属になってくれる?」
「ゴフッ…碇君の奴隷に?嬉しい…喜んでなるわ」

ニッコリと笑うヒカリの顔は、何故か幸せそうだった。
シンジは、「ヒカリ」と囁きヒカリの唇に自らの唇を重ねる。
それは、ヒカリの血を吸う事になり、ヒカリは死徒となり、身体が急速に治癒されて行った。

いつの間にかシンジの首に手を回し、シンジの唇を吸い続けるヒカリ。
漸く唇を離した時に、ヒカリは、ニッコリと微笑んでいた。

「キスがこんなに気持ち良いなんて知らなかった。身体の痛みも感じない」

シンジは、自らの開襟シャツを肌蹴ると、胸にスッと指をなぞる。
ジワッと溢れるシンジの血。

「ヒカリ、僕の血を吸って」
「え?」

頭では何を言われたか理解出来なかったが、身体が言われた通りに動く。
シンジの血を吸ったヒカリは、淡く輝く。
昼間のため、その輝きはよく解らないのだが、シンジの周りはレイ達がガードしており、周りからは見えなかった。

「マユミ、マナ、あいつの始末を」
「畏まりました」
「任して!」

マナとマユミが、妖魔の方へ向くと、既にアスカは全裸に向かれ、先ほどのヒカリと同じjように、膣も肛門も口さえも妖魔の触手で塞がれていた。
両手、両足を大の字に開かれ、アスカは紅潮し、身体をくねらせていた。

マナとマユミが妖魔に意識を集中すると、妖魔は粉々に砕かれ、砕かれた破片が燃え上がる。
ドサッと落ちた、アスカの股間からは2本の触手が生えていた。
それでも、アスカは立ち上がり、ケンスケの方へと向かって行く。

「アンタ〜!何撮ってんのよ!」
「い、いや、アスカ、落ち着け、落ち着けって」

「これが、落ち着いていられるか〜っ!」

アスカは、ケンスケに向かい、飛び掛ろうとするが、股間に残された2本の触手が邪魔をして、転んだ。
それを白い目で一瞥すると、シンジはレイが自分を睨んでいる事に気が付いた。

「綾波、何か怒ってるの?」
「…怒ってないわ。碇君がこんなジゴロだとは思わなかっただけ」

「ジ、ジゴロって…」
「…昨日まで、その娘の心はジャージにあった。それを今は碇君で一杯にしている。一流のジゴロでもそこまで行かないわ」

「一流のジゴロって、綾波は、そんな人知ってるの?」
「…目の前に居る」

「はぁっ」と溜息を吐くとシンジは、ヒカリに自分の開襟シャツを掛けて帰ろうとして顔を上げると、妖魔を追い詰めていたNERVの車両が横転している。
その向こうからは、妖魔の群れがじわじわと押し寄せて来ていた。
その群れの上方に人らしき者が浮かんでいる。

「…使徒…終に出てきたわね」

「シト?僕らと同じ?」
「…いいえ、あれは神の使い、天使と言われる存在」

「え?じゃぁ僕達は神の使いと戦っていたの?」
「…神なんて既に滅んだ、傲慢な大量殺戮者よ」

「どう言うこと?」
「…ソドムとゴモラ」

「聖書ですね」
「…神は自らを崇拝しない者達を、使徒を使って滅ぼして来た。彼らは神と呼ばれる者達に作られた傀儡」

レイの言葉を補足したのは、マユミである。
レイは、それでシンジが理解したと考え話を続けた。

「で、その天使が妖魔を操っているってこと?」
「…そうよ」

その頃、NERV発令所は、喧騒としていた。

「大変です!第一中学校に妖魔の群れが向かってます!その数…」
「どうした?」

報告が途絶えたマコトに、冬月が先を促す。

「その数1000を超えます!」
「なんだと!」

「こ、これは!」
「今度は、どうした!」

「パターン青!使徒です!」

青葉の一言で、発令所内は静まり返る。

「碇、終に来たな」
「…あぁ、ここから始まる」

「シンジ君は、勝てるかね」
「…使徒を倒さなければ、我々に未来はない」

「総員第一種戦闘配備、全戦力を以ってシンジ君達の援護に当たれ」
「「「了解」」」

「シンジ君!お願い出て頂戴!」

リツコは、必死でシンジの携帯に呼び出しを掛けていた。



「ほぅ、これは、思いもよらなかった。久しぶりだなリリス」
「…その名前で呼ばないで」

妖魔の上方に居た者は、シンジ達の前に来るとレイに話し掛ける。

「ふん、アダムの妻となりながら身の程を弁えず対等を望み堕落した女、今はなんと言う名前なんだ?」
「…私は妻になった覚えは無いわ」

「おや、珍しいな、雄が居るのか。中々良い男だな。俺の名はサキエル。覚えておいてくれたまえ」
「…覚えておく必要は無いわ」

サキエルは、アスカの方に目をやると、今度はアスカに話し掛けた。

「しかし、全く人間の女と言うのは醜いな」
「あ、アンタ誰よ!」

「聞いてなかったのか?醜く、記憶力も弱く、言葉遣いもなってないな。これだから人間の女は嫌いだ」
「な、なんですって!ぐぎゃぁ!」
「ぎゃぁ!」

サキエルの手から光の矢が飛び出し、アスカがサキエルに掴みかかろうとして出していた左手を二つに引き裂き、その後ろで構えていたケンスケのカメラを直撃した。

「おや、雄にまで当たってしまったか、まぁそれほど良い男でもないし、構わないな」
「…何をしに来たの」

「そんなの決まってるだろ?神に反逆するお前達の殲滅さ」
「…碇君!」

サキエルの言葉と同時に放たれた矢は、ヒカリをお姫様抱っこしているシンジに向かった。
しかし、その矢はシンジに届く前に掻き消える。

「おや?君は変わった能力を持っているようだね?リリスの従者にしては、中々やるね」
「シンジさん!」
「シンジ君」

マナとマユミが、シンジの前に立ちサキエルを見据えた。

「ふん、お前達、雌の相手は、こいつらだ」

サキエルが腕を上げると、今まで大人しくしていた妖魔達が一斉に向かって来た。
しかし、ある一線を越えようとした妖魔達は、そこで灰へと化していく。

「何?」

サキエルが訝しんで見たシンジは、髪の毛が銀色となり逆立ち、目は真紅となっていた。

「貴様、何者だ!」
「僕の、大事な者達に手を出す者は、許さない!」

「…碇君」
「シンジさん」
「シンジ君」

レイ、マナ、マユミの3人は、こんな状況だと言うのにシンジの言葉に顔を赤らめていた。

その状況をモニターで見ていたNERV発令所は、言葉を無くす。

「よ、妖魔、全滅…です」

マコトの報告にも、沈黙は続く。
皆、口をポカンと開けていた。

「一体400万として40億、使徒の料金は引き連れいてる妖魔の倍の金額、シンジ君はいきなり億万長者だな」
「…それで済めば安いものです」

壇上の二人だけは、金の話をしていた。

モニター上では、3人の美少女達が使徒と応戦していた。
シンジの言葉に、3人の士気が向上したのである。

「…碇君は私が護る」
「もう、誰にもシンジさんを傷つけさせません」
「シンジ君を襲う奴はマナちゃんが燃やしてやる」

氷と炎と風の攻撃に、サキエルはオレンジの壁を張り応戦していた。

発令所では、我に返ったリツコがシンジを呼び出していた。
先ほどから呼び出しが煩わしい携帯電話だが、ふとシンジは思い出し、携帯に出た。

『シンジ君!リツコよ!聞こえる!』
「聞こえてます。あまり大きな声を出さないで下さい」

『ご、ごめんなさい。敵のあのオレンジの壁はATフィールドと言うの』
「ATフィールド?」

『そう、その性質がシンジ君の力と似ているのよ。シンジ君の力なら、あの壁を破れる、いや、無効化出来るかも知れないの』
「解りました。やってみます。それと、表に出ていた人達の回収をお任せします」

『わ、解ったわ』
「後、父さんか冬月さん居ますか?」

『…なんだ』
「洞木さんも、マナ達と同じ待遇に」

『…問題ない』
「ところで、あれが本当の敵?」

『…そうだ、妖魔を操っている奴だ』
「ふぅん、父さんって神様と戦っていたんだ。ちょっと見直したよ」

『…も、問題ない』

そう言って切れたシンジの言葉にゲンドウはニヤリとする。

「嬉しそうだな。碇」
「…気のせいだ」

「全く、素直じゃない奴だ、ユイ君は、こんなところが可愛いのかね」

冬月の独り言は、誰にも聞かれる事はなかった。



「何!」

今までATフィールドで防いでいた攻撃が、サキエルの身体を傷付けた。
シンジは、オレンジの壁に向かい力を使う。

「な、何故だ!」

マユミの風がサキエルを切り裂き、レイの氷の矢がサキエルに突き刺さる。

「ぐわぁぁぁ!」

マナの炎がサキエルを燃やし尽くした。
そこに紅い玉が、忽然と残される。

「…碇君!あの紅い玉に力を!」

レイの言葉に、シンジは紅い玉に力を使ったが、紅い玉は中々壊れない。
シンジは、更に力を込め、髪の毛が逆立ち、目が光る。
すると、パリンと言う音と共に、紅い玉が砕け散った。

「ふぅ…」
「…碇君」

「シンジさん」
「シンジ君」

「帰ろう」
「…えぇ」

「はい!」
「うん!」

シンジは、眠っているヒカリをお姫様抱っこしたまま、校門の外で待っているはずの車へと向かった。
車の中では、片方のシートにヒカリを寝かせたため、片方のシートに4人が腰掛ける事となったのだが、戦闘の後のため興奮しているのか、家まで待ちきれず3人ともシンジに貪りついていた。



ヒカリは、心地良い眠りから目覚めると、そこは、見たこともない部屋であった。
起き上がり、外に出ようとしたが、自分が全裸である事に気付き、ベッドから出る事が出来なかった。
周りを見回しても服らしきものは、無い。

自分は、どうしてここに居るのかと記憶を辿り、顔を赤らめていた。

(私、喜んで碇君の奴隷になるとか言っちゃった…どうしよう)

思い出されるのは、シンジに言われ教室で全裸になるマナとマユミ。
自分が命令されたらと考えて不思議になった。
嫌じゃないのだ。

寧ろ命令して欲しい。
そして、それを成した自分を見て欲しい。
シンジに見て貰う事を考えて、子宮が疼くのを感じる。

(私、どうしちゃったんだろう…)

掛け布団を顔の半分まで掛けて、顔を赤らめるヒカリは、かなり可愛い。

「お目覚めになられましたか?」
「や、山岸さん?ここは?」

「はい、マユミとお呼び下さい。ここはシンジさんの家ですよ」
「碇君の?じゃぁここは碇君のベッド?」

「いいえ、ここは、ゲストルームでした。今日からはヒカリさんのお部屋です」
「わ、私の?」

「はい、シンジさんの隷属となられた方は、シンジさんを護るために一緒に住む事を許されています」
「許されているって、でもお父さんが許すとは思えないけど」

「ヒカリさんのお父様へは、シンジさんのお父様からお話が行っております」
「碇君の?」

「もし、ヒカリさんがお望みなら戻る事も可能ですよ?」
「え?本当?」

「はい、でも戻りたいとは思わないと思いますが」
「そんな事は…」

と言いかけて、ヒカリは確かに自分が戻りたいと思っていない事に気が付く。
それよりも、一刻も早くシンジに逢いたかった。

「わ、私の服は?」
「元々着られていた服は、妖魔にボロボロにされました」

「妖魔って、あの化け物のこと?」
「はい、それで、そこのクローゼットに制服を含め大体の服は揃っております。必要なら幾らでも買い足して構いませんよ」

「幾らでもって…」
「それより、皆のところに行きませんか?」

「え、えぇ」

ヒカリは、全裸であることが少し恥ずかしかったが、マユミしか居ないことからベッドを出てクローゼットを開け目を見開いた。
そこには、ヒカリのサイズに合った、ヒカリ好みの色々な服があったからだ。

「下着は、そこの引き出しに有りますよ」

そう言われて開けた引き出しの中も、ヒカリ好みの清楚でシックな下着が詰まっていた。
ヒカリは、白のシルクの下着を選び、シンプルなジーパンとTシャツと言う服装を選んだ。
自分の物と言う意識が無いので、高そうな服は気が引けたのだ。

「それで宜しいのですか?」

そう言うマユミは、マタニテイードレスのような上から被るだけのシンプルな服装であった。

マユミに連れられリビングに行くとシンジが居た。
ヒカリは、シンジを見た途端、何も考えられずにシンジに抱きつき、唇を重ねた。

その後、マナとマユミがヒカリをシンジから引き離し、ヒカリに色々と経緯や力のことを伝えた。

「…じゃぁ、力をイメージしてみて」
「え、えぇ」

マナとマユミの時と同じように、シンジ達はヒカリの力の性質を見るために、外でヒカリに力を使わせた。
ヒカリは、皆と違い、片手を前に出し、そこに力をイメージしているようだ。
ヒカリの手の周りに淡い光が浮かび上がる。

レイは、その光に手を触れると、首を傾げ、自分の手をスッと傷つけると、今度はその傷を光に触れさせた。
そうすると見る見る傷口が塞がって行く。

「…これは珍しいわ」
「あの、何だったのでしょうか?」

「…貴女の力は癒しの力、治癒の力みたい」
「みたいって…」

「…私も初めてだもの、私達の力は多かれ少なかれ攻撃的なもの、癒す力を見たのは初めて」
「そ、そうなんですか…」

「…行きましょう」
「もう、良いんですか?」

「…後は、イメージの問題だもの」

その後、皆でお風呂に入ったり、夕飯を食べたりゲームをしたり、ヒカリは久しぶりに楽しい夜を過ごした。
当然、夜は5人で乱交であった事は、言うまでもない。

アスカ達は、重症であったため暫く学校には出て来なかった。
トウジは、片足を失くし、アスカの左腕は見た目は手として繋がったが、大きな傷跡が残り、神経が切断されてしまい、殆ど手としての機能は失われてしまった。
ケンスケは、眼鏡が割れて両目とも失明してしまい、二度と第一中学校に戻る事は、なかった。

ヒカリは、マユミの隣に席を移し、再び楽しい、しかし、前よりも充実した学生生活を行えるようになっていた。
2週間程した頃、シンジの携帯が鳴った。
シンジ達は、妖魔出現の報を受け、現場に向かう。

リツコの用意した戦闘服は、シンジが黒い紫のパンツにノースリーブの襟付きのシャツ。
レイは、蒼いミニスカートに、シンジとお揃いの蒼いシャツ。
マナは、黄色のミニスカートに、シンジとお揃いのようだが、お臍が出る短いシャツ。
マユミは、白いミニスカートに、マナと同じ白いシャツ。
ヒカリは、ピンクのミニスカートに、ナース服のような襟のない肩で止めるタイプのシャツで、遠目に見るとミニスカートのナース姿に見える。
そして、5人ともその上に羽織る膝下まである黒いコートが支給された。

車の中で5人は着替える。
制服を脱いでからは、シンジからは、下着が全員丸見えの状態だ。
現地に着いて、車から降り、コートを羽織る。

地軸が歪み常夏となった日本でコートを着ている者は、皆無である。
このコートは、ミニスカートや露出の高いデザインを望んだ彼女達のためのリツコの苦肉の策であった。
使徒に対し有効かは不明だが、少なくともデータにある妖魔の攻撃にはある程度耐えられる素材で出来ているのだ。

通気性が良く、差して暑くなく、寧ろ紫外線防止になるこのコートをシンジ達は気に入っているようだ。
サングラス型のインカムを着け、シンジ達は現場に向かって歩いて行った。



現場に着いたシンジ達が見た物は、黄色いドレスをボロボロにされながら戦っている少女だった。
アスカの髪が、赤み掛かった金髪であったのに対し、彼女は、降り注ぐ太陽光に煌くブロンド。
空のように青い瞳。
だが、その少女の顔を見た瞬間、ヒカリが叫んだ。

「アスカ!」

そう、髪の毛と瞳の色は、よく見れば若干違うのだが、その顔は、あの惣流アスカに瓜二つだったのである。
ヒカリの声に振り返る少女。
敵を前にして振り返ったのが災いし、少女は敵の鞭に絡められ投げ飛ばされた。

レイが、力を使い、その鞭を切り、マユミが力を使い、少女をこちらへと運んだ。

「大丈夫ですか?」
「貴方達!早く逃げて!」

少女は、近くで見ると、若干アスカとは違う感じがした。
黄色いドレスは、鞭で切られたのか、妖魔の触手で切られたのか、無数の裂け目が入っており、その下の下着も露となっており、下着さえ無数の裂け目が入っていた。

「ヒカリ、彼女をお願い」

シンジは少女に自分のコートを掛けると、ヒカリに少女の治癒を頼み、妖魔達の群れの中へと進んでいく。
レイ、マナ、マユミも、その後に続いた。

「ちょっと、貴方達!逃げなさいって言ってるでしょ!」
「大丈夫ですよ。少し身体を触らせて頂きますね」

「え?何?」

ヒカリの手から淡い光が溢れ、それが触れたところから傷が治って行く。

「貴女、もしかしてNERVの人?」
「契約は、してますが、職員ではありませんよ」

ニッコリと微笑むヒカリを少女は、呆然と見ていた。

(このソバカスの少女は、なんて優しい雰囲気なのだろう…はっ)

少女は、自分が戦っていた事を思い出し、シンジ達が向かった方を見る。
そこには、既にあれだけ居た妖魔は、1体もおらず、3人の少女が鞭の使徒にと対峙していた。

「成る程、サキエルが殺られたわけだ。我が名はシャムシェル。我が鞭を受けて見よ」

そう言って振るわれた鞭も、シンジまで届く前に消滅する。
レイ達の攻撃をATフィールドで防いだはずだったが、シャムシェルもサキエルと同じくマナの炎に焼き尽くされた。
シンジが、シャムシェルの紅い玉を破壊し、戦闘は終了する。

「つ、強い…」

少女は、到着したNERVの救急車で運ばれて行く。
シンジ達も、自分達の車で帰って行った。

翌日の学校に金髪の美少女が転校して来た。

「式波・アスカ・ラングレーです。宜しく」

シンジ達が珍しくずっこけたのは、言うまでもない。



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新世紀エヴァンゲリオンは(c)GAINAX の作品です。
拙著は当該作品を元に作成した代物です。
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