第拾四話
アスカ堕ちる


アスカは学校を飛び出し街を彷徨っていた。
前回のように不良に当たり散らすような事はしていない。
そんな事にも及ばない程、今回は深刻だった。

「どうしよう・・・」
アスカは、次にシンジに会ったら殺されると思っていた。
いや、消滅させられると思っていたのだ。

多分、シンジにそれは容易い事。
NERVに行っても庇ってくれる人間が居るわけではない。
庇って貰うためには全て話す必要がある。
しかし、NERVでその話をまともに聞く人間は、聞いた途端敵に回る可能性が高い。

今までなら加持に頼ったところだが、前回の記憶を持ったアスカに取って、加持はなによりも自分の好奇心を満たす事を第一にする人間だ。
例え自分の命が掛かっていても。
アスカの話しに興味は持つだろう。
しかし、もっと先を知るためにアスカを利用する事を考える人間だ。

ミサトは話しても相手にしないか錯乱してそれどころではないかだろう。
リツコは、未だゲンドウ側だ。
ゲンドウ、冬月は論外。
オペレータ達はそんな話しを聞かされても困るか自分の上司に相談する事を推奨するだろう。

何より、その行為はシンジに敵対する事になる。
シンジを敵にすると言う事はレイも敵にすると言う事だ。
勝てる見込みは、万に一つもない。

「あの戦自女達を人質に取るか・・・」
意味が無いとアスカは気付いた。

それこそシンジを完璧に敵に回してしまう。
しかし、アスカは死にたくなかった。
以前と違い、エヴァだけが生き甲斐ではない。
間違いなくサードインパクトなどシンジが起こさせないだろう。

NERVの未来は明るいとは言えないが、自分には未来があるのだ。
あの未来のない赤い世界を体験したアスカに取ってそれは捨てがたかった。

そこに携帯が鳴った。

「忘れてた・・・」
今日は前々から予定に入っていたオートパイロットのテストだったのだ。

既にダミープラグの開発は頓挫していたのだが、ゼーレに対してはデータと経過を上げる必要があった。
シンジとレイは実験や訓練に協力的でないため、今回はアスカのデータだけでも取ろうとリツコが計画したのだった。



「えぇ〜、また脱ぐのぉ?」
『ここから先は超クリーンルームですからね。シャワーを浴びて下着を換えるだけでは済まないのよ』
リツコは苛立たしげに答えた。

全くもって茶番所ではなかった。
さっさとデータを取って終らせたい。
自分で計画したのだがリツコはそう考えていた。

「なんでオートパイロットの実験で、こんなことしなきゃいけないのよぉ〜〜〜!」
『時間はただ流れているだけじゃないわ。エヴァのテクノロジーも進歩しているのよ。新しいデータは常に必要なの』

「ほら、お望みの姿になったわよ、17回も垢を落とされてね」
『ではこの部屋を抜けて、その姿のままエントリープラグに入って入ってちょうだい』
「えーーーー!」
アスカが悲鳴を上げた。

『大丈夫、映像モニターは切ってあるわ。プライバシーは保護してあるから』
「そう言う問題じゃ無いでしょ!気持ちの問題よ!」

『このテストは、プラグスーツの補助無しに、直接肉体からハーモニクスを行うのが趣旨なのよ』

『アスカ、命令よ』
「もーー、絶対見ないでよ!」
『判ってるわよ』

口調とは裏腹にアスカは緊張していた。

(確か、ここで使徒に侵入されて地底湖に投げ出された・・・)
(今回、あたし一人って事は、あの時のファーストの代りになる可能性が高い・・・)

しかし、結局レイには何も異常はなかったのだからと自分を落ち着かせてエントリープラグに向かう。

『パイロット、エントリー準備完了しました』
『テストスタート』
『テストスタートします。オートパイロット記憶開始。シミュレーションプラグを挿入』
『システムを模擬体と接続します』
『シミュレーションプラグ、MAGIの制御下に入ります』
『気分はどう?』

「感覚がおかしいのよ。右腕だけはっきりして、後はぼやけた感じ」

『アスカ、右手を動かすイメージを描いてみて』
「了解っと」
模擬体の右手が少し動く。

『問題は無いようね。MAGIを通常に戻して』
リツコは試験の続行を告げた。



発令所でもちょっとした異常が報告されていた。

「3日前に搬入されたパーツです」
シゲルが冬月に報告している。

「拡大するとシミのように見えますが何でしょう?」
「第87蛋白壁か」
冬月は独り言の様に呟く。

「侵食でしょう。温度と伝導率が若干変化しています。」
マコトが推測した事を冬月に言った。

「また、気泡が混じっていたのかもしれません。工期が60日近く圧縮されていますからね。ずさんですよB棟の工事は!」
「無理ありませんよ。みんな疲れていますからね」
暗に忙し過ぎると愚痴を言っている様な物だ。

その言葉の裏を感じた冬月は、ひとつ溜息を吐くと命じた。
「明日までに処理しておけよ、碇がうるさいからな」



『また水漏れ?』
『いえ、侵食だそうです。この上の蛋白壁です。今のところテストに支障はありませんが・・・』
『では続けて。このテストはおいそれとは中止にするわけにはいかないわ。碇司令もうるさいし・・・』
実は中止しても問題は無かった。
しかし、中止すると再試験と言う過程を経なければならない。
その後、行わないにしても行わない理由が必要に成ってくるのだ。

『了解。シンクロ位置正常』
『シミュレーションプラグを模擬体経由でエヴァ本体と接続します』
『エヴァ弐号機、コンタクト確認』
『ATフィールド、出力2ヨクトで発生します』
直後に非常警報が鳴り響いた。

『どうしたの!』
『シグマユニット、Aフロアーに汚染警報発令』
『第八十七蛋白壁が劣化、発熱しています。第六パイプにも異常発生』
『蛋白壁の侵食部が増殖しています。爆発的スピードです』
『実験中止!第六パイプを緊急閉鎖!』

「ぎゃぁ〜〜〜〜っ!!」
その時、アスカの悲鳴が響いた。

『侵食部、さらに拡大!模擬体の下垂システムを、侵しています!』
『プラグの緊急射出!急いで!』

そしてアスカは地底湖に打ち出された。

『R警報発令!R警報発令!ネルフ本部内に緊急事態が発生しました。D級勤務者は全員待避してください』

(まぁゆっくり考えるには丁度いいかもね・・・)

アスカはこの後、何時間も放置される事を思い出し、そう自分を納得させた。



物思いに耽っているところにアスカのエントリープラグが揺すられた。

(なんか早い気がするけど、今回は一人だからかな?・・・)

アスカはそう思いエントリープラグのハッチを開ける。

「シ、シンジ!!」
そこに居たのは、シンジだった。

咄嗟にハッチを閉めようとするアスカ。
しかしシンジがそれを阻む。
アスカはエントリープラグの最深部に入って縮こまった。

シンジはバスタオルを翳すとおいでおいでと手招きした。

「こ、殺さない?」
アスカはそう呟くが、LCLの中のためシンジには聞こえない。
しかし、シンジはアスカの言っている事が解るのかウンと頷いた。

怖ず怖ずとハッチに近寄りLCLから顔を出すアスカ。

「まぁ水に浸かってLCL落としてこっちに来なよ」
シンジがゴムボートの上からアスカにそう話し掛けた。

ゴムボートの上にはレイも乗っている。

「こ、殺さない?」
アスカは怯えた眼をしてシンジに尋ねる。

「これからの話し合い次第だね。まぁアスカにも言い分はあると思うからちゃんと聞いてあげるよ」
シンジはそう言うと、またおいでおいでと手招きした。

エントリープラグから湖に飛び込み、湖の水でLCLを洗い流すアスカ。
その時、自分が全裸であることに漸く気が付いた。

ゴムボートの端に掴まりシンジとレイの方を見るとレイが手を差し伸べてくれた。
このままレイの手を取ってボートの上に上がると裸をシンジに見られてしまう。
しかし、今、そんな事で2人の機嫌を損ねる訳には行かない。

アスカはレイの手を取りゴムボートの上に上がった。
露わになるアスカの裸体。
流石に中学生とは思えない豊満な胸とお尻。
括れた腰。
水に濡れているため、光ってはいないが金髪である事は解る、産毛が少し濃くなった程度の恥毛。
同年代の男の子が見たなら卒倒物だっただろう。

シンジからバスタオルが手渡され、それでなんとか身体を覆う。

何となく手を引いてくれたレイの方に座るとレイがシンジの横に移った。
シンジとレイに向き合う形で座るアスカ。
豊満な胸が災いして、バスタオルだけで座った状態だと、前はマイクロミニ状態でシンジからは生えそろっていないアスカの恥毛が見えていた。

アスカは上目遣いでシンジ達の方を見ている。
何を話せばいいのか皆目見当がつかないのだ。


『人工知能により、自律自爆が決議されました』
『自爆装置稼働は、三者一致の後、02秒で行われます。自爆範囲は、ジオイド深度−280、−140、0フロアです』
『特例582発動下の為、人工知能以外によりキャンセルは出来ません』


「そろそろだね、処で、アスカはどう責任を取ってくれるのかな?」
シンジがレイを抱き寄せレイの頭を撫でながらアスカに話し掛けた。

俯き震えているアスカ。

「あたしは・・・」
アスカはゴクリと唾を飲んだ。

ここで対応を間違ってはいけない。
これがラストチャンスだ。
アスカはそう思っていた。

「シ、シンジの言う通りにする。だから・・・」
「だから?」
シンジとしては予想外の言葉だった。

シンジとしてはアスカは何か言訳をしてくると思っていたのだ。
そして、この言葉にはレイが眉間に皺を寄せていた。

「だから・・・こ、殺さないで・・・」
アスカの声は掠れていた。
今にも泣き出しそうな自分を必死に押さえている風に見える。

普段の生活では、過去の気の弱い優しいシンジの印象が、どうしてもシンジに被さり強気に出てしまう。
しかし、この状況では記憶を取り戻したアスカにシンジの印象は赤い世界での印象が強い。
そこでのシンジは正に悪鬼そのものだったのだ。
愉悦の顔を浮かべレイを切り刻むシンジ。
今、アスカの脳裏にはそのシンジに刻まれるのが自分に置き換わって想像されている。

「僕の言う通りにするとは?」
「な、なんでも言う通りにする。絶対逆らわないから・・・」

「それって僕の奴隷になるって事?」
「そ、そうしろって言うなら・・・」
自分でもとんでもない事を言っているとアスカは思った。

しかもシンジは玩具ではなく奴隷と言ったのだ。
しかし、今逆らって、いつものように売り言葉に買い言葉で反応したら、確実に殺されるとアスカは感じていた。

(今は何でも言う事を聞く・・・後の事は後で考えればいい・・・)

アスカは自分にそう言い聞かせていた。

「信用できないなぁ?じゃぁ、僕が学校で、『あの男と今すぐSEXしろ』って言ったらするの?」
バッと顔を上げるアスカ。

「そ、それは・・・」
アスカは戸惑ってしまった。
いくらなんでもそんな事できるはずない。
しかし、なんでも言う通りにすると言う事はシンジにとってそう言う事なのだと認識した。

「や、やるわ!」
アスカは自棄になってしまった。
普段の猪突猛進が、絶対シンジに向かっては行けないと本能的に感じている今、その方向は自暴自棄へと向かってしまったのだ。

ほぅっと感心した様な顔をするシンジ。
レイは相変わらず眉間に皺を寄せてアスカを見ている。

「へぇ、じゃぁ文化祭辺りでアスカの陰毛即売会とかやってもいい?アスカを裸で椅子に大股開きで縛りつけて、お金を払った人に直接抜いて貰って販売するの」
「なっ!」
アスカはその光景を思い描いて真っ赤になった。

「やっぱり、今だけの逃げ口上って事だね」
シンジはそう言ってニヤリとする。

「ち、違う・・・」
アスカは俯いて震えていた。

本気でシンジの言う通りにしようと思っていた。
しかし、具体的な事例を挙げられると、即断で頷ける内容ではなかった。

「聞く・・・なんでも言う通りにする・・・」
なんとかそれだけを絞り出すアスカ。

今アスカを包んでいるのは、今シンジに逆らうと殺されると言う思いだけだった。
そして自分は死にたくない。


『人工知能により、自律自爆が解除されました』


「終ったようだね、ムサシ達は僕が宥めておいた。と言うより記憶を戻してあげた。そうしないとアスカが知ってる理由を説明できなかったからね」
「えっ?」

(N2に焼かれた記憶を戻したって事?・・・)
(あたしのせいで思い出さなくていい事を思い出さされたってことか・・・)

「戻ろうか、アスカの言葉がどれだけの覚悟なのか試させてもらうよ」
「わ、解ったわ」



バスタオル1枚捲いただけの姿でNERV内を闊歩するアスカ。
シンジとレイは後ろから付いてきている。

戻る前に着替えをとアスカが言ったところシンジは快く良いよと言ったのだが、バスタオル以上の物は持ってきていなかったのだ。

(気が利かないわね・・・)

とアスカは思ったが、元々殺されるかも知れなかったのだ。
と言うか、話しを聞いたら殺すつもりだったのだろうとアスカは推測した。
それならわざわざ着替えを持ってくる必要はない。
首の皮一枚で繋がったのだとアスカは実感した。

道すがら擦れ違うNERVの職員は怪訝な顔をしてアスカを見たが、忙しいので構っている暇はなかった。
アスカはアスカで背筋を伸ばし凛として歩いている。
こんな処で弱みを見せる訳にはいかないのがアスカの性格だ。

なんか言われたら『誰も助けに来てくれないからこんな格好で歩く羽目になったのよ!』と怒鳴りつけるつもりでいた。

そしてシンジ達は女子更衣室の中までついてきた。

「な・・・」
なんで中まで入って来るのよ!と言いたかったが、アスカはその言葉を飲み込んだ。

「しゃ、シャワー浴びていい?」
「どうぞ」
ロッカーから大きめのバスタオルを2枚取り出し、シャワーに向かうアスカ。

シンジとレイは更衣室の椅子に腰掛けアスカを待った。

レイは何も言わずシンジに寄り添っている。
シンジもそんなレイを優しく抱き寄せ頭を撫でていた。



「はい!お疲れさん」
規定の放送が流れる中、ミサトはマグカップのコーヒーを差しだした。

「ありがとう、もう歳かしらね。徹夜が堪えるわ」
リツコもめずらしくホッとした感じでお礼を言う。

「また、約束守ってくれたわね。」
「ミサトの入れてくれたコーヒーがこんなに美味しいと感じるのは初めてだわ」

「えへへ」
レトルトカレーでさえまずく作るミサトである。
インスタント・コーヒーも例外でなかった。

マグカップを両手で握りしめるリツコはプレッシャーからの解放からか胸の内をミサトに語っていた。

「死ぬ前の晩、母さんが言ってたわ、MAGIは3人の自分だって・・・」
「実は3台ともプログラムを微妙に変えてあるのよ」

「科学者としての自分、母としての自分、女としての自分、その3人がせめぎ合っているのがMAGIなのよ。人の持つジレンマをわざと残したのね」

「わたしは母親にはなれそうもないから母としての母さんはわからないわ」
「けど科学者としてのあの人は尊敬もしていたわ・・・」
「でもね、女としては憎んでさえいたわ」
ぽつりぽつりとまるで独り言のようであった。

「今日はおしゃべりじゃない?」
久しぶりに本音を語る親友に対してミサトの声は優しかった。

「たまにはね・・・」
「カスパーには、女としてのパターンがインプットしてあったのよ、最後まで女であることを守ったのね。ほんと、母さんらしいわ」

それは、母としてよりも、天才科学者としてよりも、一人の女として自殺した母と、同じ道を歩もうとしている自分に対する皮肉でもあった。

発令所も漸く落ち着きを取り戻し、通常の状態に戻った頃、マヤが声を上げた。
「あっ!」

「どうしたのマヤ?」
リツコが普段あまり大きな声を出さないマヤが上げた声の大きさに怪訝な顔をして尋ねた。

「あ、あの・・・」
そう言いながらマヤは端末を操作し地底湖の映像を出す。

「あっ!」
それを見てリツコも思い出した。

「ミサト?アスカは回収したの?」
「えっ?地底湖でしょ?自分で引き上げたんじゃない?」
事も無げに言うミサトにリツコは目眩を覚えた。

「あの娘、素っ裸だったのよ」
「あっ!」
そこで初めてミサトも気が付いて時計を見た。

「あっちゃ〜」
既に5時間以上放置していた事になる。

「あっエントリープラグは空です。退館履歴にも残ってます。シンジ君達と一緒に出たようです」
マヤが色々なデータを確認して報告した。

「シンジ君と?」
「はい、レイちゃんも一緒です」

リツコとミサトは顔を見合わせた。

ミサトは何故シンジが入館していたのかが不審だったのに対し、リツコはレイが一緒に居ると言う事に何か危険な物を感じていた。

「地底湖の映像出せる?」
「はい」
マヤはそう言うと地底湖付近を移している監視カメラの映像を出す。
そこに映し出されているのは、上部のハッチが開けられたエントリープラグ。


リツコは自室へ戻ると、MAGIを操作していた間の地底湖の映像を取り出していた。
それは、シンジがエントリープラグからアスカを出している映像。

流石に声までは拾えなかったが、アスカがシンジに怯えている様子が伺える。

(レイではなくシンジ君に怯えている?あのアスカが?・・・)

リツコは不穏な物を感じた。
確かにシンジの性格は報告とは違う。
しかし、それもレイの影響だろうと思っていた。
レイによりもたらせた情報とレイの庇護下に居るための強がりだと思っていたのだ。

そして、軍事訓練を受け性格的にも高慢なアスカがシンジに怯える理由はない。
仮に秘密を知ったとしても怯えるならレイにだ。
しかし、シンジに怯えレイの手は掴んでいる。

リツコは何度も巻き戻し、その表情を追っていた。
レイの出された手を掴みボートに上がるアスカ。
その眼は怯えながらシンジを伺っている。
何より、あのアスカが裸を晒す事など二の次と言う行動を取っている。

その後も何か話しをしているようだが、アスカは終始怯えているように見える。
大体、助けるためなら、すぐにそのまま本部内に行くはずだ。

(一体、何を話していたのかしら・・・)
(それに何故アスカが地底湖に居る事を知っていたの?・・・)

まるで、そこに来る事が必然の様にシンジ達はゴムボートとバスタオルを用意していたのだ。

「ふぅっ」
溜息を吐きながら煙草に火を付け、リツコはその後の足取りを片手間に追っていた。

そこにはバスタオルを捲いただけでNERV内を闊歩するアスカが映っている。

(まぁ何もないんじゃ早く更衣室に行くのが賢明ではあるわね・・・)

「なっ!」
そこで女子更衣室に入るシンジが映っていた。

しかもアスカに追い出されるわけでもない。
女子更衣室にも監視カメラは存在する。

アスカはシャワーを浴びた後、シンジとレイの居る前で着替えを行ったのだ。

「どう言う事?」

あの高慢なアスカがシンジを追い出す事もせず、着替えている。
何より女子更衣室にシンジが居る事に対し、何も言わないのだ。

「プラグから出た時に見られているからって居直っている?」
自分で言って、そんな訳はないと思い苦笑した。

ゲンドウに話すにも、何も確証がない。
第一何を話すのか?
ミサトに話しても、下手をするとからかいのネタが出来たくらいにしか思わないだろう。

これをネタにアスカをからかう事は得策とは思えない。
リツコは、ミサトには知らせない事を決意した。
幸い、先程もミサトはあまり興味がなさそうな素振りだった。
藪蛇を突く事もないだろう。


「これは、一度シンジ君と向き合ってみる必要があるわね」
リツコは大きく煙草の煙を吸い込むとゆっくりと吐き出した。



その頃、アスカはマナの家に来ていた。

まず、部屋に入ると全ての衣服を脱ぐ様にシンジに言われ素っ裸だ。
そして、ムサシ、ケイタ、マナの前で土下座をして謝らされた。

今晩はマナ達の気が済む様にとシンジが言い、現在アスカは両手を縛られ吊られた状態だ。

「大体、いっつも偉そうだったのよね」
マナが舌なめずりをしながらアスカの身体をまさぐる。

アスカはマナの手が敏感な所を這う度に小さく声を上げていた。

「流石クォータだけあってスタイルは良いよな」
ケイタはデジカメでアスカの裸体を撮っていた。
マナがアスカの足を吊り上げ、股間も丸見えの体勢で。

「本当に下も金髪なんだな」
「ムサシのスケベ」

アスカはこの家に来て全裸にされた時点で覚悟を決めた。
シンジは自分の覚悟を試すと言ったのだ。
そしてここで全裸にされた。
それは、陵辱される事を意味する。

その夜、アスカは羞恥の地獄と快楽の地獄を味わう事となった。
マナはここぞとばかりに自分の持っている道具総動員でアスカを苛める。

鞭を見たときにアスカは引き攣ったが、それをシンジが使う事はなかった。
シンジとレイはソファーに座り、事の成り行きを見守っているだけだった。

今のアスカは何も逆らわない。
やりたいだけ遣りなさいと言う感じだ。

浣腸され排泄するところまでカメラに納められた。
何度も何度も逝かされ頭が朦朧とする。

マナの中で射精したムサシとケイタの逸物を舐めさせられた。

シンジとレイばかりでなく、この3人にも逆らう事はできなくなったとアスカは感じていた。

「アスカってヒカリさんと仲良かったわよね?」
「ヒカリに何するつもり?!」
マナの言葉に、唯一の拠り所ヒカリの名前を出されて思わず声を荒げてしまう。
マナがさん付けで呼んでいる事も気が付かず。

「今度、ヒカリさんが来る時に呼んであげるわ。きっとヒカリさんも喜ぶと思うし」
「ヒカリが喜ぶって・・・」

「洞木の彼氏はちょっと変な性癖があってね、俺達がいつも手伝っているのさ」
それでアスカは前にヒカリ達がここから出てきた事を思い出した。

「そうだったの・・・」
後ろ手に縛り上げられ、片足を吊り上げられ、丁度雄犬がおしっこをしている様なポーズで股間に2本のバイブを入れながらアスカは呟いている。

「私達、良いお友達になれそうね」
マナはアスカの胸を揉みながら妖艶に笑いながら言った。



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新世紀エヴァンゲリオンは(c)GAINAX の作品です。
拙著は当該作品を元に作成した代物です。
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