第弐拾話
心のかたち、人のかたち


リツコは物思いに耽っていた。
これはジョーカーだ。

勝負のルールによっては負けになる。
つまりジョーカーで勝つルールを作らなければならない。

今が過去なのか、それとも新しく創造された世界なのかは解らない。
しかし、経過があった事は事実だ。
夢や幻ではない。
この、実感を伴う記憶は間違いなく自らの記憶である。

リツコは、ほくそ笑んだ。

「私にもツキが回ってきたのかしら」
そんな独り言をつい漏らしてしまう。

次の使徒が現れれば、この記憶の正しさが立証される。
そして記憶では弐号機が盾になった。
地下にある槍を使って殲滅する以外に方法は無い。

既に記憶とかなり違う展開になっている。

笑いが我知らず零れて来る。
そうだ、最初からシンジに弄ばれていたのだ。
全ての鍵はシンジだったのだ。

回転の速いリツコの頭は急速に答えを導き出す。

あの日、ケイジに連れて来た時から既に今ある記憶とは違う行動だった。
ミサトや自分がエヴァに乗せられたのも納得が行く。

パズルのピースがどんどんと組みあがって行く。
シンジの行動、その全てに納得が行く。
ミサトがエヴァに乗って受けた苦痛、それは、参号機の事を除き、シンジが受けていた事ではないか。
それもミサトの手によって。

「そう、そうだったのね」

ゲンドウは既にリタイヤだ。
右手のアダムも無くなり、レイもゲンドウに縋っていない。
地下のリリスも無い。
全く手詰まりではないか。
何よりユイがサルベージされている。
ゲンドウの目的は既に達成されているが、それはゲンドウの望むものではない。

「ふふふ、ユイさんはこの事に気がついているのかしら」
リツコは笑みを隠せなかった。



「参号機に引き続き弐号機の損失、そしてユイ君の復活」
「我らゼーレのシナリオとは大きく違った出来事だよ」

「この修正、容易ではない」

音声だけのモノリスの並ぶ中、01のモノリスから重々しい声で告げられる。

「碇ゲンドウ、あの男にネルフを与えたのがそもそもの間違いではないのかね」
「だが、あの男でなければ、全ての計画の遂行はできなかった・・・碇、何を考えている」

「だが、自体はNERVの問題だけではない」

「さよう、第二支部消滅。参号機に弐号機の損失。被害は甚大だよ]

「我々がどの程度の時と金を失ったか見当もつかん」
「これも碇の首に鈴をつけておかないからだ」

「鈴はついている。ただ鳴らなかっただけだ」
「鳴らない鈴に意味はない。今度は鈴に動いて貰う」

「しかし、ユイ君の復活により、修正を余儀なく起こさねばならぬ人類補完計画」
「それが最重要課題だ」

「そのためにも使徒殲滅は成さねばならん」
「NERVには今暫く役立って貰う」

「我々には保険が必要だ」
「全てはゼーレのために」

その言葉を契機に消えて行くモノリス。
結論が出たとは思えない会議だったが、出席者達は理解した様だ。



シンジは寛いでいた。
前回のゼルエル戦の後は初号機に取り込まれていたため、次の使徒もすぐ来るような気になっていた。
しかし、レイから「一月程、初号機の中に居た」と教えられたのだ。

つまり次の使徒が来るまでは一月以上の猶予がある。
これは、使徒戦が始まってからは、かなり長い休息期間であった。

そしてシンジは時間を戻してから初めて現状をゆっくりと考える時間を持った。
今までは結構行き当たりばったりで感情に任せて進めていたのだ。

特にそれを後悔するわけではない。
しかし、ゆっくり考えるともう少し遊びようがあったなぁと思うのだった。

そして、今、シンジの一番の楽しみはリツコがどの様に動くかである。

「こっちも用意しておくか」
「・・・何?」
クラシックの流れる穏やかな時間を過ごしていたレイが、不意に放たれたシンジの独り言に反応した。

打ちっ放しのコンクリートの壁。
流石に窓にはビニールではなく、遮光カーテンが付けられている。

硬いシングルベッド。
最近では、大人の玩具の類は、レイの箪笥に仕舞われている。

殺伐としているが、それなりにこじんまりと片付けられているレイの部屋。

そこで、シンジは壁に凭れて寛いでおり、その足の間にレイは入りシンジに凭れる様にして本を読んでいたのだ。

シンジはレイの身体に軽く腕を巻き付かせる様にレイを包んでいる。

「リツコさんに記憶を戻してあげたからね、マナやマユミの事にも気付くでしょ?」
「・・・そうね」

「今更ゲンドウに縋ったり、元の計画を推し進めようとは、しないだろうけど手を出さないとも限らないしね」
「・・・どうするの?」

「特に何もしないよ、少し動きを詳細に見てるだけさ。綾波も気に掛けててね」
「・・・解ったわ」
そしてレイは読書に戻った。

シンジに包まれているこの時間をレイは1秒でも長く感じていたかったのだ。
しかし、その思いはすぐに打ち消された。
シンジがレイのうなじに舌を這わせたのだ。

「・・・碇君・・私と一つになりたい?心も体も一つになりたい?それはとてもとても気持ちいいことなのよ、碇君」
「綾波・・・」
シンジはレイを強く抱きしめる。

「・・・碇君」

そのままレイを持ち上げるとベッドにうつ伏せに乗せるシンジ。
レイは上半身をベッドの上に膝を床に付けた形で固定される。

今日のレイは膝丈のフレアスカートを履いていた。
それを巻くり上げると、白地の絹のスキャンティに包まれた小振りなレイのお尻が露になる。
それをやんわりと撫で上げるシンジ。

「・・・いかり君」

シンジはレイのスキャンティを摺り下げる。
そこには14歳とは思えない程、濡れてテカテカと欲情したクレパスとピクピクと引く攣いている肛門がその存在を強調している。

ゆっくりと、レイのクレパスに指を這わせるシンジ。

「・・・いかりくん」

シンジはレイの上半身を包んでいたキャミソールを捲り上げると、レイの小振りだが形の良い乳房をもう一方の手で揉みしだく。
くぐもったレイの声が何度も漏れる程、クレパスを弄び濡れた指をシンジは肛門へも差し入れる。

「・・・イカリくん」

レイの股間の二つの穴を指で執拗に責めるシンジ。
片手では乳房を、唇では背中に愛撫を降り注ぐ。
レイの吐息が荒くなってきた頃、シンジは自身をレイの股間に埋めた。

「・・・イカリクン」

言葉少ななレイの押し殺した声と規則的なベッドの軋む音。
その音の間隔が一際速くなり、レイとは思えない歓喜の声が響いた後、規則的なベッドの音は途絶えた。

重なるシンジとレイの唇。
二人は恍惚の表情のままベッドに横になった。

レイはシンジの胸に頭をもたげる。
そんなレイの頭をシンジは優しく撫でる。

ここ最近は、NERVに対し暴力的になっていたせいか、レイに対してはこの様な結合が多かった。

レイは穏やかに流れる安らかな時間に陶酔していた。



一方、マナ邸では、以前にも増して過激な性行為が行われていた。

生真面目なマユミが快楽の追求にどんどんとのめり込んで行ったためだ。
自身を実験台とし、実験結果をアスカに反映する。

「どうです?アスカさん、我慢している時に得られる絶頂は気持ち良くありませんか?」
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
アスカは頷く事しかできない。

1リッター程、浣腸された後、アナルプラグで栓をされ、排泄を我慢させられながら、絶頂を向かえさせられたのだ。
当然、縛れており、自分で栓を外す事はおろか、身動きすら出来ずに無理やり与えられた絶頂だ。

「私もやってみようかしら?」
既にムサシとケイタにより何度も逝かされたマナがアスカのアナルプラグをグリグリと弄りながら、言う。

「だ、駄目!抜いたら出ちゃう!」
アスカの怒声も虚しく、響き渡る排泄音。

「あら、あら、随分と溜めてらしたのですね」
冷淡なマユミの言葉にアスカは恍惚の表情を浮かべるのだった。

「お尻でも逝って下さいね」
マユミは更にアナルバイブをアスカの肛門に突き刺しピストン運動を続ける。

「あっ、あぅっ・・・・あぁぁ」
言葉にならない喘ぎ声漏らすアスカ。

一際激しい声を出し、失神してしまう。
「あら、今日はよっぽど良かったのですわね」

「マユミさんも逝きたいんじゃない?」
「お望みならば、好きにして下さいませ」
ケイタの言葉に妖しく微笑むマユミ。

ケイタは未だ乱れていない服装のマユミを縛り上げて行く。
「あっ」

「随分と感じやすくなってるね、服の上から乳首に当っただけで声を漏らすなんて」
「はい・・・」
頬を紅潮させながらも妖しく微笑むマユミ。

「ケイタがマユミに掛かりっきりになるから、さっきのアスカの奴やってみてムサシ」
舌なめずりをしながらマナがムサシに催促をする。

無言のまま浣腸の用意をするムサシ。

その頃マユミはあられもない格好で縛り上げられていた。
マユミの股間も無毛である。

毎朝のマナのお勤めにマユミも付き合っているのだ。

「そ、そんなに開いたら恥ずかしいですわ」
ケイタはマユミをM字開脚で縛り上げ、尚且つ仰向けに転がしているのだ。

無毛のクレパスは、お漏らしをしたかの様に濡れて光っている。
仰向けにされた今、その滑りは肛門まで達していた。

肛門の好きなケイタはそのままマユミの肛門に指を入れる。
「あぁっ・・・」

一本、二本、三本と挿入されて行くケイタの指。
Gスポットとクリトリスを同時に責める形のバイブを挿入され悶絶するマユミ。

そのままケイタはマユミの肛門に挿入を果たす。
規則正しくグラインドされるケイタの腰と電気的な振動により快感を起こすバイブの調和にマユミも歓喜の声を上げる。

その頃、マナは排泄欲を強制的に起こされながら、栓をされた状態でムサシに貫かれ同じく歓喜の声を上げていた。



無意味に広い病室にゲンドウと冬月は居た。
小心者のゲンドウとしては、この広さの中に唯一人と言うのが落ち着くのだろう。

「碇、老人達はユイ君が抑えてくれているが、我々はこれからどうなるのだ?」
「・・・ユイに聞いて下さい」

「そうか、アダムの無くなった今、お前に出来る事は無いからな」
「・・・・・」
マヤの腕は救護班が一緒に持って行き接合に成功したが、ゲンドウの腕は行方不明なのである。

勿論ユイが隠しているのだが、引き千切られた腕が戻る等とは思いつかないゲンドウはその事には頓着していなかったため聞きもしていないのだ。

「老人達も計画の変更を余儀なくされ、困っているようだな」
「・・・使徒は殲滅せねばならん」

「この期に及んで、弐号機の損失は痛いな」
「・・・問題ない」

「しかし、あれは本当にシンジ君なのか?」
「・・・ユイが認めている」
自分のせいだとユイに言われた事はゲンドウは口を噤んだ。

「何時の間にあんな凶暴な性格になっていたのか」
「・・・初号機とのシンクロの影響らしい」

「精神汚染と言う事か?!」
「・・・そこまでではない。フィードバックと同じ様な物だ」

「成る程な、お前もそこまでは予測できなかったか」
「・・・・・」
ゲンドウは予測どころか、従順で無くなったレイに対する戒めのつもりだったのだ。

それでシンジが切れるなどとは考えもしなかったし、シンジも怯えると考えていたのだ。

先の全く見えなくなった二人に思い沈黙が続いた。



「葛城、NERVは大変な事になっているぞ」
未だ眼を醒まさぬミサトの病室でミサトの手を握り加持が呟いた。

その時、加持の手をミサトの手が握り返した。

「葛城!」
加持は慌ててナースコールを押す。

慌しく部屋に入り、専門用語を並べ処置をする看護婦と医師。

加持は暫く呆然とその光景を眺めていたが、やがて看護婦から声を掛けられる。

「お話できるそうですよ」
「ありがとう」
加持はその看護婦にウィンクをするとミサトの元へと歩み寄った。

「葛城」
「加持君?」

「良かった、俺が解るんだな?」
「何言ってるのよ、それより、私どれくらい寝ていたの?」
病人らしい青白い顔に青い唇でミサトが尋ねる。

「2週間ってところかな?葛城が寝ている間にもう一体使徒が現れて弐号機は全壊したよ」
「アスカは?」
幾分、驚いた表情でミサトは問うが、力は無い。

「元気だよ、レイちゃんとシンジ君が護ってくれた」
「そう・・・」
ほっとした表情に戻るミサト。

その何か憑き物が落ちた様な雰囲気を加持は訝しむが、病上がりのせいだろうと納得した。
「早く元気になれよ、使徒はまだ来るんだろう?」
「そうね、暢気に寝ていられないわね」
そう言って微笑んだミサトに加持はゾクッとする。

それはどこか大人を思わせる余裕を感じたためだ。
しかし、いつもの様に加持はそれを自分に対する女性のフェロモンとして自分を納得させた。
病上がりで気が付いた時に傍に居た昔の恋人に対し、恋慕の感情が蘇ったのだと都合の良い解釈をして。



マヤの病室にはシゲルが見舞いに来ていた。

「随分、顔色が良くなったね」
「お陰様で、でもNERVの技術って本当に凄いですぅ。もうお箸を持てる程に回復してるんですよ」
そう言ってマヤは右手をにぎにぎとさせ、シゲルに見せた。

「おぉぉやっぱり最先端技術を駆使してるって感じだよなぁ」
シゲルも素直に感激している。

ふと、マヤの顔に翳りが浮かぶ。
「どうしたの?」

「私、発令所に戻れるんでしょうか?いえ戻って良いんでしょうか?」
「シンジ君とレイちゃんの事ならNERVとしては和解と言う形だし、碇司令代理が今後、その様な命令は絶対出さないって言ってるから、問題無いんじゃない?」

「シンジ君は私を許してくれるでしょうか?」
「どうかな?それはシンジ君じゃないと解らないよ」

「そうですよね」
「もし、迷惑じゃなければ一度シンジ君と話す場でも設けようか?」
そのシゲルの言葉にビクッと肩を震わすマヤ。

「お気持ちは嬉しいのですが・・・」
「そっか、そうだよな、僕も実はシンジ君が恐いんだ」

「えっ?」
「今は誰もそんな事には見向きもしてないけど、人間の腕を引き千切るなんて人間技じゃ無いからね」
その言葉を聞いてマヤの顔は青ざめ肩を抱締めて震えている。

「あっごめんごめん、怖がらすつもりじゃなかったんだ」
「い、いえ、大丈夫です。それにやっぱりレイちゃんやシンジ君に直接謝らなければいけないと思うんです」

「マヤちゃんは優しいね」
「え?」
シゲルの言葉に思わず顔を紅潮させるマヤ。



リツコは端末を凄まじい速度で操作している。

蘇った記憶によって愉悦に浸っていたリツコだったが、これからの事をシミュレートして見たところ、間違いなく戦自が攻めてくればNERVは崩壊すると気付いたのだ。

そして、問題を整理するために、シンジが来てからのシンジの映像を洗っていたところ、参号機殲滅後のシンジの言葉に驚愕したのだ。

『お前達こそ、今まで生かして貰っていたことを知るんだな』

リツコはその場面を何度もリプレイした。
自分の記憶を戻したシンジ。
それは人外の力を持っている事を意味する。

「この場面で、この言葉、来るなら殺すと言う単純な意味かしら」

「お前達・・・間違いなくNERV全員を指しているわね。なんの為に生かしていた?」

「復讐?それなら最初っからNERVを崩壊させれば済むわ、断罪?確かに彼にした事をそのまま返されている。でもそれはミサトだけな様な気もするわね・・・」

「贖罪?そう、そう言う事だったのね」

リツコはここに来て漸く結論に辿り着いた。
そして自分に課せられている物は何かを考える。

「考えても仕方ないわね、彼が何を持って等価と考えるかと言う問題だわ」

そして、リツコは来るべきMAGIのハッキングに向けて防御プログラムを組んでいる。
戦自の方も抑えておく必要がある。
これはミサトが復帰すればミサトに、復帰できないようなら加持にでも相談しようと考えていた。

リツコは未だMAGIを捨てる気にはなれないでいた。
従ってNERVを存続させる方向で考えを纏める。

「ゼーレの動向も知る必要があるわね」

リツコのキーボードを操作する手の速度が更に上がった。



「Guten Morgen、ヒカリ!」
「あっおはようアスカ」

アスカは最近とても機嫌が良い。
なにせエヴァに乗らなくてよくなったためか訓練や実験に呼ばれる事も無くなった。
単にNERVがそれどころでは無く、おざなりになっているだなのだが。

以前のアスカなら憤慨していただろうが、今のアスカは人生を謳歌している。
経済的にも裕福な方だし、性的に満足してるのが大きいだろう。

そして、中学二年とは思えない色香を漂わせている。
ヒカリも同じだ。
前は頼れる委員長だったのが、今では艶めかしい委員長になっている。
トウジもヒカリの御陰で大人びてきており、乱暴なジャージ男から漢っぽいジャージ男に格上げされていた。

実はトウジ自身はボロを出さない様に無口になっているだけなのだが、それが余計な事は喋らない無口な奴と取られているらしい。

マナ、マユミ、ケイタ、ムサシについては美男美女カップルとされている。
そしてマナは露出狂となったのか、最近ではスカート丈も短く、惜しげもなくその美脚を晒しており、パンツなんて見せる為に履いているのよと言って憚らない。

それとは正反対にマユミはお淑やかな大和撫子風で、おっとりとした色気を出している。

しかし、屈強そうなムサシと仲の良いケイタと何時も一緒のため誰も近づけなかった。
下手をするとシンジとレイも一緒に居るため尚更誰も近づけないのだ。
従ってアスカに来るラブレターの数は鰻登りだ。

公にはアスカは誰とも付合っていない事になっている。
実際、彼氏と呼べる存在は居ない。
しかし、アスカは満足であった。

世の中の男なんてろくな奴が居ないと思っているし、性的には満足しているし、甘える事もできる。
結構、良い生活よねとアスカは思っていた。

マナ程ではないがアスカのスカート丈も短くなっている。
アスカが羨ましそうにマナを見ていたので、マユミが命令したのだ。

端から聞いてると命令とは思えない遣り取りだった。

「アスカさん、マナさんが羨ましいのですか?」
「べ、別に羨ましくなんかないわよ!」

「では、マナさんの格好を羨ましく思ったのですか?」
「そ、そんな訳ないじゃない!あんな露出狂みたいな格好、あたしが羨ましく思う訳ないでしょ!」
しかし、そんな言葉はマユミには通用しない。

「でしたら、明日からスカート丈を30センチ程縮めてくださいな」
「そ、それって・・・」

「はい、アスカさんの綺麗なお御足を皆さんにも見て頂いた方が宜しいかと思いまして」
マユミはニッコリと微笑んだのだった。

そんなこんなで第一中学はとても華やかな空間ができている。
高校生ぐらいでは歯が立たない程であった。

元気の良いマナは走り回っており、その短いスカートはよく翻り、皆に下着を堪能させている。
最近ではTバック物を愛用しており、それを見た同年代の男の子達は鼻血を出して倒れる者も少なくなかった。

ヒカリとトウジも最近では、マナ達の中に入る事を厭わない。
他の同年代の友達とは話す内容が異なって来てしまっていたのだ。

最近ではヒカリも
「私も今度、縛られてみようかしら」
などと言い出す始末だ。

「でも、二人で縛られて誰が責めるのでしょうか?」
マユミがボケなのか何なのか解らない突っ込みを入れる。

「アカン!あかんでヒカリ!他の男に触らせるなんて許さへんで!」
「じゃぁ女なら良いって事?」
トウジの言葉尻をアスカが捉える。

「あ、あかん!男も女もあかん!」
「独占欲が強いのですね」

「お前らが節操なさ過ぎるだけじゃい!」
「変態に言われたかないよな」

終始、この調子である。
しかし、穏やかに時が過ぎて行くのだ。



初号機の前にユイは居た。

「ふふふ、私が戻る日も近いわ、待っていて下さいね」
初号機を見上げて呟くユイ。

その手は、以前のゲンドウの様に白い手袋をしている。
普段は白衣のポケットに手を突っ込んで居るため、その事に気付く者は少なかった。

ゲンドウの様に机に肘を付いたポーズを取る事もない。

「ふふふ・・・」
ユイの不気味な笑い声がケイジに響く。



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新世紀エヴァンゲリオンは(c)GAINAX の作品です。
拙著は当該作品を元に作成した代物です。
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