第拾壱話
罠、逃げ出せない痕


バタフライ効果。
ほんの蝶々の羽ばたき一つの違いでも、歴史に大きな違いを産み出すと言う考え方である。
風が吹けば桶屋が儲かる的な、状況連結の結果であるのだが、それは可能性の範疇。
可能性が有る限り、有り得ない話ではない。

シンジを殴りつけ、シンジに殴らせたトウジは、果たしてどの状況に感化されてそのような行動に出たのだろうか?
エントリープラグに乗る事も無く、謝罪する機会を失ったトウジは、止め処なく転がり落ちて行く事になる。
それが本来の姿だったのか、それとも、ほんの少しの違いによりボタンを掛け違えてしまったのか。



「あぁあ、全然客来ねぇなぁ〜」
「そやなぁ〜」

屋上でケンスケとトウジは、性懲りもなく盗撮した写真を売っていた。

「よぉっ!最近良い写真ないのか?」

いきなり二人を背後から肩を組んで話し掛けて来る人物。
二人は露骨に嫌そうな顔をする。
それは、この中学校で評判の悪い不良の上級生だったのだ。
ケンスケは、何度か脅されて、着替えの盗撮写真を渡している。

黙っててやるから寄こせと言うのが、相手の言い分だ。
一人で来た時は、トウジが追い返したのだが、流石に4〜5人で来られるとトウジも強く出られなかった。

「いや、盗撮したのがクラスにばれちゃって」
「なんだ、そんなの気にしないでやれば良いだけじゃねぇの?」

「それが、最近転校して来た奴のせいで、俺ら除け者にされちゃってて・・・」
「ほぅ面白そうな話だな。聞かせろよ」

ニタニタと笑う脂臭い息に、今までのトウジ達であれば理由を付け離れていたであろう。
しかし、最近のクラスでの扱いに不満を持ってしまっていたトウジとケンスケは、ここぞとばかりに鬱憤を晴らすかのように話出した。

「そんで、わいは碇の奴を殴ったんですわ」
「ほぉそれは当然だよな。大事な妹を傷物にされたんだろ?兄貴として当然の行動じゃないの?」

流石、不良をやってるだけあるのか、微妙に言葉の使い方が間違っている。
しかし、トウジは自分の気持ちに同感してくれる言葉が嬉しかった。
まるでチンピラの勧誘である。
これで美味い物でも食わしてやるとか言ってカツ丼なり鰻丼なり食わせれば完璧だろう。

「それで、ケンスケが碇の戦いを見る義務があるっちゅうて、シェルターを抜け出したんですわ」
「あぁ!あれはお前達だったんだ。いや、漢らしいなぁ」
「ほ、ほうでっか?」

「あぁ、凄いな。尊敬しちまうぜ」
「でも、その後、こっぴどぉ怒られてしまいましてん」
「俺なんかビデオやカメラまで没収されたんですよ」

「それは災難だったなぁ。まぁ大人なんてそんなもんさ。自分達に都合の悪い事は全部力でねじ伏せて隠すんだ」
「それは、まぁそうやと思いますんやけど、それで一応、碇の奴には謝りに行こうとしましたんや。けど、周りの女共が邪魔しますねん。挙げ句の果てには除けもんですわ」

「なんだ、酷い女達だな。一人も庇ってくれないのか?」
「そいつらもパイロットだし、一人は委員長だから、クラス全員が敵みたいなもんなんだよ」

「ふ〜〜〜ん」

納得したような返事をしながらも下卑た笑いを浮かべる男。
そして、再度、背後から二人の肩を組むと、小声で囁いた。

「じゃぁさ、そいつらを見返してやらないか?」
「見返すってどないするんでっか?」
「女を見返すのは一つだろ?男はボコればいいさ。その碇って奴の目の前で、その二人の生意気な女を犯してやろうぜ」

「犯すってそんな!」
「見返したいんだろ?女なんてやっちまえばこっちのもんさ。後は、お前達の言いなりだぜ?良い写真も撮れるだろうし、それで脅せば何も言えないさ」

「しゃぁかて・・・」
「じゃぁ恥ずかしい写真を撮るだけでも良いさ。どうだ?」

「それぐらいやったら。でもどうやって?」
「まず、その委員長ってのが良いな。そいつを手始めに、後は芋蔓式さ」

「どないするんでっか?」
「頼みがあるって呼び出すのさ。謝りたいから相談に乗ってくれってな」

「そんなんで来ますやろか?」
「トウジが頼めば来るんじゃないか?」

ケンスケは、未だヒカリがトウジに気があると思っていた。
そして、ヒカリもまた未練があることは確かなのである。

「決まりだな。放課後、体育用具室で待ってるぜ」

男の背を見送るトウジとケンスケ。

「どないする?」

男が去ったのを確認してトウジは、ケンスケに尋ねた。
元々漢と言う言葉に執着していたトウジは、今一つ踏ん切りが付かないのだ。

「どうもこうも、行かなかったら俺らがヤバイよ。それに、彼奴らの恥ずかしい写真ってのも面白いと思わないか?お高く止まってる綾波と碇にベッタリの山岸だぜ」
「そら、確かにおもろいとは思うけど・・・」

「まぁ俺らはこれ以上悪くなる事はないさ。それより、碇の奴に一泡吹かせられるんだぜ」
「あぁ、そやな」

「じゃぁ委員長を呼び出してくれよ」
「わ、わいがか?」

「そうじゃないと信憑性が無いだろ?殴ったのはトウジなんだから」
「そやな・・・」



「ほら、行けって。帰っちゃうぞ?」

ケンスケに背中を押されトウジは、ヒカリの行く手を遮った。
ヒカリは、既に帰り支度を終え、教室を出ようとしているところであった。

「鈴原・・・何か用?」

目の前に飛び出てきたトウジを怪訝な表情で見るヒカリ。

「ちょっと話があるんや。一緒に来てくれへんか」

眼を合わさずに声を掛けるトウジ。
踵を返し、扉に向かうトウジとケンスケ。
ヒカリは仕方なしにトウジ達の後に付いて行った。

「こっちや」

体育倉庫の前に付くとトウジは、顎でこっちに来いと言っている。
そっと体育倉庫を覗くと、ヒカリは、後ろから押され、中に蹌踉めきながら入ってしまう。

急に暗いところに入ったため、眼が慣れていない。
眼を凝らして見ると中には、数人の男。
その奇抜な容姿には見覚えがある。
全て3年の不良グループだ。

「こいつが例の奴か?」

そう言うと男は、ヒカリのスカートを捲り上げた。
無地の白い木綿地のパンティが晒される。
お尻全体を包み込むそれは、大凡真面目な中学生らしい下着であった。

「キャッ!何をするのっ!」

「おぅ、相田ぁ?ちゃんと撮っとけよ」
「う、うん」

男二人に羽交い締めにされるヒカリ。
もう一人の男が、ヒカリのスカートを脱がせる。

「止めてっ!どういうつもり?!鈴原!」

スカートを取られブラウス姿になるヒカリ。
ブラウスの裾からは、白い下着が覗いている。

「よぉ鈴原ぁ?こいつもお前を邪魔したんだろ?」
「そや、わいが碇に謝ろう思て近付こうとしたら間に入って阻んだんや」

「なっ鈴原!」

「じゃぁやっちまえよ」

男はそう言うと無造作にヒカリのパンティを擦り下げる。
細い太腿の間に浮かぶ、恥毛。
トウジのゴクリと唾を飲む音が聞こえた。

「止めてっ!」

ヒカリは、蹲ろうとするが、二人の男にがっしりと腕を取られて蹲れない。
足を綴じ合せるのが精一杯であった。
ヘラヘラと笑う不良達。
パシャパシャと写真を撮るケンスケ。

「止めて!撮らないで!キャッ!」

ヒカリの言葉など無視して不良達はヒカリのブラウスを引き裂いた。
露わになる白いブラジャー。
それさえも、抵抗する暇なく取り去られる。

ヒカリの小振りな乳房とピンクの乳首が露わになった。
後ろから羽交い締めにしている男達の手が、無防備なヒカリの乳房を掴む。

「いやぁ〜っ!」

「そろそろご開帳と行こうぜ」

男がそう言うと、羽交い締めにしていた二人の男が、ヒカリの膝を持ち上げる。
小さい子供がおしっこをするような恰好にされるヒカリ。
開かれる足により、伸びきったたパンティが今にも引き千切れそうだ。

「いやっ!止めて!見ないで!」

露わになる、ヒカリの股間。
恥毛の下にある割れ目と肛門がトウジの目の前に晒された。

「ほら、きっと処女だぜ?開いて見てやれよ」
「いやぁ〜っ!止めてぇ〜っ!鈴原ぁ〜」

泣き叫ぶヒカリ。

「い、委員長が悪いんや。委員長が邪魔するからや」

トウジはそう言いながらヒカリの股間を押し開く。
剥き出しにされるヒカリの股間。
トウジは無造作に、その中心に指を突き刺した。

「痛いっ!止めてぇ〜っ!」

「気に入らないんだろ?やっちまえよ鈴原」
「あ、あぁ、委員長、悪ぅ思うなや、自分が悪いんや」

そう言いながらジャージを下ろし、自分の逸物をヒカリの股間に挿入させるトウジ。
周りの不良達から歓声が飛ぶ。

「痛い!嫌っ!止めて!こんなの嫌ぁ〜っ!」



ズリュッと言う音と共にトウジがヒカリから身体を離す。
トウジの下に居るヒカリは、放心状態となっている。
その眼は虚ろに涙を流し続け、唇は動いているが言葉に成っていない。
乱暴に握られたと思われる手形が乳房に付いている。
股間からは、トウジの出した白濁した液体が、血と混じりピンク色となって流れ出ていた。

「くっくっく、さぁこれから撮影会と洒落込むとするか」
「なっ!もうこれでえぇやろ」

「なんだよ、自分だけ良い思いしたらそれで終りか?あぁん?」
「こいつの恥ずかしい写真を一杯撮っておかないと、お前、強姦で訴えられるぜ?」
「・・・・・」

不良達の言葉に、トウジも逆らえない。
何より、引導を渡したのは自分なのだ。

ヒカリは放心状態で、男達に成されるままだ。

「くっく、暴れるようなら縛り付けようと思ったが、これならその必要はなさそうだな」
「取り敢ず、下のお毛々を剃っちまおうか。良く見えるようにな」
「ほら、相田!ちゃんと撮っておけよ。使用前、使用後だ」

男はそう言うと仰向けに成っているヒカリの両足を胸に付く程に曲げる。
ヒカリの開かれた股間は、その中心を余すところ無く晒し出されていた。

「動くなよ。動くと大事な所が怪我するぜ」

どこから取り出したのか、シェービングクリームをヒカリの股間に塗ると、T字型の髭剃りで恥毛を剃り始める男。
暫くすると、ヒカリの股間は幼女のようにツルツルにされた。

「ほら、相田!使用後の撮影だ」

男達の言葉に、無言でシャッターを押すケンスケ。
トウジは、既に隅にある跳び箱の上に座って、ふて腐れたように有らぬ方向を向いていた。

「しかし、こう無反応だと面白味に欠けるなぁ。ちょっと着付薬でも投入するか」

ヒカリは男達の為すがままにポーズを取らされていたが、全く抵抗が無かったのである。
まだ、意識朦朧と言うところなのだろう。
現実感が無いのかも知れない。

男はヒカリに四つん這いのポーズを取らせると、お尻を突き出させた。
ケンスケは、未だ写真を撮り続けている。

「ひっ!」

ヒカリは、直腸に感じた違和感に、久しぶりに悲鳴を上げる。

「おっ!反応したした。後何本か入れればこっちに戻ってくるかな?」

そう言った男の手に持たれているのは、イチジク型のビニール容器。
所謂イチジク浣腸と呼ばれる物だ。

(何?お腹が痛い・・・)

茫然自失していたヒカリが、腹痛に幾らか我に返り辺りを見回すとヘラヘラと笑っている男達。
現状を顧みる間も無く、ヒカリに便意が襲ってきた。
いや、便意によって現実に引き戻されたと言うべきであろう。

「と、トイレに・・・」

お腹を押さえながら訴えるヒカリに周りの男達はヘラヘラしているだけだ。
トウジはそっぽを向いている。
ケンスケも悲痛な顔をしているが、シャッターを切る事は続けていた。

「お前のトイレはこれだよ」

そう言って差し出されたのは、掃除用のバケツ。
そこに男二人に担がれて跨がされるヒカリ。

「嫌っ!お願いっ!止めてっ!」
「おら、出したいんだろ?我慢するなって」

必死で抗うヒカリのお腹を押す男。
そのために漏れそうになったヒカリは、思わずバケツに跨った恰好でしゃがみ込んでしまった。

「いやぁ〜っ!見ないでぇ〜っ!」

途端にけたたましい破裂音と共に、異臭が広がる。
ヒカリは顔を伏せイヤイヤと顔を振っている。
その顔は、もう枯れたと思っていた涙が再び溢れるように流れていた。
最初にバチャバチャッと液体が流れ出る音がし、その後ボチャボチャッと固形物が落ちる音がする。

「ひぇ〜っ!くっせぇ〜!鼻がひん曲るぜ」
「天下の委員長様も出す物は臭ぇなぁケケケ」

「もういやぁ〜許してぇ」

今にも消え入りそうな声でヒカリは許しを請う。
首を振り続けるヒカリの髪の毛を掴み、男はヒカリの顔を上げさせた。
涙と鼻水でグシャグシャの顔。
ケンスケは男に目配せされ、その顔も記録に残す。

「今日はこれくらいで許してやるよ。明日は3人を連れて来るんだ。碇と綾波となんだっけ?」
「や、山岸」

男に答えたのはケンスケである。

「そう、その3人だ。自殺しようとか明日休もうとか考えるんじゃねぇぞ?そんな事したら、今日撮った写真をばらまいてやるからな。お前、姉妹がいただろ?こんな写真ばらまかれたらどうなるかな?」

その言葉にヒカリは顔を青くした。
単なる脅しなのだが、今のヒカリには充分に効果があった。

「解ったな?明日の放課後、その3人を連れて来るんだぞ」

顔を近付けドスを利かせた声で言う男にヒカリは力無く頷く事しか出来なかった。

「ちゃんと後片付けしとけよ」

男がそう言うと、全員ぞろぞろと倉庫を去っていく。
トウジはヒカリを一瞥する事も無く出て行った。
ケンスケは、ヒカリに何か言おうとしたようだが、掛ける言葉を見付けられなかったのか、最後に皆に続いて出て行く。

後には素っ裸で泣き崩れるヒカリだけが残された。



「あら?クンクン」

自宅で夕飯の用意をしていたマユミが急になにかを嗅ぎ付けたように鼻を鳴らした。

「・・・焦がした?」
「何処かで淫靡な匂いがします」

「・・・近いのね?」
「と言うより、これは洞木さん?」

「・・・想いを遂げたのね」
「いえ、そんな雰囲気ではありません。どちらかと言うともっと淫猥な・・・そう、強姦でもされたような感じです」

今まで然程の表情の変化も見せなかったレイの眼が見開かれた。

「・・・何処?」
「学校の方です」

「・・・案内して頂戴」
「畏まりました」

立ち上がり、走り出した途端、レイはシンジにぶつかってしまった。

「ど、どうしたの?」

普段、冷静沈着なレイが人にぶつかるなど考えられない事である。
シンジは、驚いてレイを引き留めた。

「・・・離して」

レイは、言葉による意思疎通が上手くない。
そして、切羽詰まると行動に対する合理的且つ最短の言葉が先に出てしまうのだ。
そんなレイの態度にシンジも気を悪くしたりしない。
毎晩、文字通り身体を重ねるシンジとマユミには、そんな事は解りきっていたからだ。

「落ち着いて、綾波」
「どうやら洞木さんが、強姦に遭ったような気配なんです」
「解った、僕も行くよ」

マユミの説明に納得したシンジの言葉にレイはコクリと頷くと、急いで外に飛び出した。
それを追う、シンジとマユミ。



そこには、ただ淫猥な臭いと啜り泣く声だけが存在していた。

「僕は、ここで待ってるよ」

シンジはヒカリの事を思い、表で待っていると言った。
中の状況は見なくても解る。
ヒカリは、陵辱された余韻に啜り泣いているのだろう。
未だ衣服を身に纏っていないであろう事も予測出来た。
もしかしたら、まともに着られる物が残ってないかも知れない。
そんな所に男であるシンジが行く事は、更に衝撃を与え百害有って一利無しである。

レイとマユミはコクリと頷くと中に入って行く。

案の定、ヒカリは未だ素っ裸のまま泣き崩れていた。
いつもは綺麗に纏めている長い髪も解けて乱れてしまっている。

「・・・洞木さん」

レイの言葉に怖ず怖ずと顔を上げるヒカリ。
雀斑の残った可愛い顔は、涙でグシャグシャであり、抵抗した時にぶつけたのか所々赤くなっていた。

「綾波さん・・・」

マユミは、既に辺りを片付けていた。
レイは何も言わず、ヒカリをそっと抱締める。
ヒカリはレイの胸に顔を埋めると、声を殺して泣いている。
レイは、そんなヒカリの頭を優しく撫でていた。



暫くするとマユミだけが倉庫から出てきた。
その手には掃除用のバケツが持たれている。
漂ってくる臭いで、シンジは中を覗かなくてもそれが何なのか理解する事が出来た。

「まだ、落ち着くまで時間が掛ると思いますので、私はこれを処理して参ります」
「う、うん、解った」

マユミがバケツを処理して戻って来てもまだ、ヒカリとレイは出てこない。
シンジとマユミは、階段に並んで腰掛け、無言で待っている。



ヒカリはレイとマユミに身体を洗われていた。
シンジ達の家の風呂は、3人でも入れるぐらい広い。

あの後、茫然自失としているヒカリを連れて帰り、今日は泊まっていく事にさせたのである。
このような精神状態で家に帰ると家族も心配するからとマユミが説得したのだ。

「あら洞木さんもお仲間ですね」

3人で裸になった時、ヒカリの股間に有るべき恥毛がなく、マユミが明るくそう言った。
始めはキョトンとしていたヒカリであったが、その意味を知り真っ赤になるものの、レイとマユミにそれが無い事に疑問が湧く。

「あの?二人は何故・・・?」

「・・・私には不要だもの」
「不要?」

「アダムとイヴが知恵の実を食し羞恥に目覚めた結果、そこを葉で隠したと言われております。その傍らで性行為を神聖視する。全く以て不可解な話です」
「・・・隠す必要なんてないわ」

「そ、そう言う事とは少し違うような・・・」

柔らかいタッチで身体を洗われる感覚に頬を染めながらヒカリは、論点がずれてると考えていた。

「・・・身体の傷は治るわ。でも心の疵は自分で克服するしかない」
「大丈夫です。私達が癒して差し上げますわ」

「ま、マユミさん、何を・・・」

マユミの手は既にヒカリの乳房を優しく愛撫し、もう片方の指はヒカリのスリットを這っていた。
しかし、ヒカリには何故か抗う気が起きない。

レイの力でヒカリの身体の傷を癒し、マユミの力でヒカリの貞操観念から変えさせていたのである。

荒療治と言えるであろう。
毒を以て毒を制する遣り方である。
レイとマユミの愛撫にヒカリは、風呂場で何度となく昇天させられた。

そこまでしても二人はヒカリを救いたかったのだ。
いや、どちらかと言えばレイの望みである。

マユミは転校して来てから日が浅く、それ程ヒカリと親しい訳ではない。
しかし、レイはシンジ達が来るまでの間で友人と呼べる唯一の者だったのだ。

「・・・ごめんなさい」
「そんな、綾波さんが謝る必要なんて無いわ」

「でも私達を呼び出すために利用されたのには変わりありません」
「そんなの、彼奴らが勝手に遣った事よ」

抱き合うヒカリとレイ。
その夜、ヒカリはレイ達の御陰で安らかに眠る事が出来た。
輪姦された夜とは思えない、安らかな眠りである。
ベッドで穏やかな寝息を立てているヒカリを見て、シンジはそっと扉を閉める。

「さて、どうする?」
「・・・許さない」
「レイ様のご学友を陥れるなんて、身の程を弁えさせる必要が御座いますね」

「でもちょっと羨ましかったんでしょ?」
「・・・そうなの?」

「いえ、決してそのような事は・・・」
「・・・お仕置き」

シンジ達の淫靡な夜は、まだまだ続くようである。



「キャッ!」
「ようヒカリ、おはようさん。今日は頼むで」

まだ朝も早い教室で、委員長としての職務を全うしていたヒカリのお尻をトウジが撫でたのである。
その後の、言葉もヒカリを呼び捨てにしている。
既に、自分の物だとでも思っているのか、それとも精神的に優位に立っているつもりなのか。
少なくとも、以前のヒカリを恐れているような素振りは微塵も無くなっている。

ヒカリの方は、呼び捨てにされるのは、以前であれば嬉しかったのだろうが、今では鳥肌が立つ。
しかも、朝からお尻を撫でるなど、ヒカリに取っては以ての他であった。

トウジを睨付けるヒカリ。
しかし、トウジはケンスケと共にキシシと嫌な笑いを浮かべて、何も気にする事なく自分の席へと移動していった。



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新世紀エヴァンゲリオンは(c)GAINAX の作品です。
拙著は当該作品を元に作成した代物です。
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