第拾四話
シンクロは蜜の味


ヒカリは淡い光に眼を醒ました。
自分の姿を確認し、顔から火が吹き出るくらい紅くなる。

全裸の上に、ソファーに上半身を預け、お尻を突き出した形で寝ていたのだ。
思わず誰かに見られていないか周りを見渡し誰も居ない事に安堵の息を漏らす。

しかし、次には誰も居ない事に不安を感じだした。
ここはシンジ達の家である。
少なくとも自分が全裸で放置される事は無いだろうと思える。

そうして、記憶を手繰り寄せ更に顔を紅くするヒカリ。
寝ていたのでは無く失神していたことを自覚したのだ。

(え〜っとえ〜っと、確か渚さんが服を脱いで、下着を付けていなくって、碇君が抱締めて、その後マユミさんも服を脱いで・・・きゃぁ〜っ!そのまま綾波さんにっ!)

イヤンイヤンと頬に手を当て首を左右に振るヒカリ。
二つに縛ってあるセミロングの髪の毛が左右に揺れる。
ヒカリは、一頻り首を振って落ち着いたのか、辺りを見渡した。

「これは何かしら?」

そこには、紅く光り輝く直径1.5m程の球体が居間に存在した。

(なんだか暖かい感じがする・・・)

不思議と恐怖を感じず、その球体に近付くヒカリ。

「きゃぁ〜っ!」

手を球体に翳した途端、ヒカリはその球体に呑み込まれてしまった。
シンジ達が融合している空間。
それはアンチATフィールドの塊と言ってもよい。
そこに触れたヒカリは一溜まりもなく吸い込まれてしまったのだ。

「洞木さん?」
「え?えっと〜・・・い、碇君?」

ヒカリの目の前には少し大人びて17〜8歳に見えるシンジ達が居た。
当然ながらシンジ達は全裸であり、ヒカリも全裸である。

目の前の見知らぬ、しかし良く知っている容姿の女性に眼が行くヒカリ。
蒼銀のシャギーが掛ったショートヘアーの紅眼の女性。

「あ、綾波さん?」

レイはコクリと頷く。
続いて、黒いロングヘアーに眼鏡を掛けた口元に黒子のある豊な胸の女性。

「や、山岸さん?」
「はい、その通りで御座います」

マユミはニッコリと微笑んで答える。
そして、銀髪に紅眼で日本人離れしたスタイルの女性。
思わず眼が股間に行くが、そこに男根は存在しない。

「えっ・・・えぇっと渚さん?」
「その通りだよ」

カヲルもニッコリと微笑んで答えた。

「ど、どうして皆、そんなに大人びているの?!」
「洞木さんもだよ?」
「えっ?」

そう言われて自分の容姿を確認するが、若干胸が豊満になったような気もするがそれ程変わっているように感じない。
それよりも、自分が全裸であることに気が付いて思わず赤面する。

「きゃっ!」

いきなり胸と股間を手で押さえて蹲るヒカリ。

「ふふふ、初ですのね」
「・・・今更だわ」
「それより、どういう事?綾波?」

シンジの問い掛けに眼を泳がせるレイ。

「きっと早く仲間に入りたくて手を抜いたのですね」
「・・・マユミが耐性を付けたの」

「そんな事より問題は、元に戻れるかじゃない?」
「それは難しい事なのかい?」

「自分を如何に確実にイメージするかですが・・・」
「こ、ここは何処なの?」

シンジ達の話に漸くヒカリが、ここが現実的な空間で無い事を感じた。

「・・・ここは皆が溶け合った世界。ATフィールドを失った、自分の形を失った世界。どこまでが自分でどこから他人なのか分からない、曖昧な世界。どこまでも自分で、どこにも自分がいなくなっている脆弱な世界」
「ほら、洞木さんの中に居る私達を感じませんか?」

いつの間にかマユミがヒカリの背後から顎を肩に乗せるように抱付いている。
その手は既に乳房を包んでおり、片方の手は腹部から股間へと向かっていた。

「・・・折角だから一つになりましょ。それはとてもとても気持ちの良い事なのよ」

レイが前方から覆い被さるように自らの乳房でヒカリの顔を包み込む。
元々二人の愛撫により強姦された精神状態から立ち直らされているヒカリは、既に抗う事はない。
唯一、そこにシンジが居る事とあまり知らないカヲルが居る事が、少し気恥ずかしいだけである。
しかし、そんな感情も魂を溶け合わされたこの空間では、なんの抵抗にもなりはしなかった。
今までの肉体的快感とは違う、魂の奥から感じる心地良さにヒカリは既に陶酔していた。

「あぁっ!、これが本当の皆の姿だったのね」
「・・・そうよ」
「そして洞木さんの本当の姿でもあります」

「私の?」
「・・・貴女の世界は変化の連続で出来ている。何よりも貴女の心次第で、いつでも変わるものなのよ」
「洞木さんは、失礼ですが、強姦される事により成長されたのです」

「・・・他の人たちとの触合いによって、今の貴女が形作られている」

「・・・人との触合いと時の流れが、貴女の心の形を変えていくの」

レイの独白がすんなりと心に入ってくる。
ここで見えている事は、単なる映像。
夢のような物であり、物理的に5人は完全に融合している。
眼で見ているのでは無く、魂に映像として届いている。
それは、心の在り方その物であったのだ。

この時点で他の4人を感じながらも自我を保っていられる事からシンジ達は既に何も心配していない。
簡単に自らをイメージし、元に戻れるだろうと確信していた。
そうなれば、今の状況で楽しむ事に従事する。
レイはヒカリの事が嫌いでは無い。
このレイが、助けたと言う事は、かなり気に入っていると言う事だ。

そんなレイのお気に入りを他の二人が拒む理由も無い。
そして、シンジはカヲルに注意を向けた。
カヲルにしてみれば、まだ逢ってから数時間しか経っていないのである。

しかし、元から人外であるカヲルは溶け合い、記憶を共有し、皆の意識を知った。
その上で尚かつ好意を感じる人物、碇シンジ。
どちらからともなく二人は重なり合う。

「シンジ君。僕は君に会うために産まれてきたのかも知れない」

カヲルとシンジが重なり合い、既に重なり合っているレイとマユミとヒカリもそこに加わる。
言葉では言い表せない他者と溶け合う快感がそこには産まれていた。
淫魔の意識を共有したヒカリは既に以前の潔癖性の女の子では無くなってしまっている。
貪欲に快感を貪っていた。



疑似エントリーシステムは着々と製造が進んでいた。
元々シミュレーションシステムは存在する。
それを、LCLを介さずインターフェースヘッドセットだけでヴァーチャル空間上のエヴァを動かせるようにすれば良いのだ。

元は、エヴァの動きに合わせて映像上のエヴァを動かしていた。
しかし、今度はインターフェースヘッドセットからの信号のみで映像上のエヴァを動かす。
それには、現状で動くデータとインターフェースヘッドセットだけの時のデータを比較すれば良い。
後は、その差分をMAGIで補うだけである。

今日は、初のインターフェースヘッドセットのみでのシンクロ実験であった。
シンジ、レイ、マユミ、アスカがプラグスーツでシンクロ実験用のシミュレーションプラグに乗り込む。
カヲルとヒカリは、実験室でその様子を見学していた。

「準備は良いかしら?」

『はい』
『大丈夫です』
『・・・問題ありません』

『さっさとやっちゃって頂戴。単にLCLを入れないだけでしょ?大袈裟なのよ!』

素直に返事をする3人に比べアスカは、相変わらず文句を述べる。
何につけても一言二言、言い返さないと気が済まないのだろう。
第二次反抗期真っ直中と言う感じである。

「では、無LCL状態シンクロ実験開始」

ナオコの号令で実験が開始されオペレータの声が次々と流れて行く。

「第1次接続開始、主電源接続」
「稼動電圧臨界点を突破」

「フェイズ2に移行」

「パイロットと模擬システム接続開始、パルス及びハーモニクス正常、シンクロ問題無し」
「オールナーブリンク終了」
「絶対境界線まで後2.5」

「1.7」
「1.2」
「1.0」
「0.7」
「0.4」
「0.2」

「絶対境界線突破します」

「模擬システム起動しました」
「シミュレーションプラグMAGIの制御下に入ります」

「気分はどう?」

リツコがシンジ達に声を掛ける。
ここまでは上手く行く事は、解っていた。
エヴァが受取りエヴァから返るパルスを、以前のデータからMAGIに疑似らせているのだ。
元々エヴァを動かしていた4人が失敗する理由は無かった。
問題は、体感である。

『久しぶりなので勘違いかも知れないのですが、何か違いますね』

「右手を動かすイメージを描いて見て」

『はい』

シンジが言われた通りにイメージすると、ディスプレイ上のエヴァの映像の右手が動く。
それを見て、喜びを露わにするマヤ。

「問題ないようね。MAGIを通常に戻して」
「はい」

『なんか、エッチな感じです』

「えっ?」

マユミの言葉に反応してプラグ内の映像を見ると女性陣は顔が上気しているのが明白であった。

「シンジ君は、どう?」

『前立腺をこねくり回されているような感じです』
『アンタら何言ってんのよ!変態じゃないの?!』

「アスカは何ともないの?」

『いつもより何かぼやけた感じはするけど、そんなエッチな感じはないわよ!』

その言葉を聞いてリツコは暫く思考に耽る。

「ドーパミンの量は?」
「はい、かなり出ています」

「βエンドルフィンは?」
「通常です」

「どう言う事?」

ミサトがいつものように割り込んでくる。
思考の邪魔をするなと言いたい所だが、それを言うと逆切れして余計に時間が掛るし煩いので、リツコは取り敢ず思っている事を告げてその場を過ごす。
それが、ミサトに対する一番面倒でない対処法なのだ。

「多分、LCLを介さない事により、A10神経接続だけとなったために、ドーパミンが過剰分泌されたのだと思うわ」
「何でそんな事が起こるのよ?」

「10箇所を刺されるより1箇所を刺された方が、そこに意識が集中するでしょ?」
「それは確かにそうだけど・・・」

ミサトは理解出来ないのではなく、明確な回答では無いために文句を言っているに過ぎない。
だからリツコは、別な明確な答えで黙らせたのだ。
この辺りはミサトに対するエキスパートと言う所だろう。

因みにプラグスーツは身体に密着するがLCL内でも皮膚呼吸が出来るように浸透性は高い。
案の定、女性陣の股間は黒く染み出していた。
LCLの中であれば、それは解らなかったのだが、今はLCLが注入されていない。
従ってそこだけが濡れてしまっているのが、映像でも見て取れるのだ。

(アスカは未だ幼いって事ね。自分の感覚に気が付いていないのか、敢えて気が付かない振りをしているのか、何れにしてもラインを調整する必要があるわね)

「今日は、ここまでにするわ。お疲れ様」

リツコは、パイロット達の様子から早々に実験を切り上げた。
しかし、リツコは、この時の考えが甘かった事を後で思い知らされる事になる。



A10神経は脳幹から視床下部を通って大脳皮質の前頭連合野に分布しており、記憶や認知、運動の遂行などの高次な脳機能と、不安や恐れ、幸福感や快楽などの情動と関係する。
また、親子や恋人同士の愛情に関しても重要な役割を果たすとも言われる。

「未だ母親を求めているアスカが、性的興奮をそれ程感じず、母親を求めていないシンジ君達が性的興奮を顕著に感じたと言う事かしら」

ディスプレイに映るデータを検証しながらリツコは呟いた。
元々、この親子の愛情に関する所でA10神経が使われていたのである。
コアにインストールされるのは母親であった為だ。
そして、運動の遂行などの高次な脳機能に繋がっているのも都合が良かったのだ。

しかし、A10神経の接続がシンクロだと言うのは間違いであった。
良くも悪くも碇ユイは天才であったのだ。
未だ解明されていない神経接続、それも数ある神経の内の一つで思考が伝られる物では無い。
LCLこそが全ての鍵であったのだ。

エヴァの体液の中でエヴァと一体化する。
電気的な接続は単なる補助でしかなかったのだ。
使徒のコピーであるエヴァに思考回路として人間をその体組織の一部とする事。
これこそが碇ユイの考えたシンクロシステムその物であったのだ。

だが、現在はMAGIにシミュレートさせるためのデータがあれば良いので、そのシステムを解明する必要はない。
リツコに取っては、今日取れたデータで補正すれば近いうちにシステムが出来上がる目処が立っていた。



「あれは一種の拷問ですね」
「そうなのかい?」

「快感だけが無理矢理引き起こされるような、そんな感じでした」
「私、大丈夫かしら」

マユミの言葉にヒカリは不安そうな顔をする。
シンジ達は、実験が終り帰路に着いていた。
何故かカヲルも一緒である。

NERVは現状、それ程潤沢な資金があるわけではない。
護衛するには、全員一緒に住んで貰った方が人員的にも助かるのだ。
アスカは、結局ミサトと同居している。
当初、NERV内に住居を用意したが、シンジ達が外に住んでいる事を知り、自分もと言い出した所ミサトが引取ると言い出したのだ。

「一体感と言うのも無かったし、シンクロしている感じじゃなかったね」
「・・・早く帰りましょ」

会話に加わらず、帰路を急かすレイ。
マユミは頷き、シンジは苦笑いしている。

「何を急いでいるんだい?」
「中途半端に刺激されたから、身体が疼くんです」

カヲルの質問に答えたのはマユミであった。
さっさと先に行くレイ。

「あの股間は凄かったからねぇ」
「・・・改良を赤木博士に進言したわ」

「あれじゃセクハラを通り越していますからね」
「それ以前に二人の通った後は、大変な事になりそうだし」

「それは、恐いねぇ。ところで食事はどうするんだい?」
「僕が二人の相手をしている間に洞木さんにお願い出来るかな?」

「それは構わないけど、大丈夫?」
「・・・問題ないわ」

結局、ヒカリもシンジ達の家に同居する事になっていた。
ヒカリとしては、家の家事が心配ではあったのだが、姉も妹も居るので問題ないだろうと結論付けたのだ。
家族より恋人を取ったと言う所だろう。
因みに現在ヒカリの恋人的存在は、マユミとレイである。
しかし、リリンに興味を持っているカヲルは、ヒカリの純粋さに好意を抱いていた。



数週間の時を経て、再びシンジ達は呼び出された。
システムの問題では無くプラグスーツの問題である。
身体状況を把握出来るようになっているプラグスーツは、生地を変えるだけでも大変な作業なのだ。
従って今回はサポーターパンツを装備する形にした。
しかし、リツコとしては、その状況もどう変化したのか観察したいのである。
そのため只サポーターパンツを下に履いて良いと言う形にはせず、ちゃんと状況を把握出来る物にしたため時間が掛ったのだ。

そして、今回はヒカリの分もプラグスーツが用意されていた。
ピンクを基調にした可愛い感じのデザインである。

「今回はどうかしら?」

『前ほどでは無いですね』
『こ、これで前程じゃ無いんですか?』

シンジの言葉にヒカリが驚いた声を上げた。
ヒカリは、これなら感じるわけだと思っていたのだ。

『やっぱりアンタ達変態じゃないの?』

今回余裕があるアスカは、またも罵声を浴びせてくる。
実際は、アスカは性的快感が開発されていないため、あまり感じないのであり、シンジ達は遙かに高い快感をいつも感じているから、それ程にも感じないだけなのである。
しかし、最近性的快感を覚え始めたヒカリには、かなりな刺激であったのだ。

「洞木さんは、他のパイロットより若干ドーパミンの量が多いですね」
「初めてA10神経を直接刺激されるからかしら?」

「私もちょっち乗ってみたくなったわ」

ミサトの無駄口に、リツコはニヤリと笑う。
その顔は獲物を得た猫科の獰猛な野獣のようであったが、モニターを見ているミサトは気付かなかった。

「他にはどうかしら?」

『以前と同じように、余り一体感は感じられませんね。それぐらいです』
『シンジ様と同意見です』
『・・・右に同じ』

「アスカは?」

『そうねぇ、靄が掛った感じ。後エヴァを感じないわ』

アスカはシンジ達とは同意見だとは、言いたくなかった。
シンジ達と違い、アスカは週に何回かエヴァとシンクロテストを行っている。
それを強調したくてエヴァと言う言葉を態と使ったのだ。

「そう。それはエヴァと繋いでないのだから当然ね。それじゃ連動試験に入ります。モニターに映る敵影に向け戦闘を行って頂戴」

『勝手にやって構わないのね?』

「えぇ、今回は動きの精度を見るだけだから、好きに動いて頂戴。後で実際の戦闘の時との違いを教えてくれれば良いわ。洞木さんは、勿論感じた事だけで良いわよ」

『武器はどうするんですか?』

「一応パレットガンを装備している状況で開始します。後はプログナイフだけね」

『了解』

「それでは開始」

リツコの号令と共にマヤがコマンドを打ち込む。
すると、プラグ内が前面スクリーンになった。
LCLの電解時より違和感があるが、見た目は同じである。

スクリーン上に現れたのは第三使徒サキエルであった。
シンジはパレットガンを打ちつつATフィールドを中和するイメージを描いた。
レイとマユミもシンジの後ろから撃っている。
ヒカリは、兎に角動こうとしているようだ。

そこへアスカが、一気に使徒に突っ込む。
しかしサキエルの腕のバイルにパレットガンを破壊された。

『くっ!』

すかさずプログナイフを装備し、組み付こうとするアスカ。
そこへ、サキエルの光線がまともに命中する。

『何よこれぇ!全然思い通り動かないじゃない!』

アスカは、自らの失敗を機械のせいにして喚く。
エヴァと繋がっていない今では、いくら攻撃を受けても痛みが無いため、危機感も無い。
本来であればエヴァが再起不能なまでに破壊されている状況である。
アスカのスクリーンには【Game Over】と表示されていた。

「シンジ君。ATフィールドを張ってみてくれる」

『了解』

シンジの言葉と共に初号機の前にオレンジ色の壁が現れた。
それを見て眼を見開くアスカ。
アスカは未だATフィールドを展開出来ていなかったのだ。

レイ、マユミの援護射撃により、難なくサキエルを倒すシンジ。

『ふん!こんなのは単なる遊びよ。実際のエヴァではこうは行かないわ!』

結局、シンジ達は軽やかに操っていたが、ヒカリはなんとか数歩歩いただけであった。
リツコに取ってこちらの方が問題である。
シンジ達から話を聞いても、かなり思い通りに動いていたと言う。
アスカだけは、全然駄目だと言っていたが、見た感じではちゃんと動いていた。
後は、コツなのか、それとも根本的に間違っているのかを突止めなければならない。

そこでリツコは閃いた。

「ミサト、マヤ。乗って頂戴」
「え?私?」
「わ、私もですかぁ?」

「当然だけれども大人が乗る事も想定されるわ。さっきミサト乗りたいって言っていたじゃない」
「問題ナッシングよ。このままで良いの?」

「裸に成って貰うわ。直接計測装置を取り付けるから」
「せ、せんぱぁい」

「大丈夫、映像は切っておくから」
「そんなぁ〜」

シミュレーションプラグに引きずられて行くマヤ。
何故かミサトは嬉々として用意していた。

「し、下着もですかぁ〜」

バックプリントのパンティと白いブラジャー姿のマヤが涙ぐんでいる。
ミサトは、サッサと脱いで既に乗り込んでいた。

「こ、こんな所にも付けるんですかぁ〜」

女性器にまで心電図計測器の末端のような物を付けられ泣きながら全裸でプラグ内に座っているマヤ。
こちらもミサトは平気で付けている。

「それじゃ、接続を開始します」

モニター室に戻ったリツコが号令を掛ける。
マヤの変わりにコンソールも操作していた。

『せ、せんぱぁい!な、なんか変ですぅ』
『ちょ、ちょっとリツコ!これヤバイわよ』

ミサトとマヤの音声だけが響くモニター室。
二人とも全裸である事を意識してマコトやシゲルは悶々としている。

「どうヤバイのかしら?」

『感じ過ぎるのよ!』
『あっ!あぁぁせんぱぁぃ、と、止めてくださぁぃ!』
『『あっあぁぁぁあぁぁぁ!!!』』

二人の淫猥な絶叫がモニター室に響き、静寂が訪れた。
股間を押さえている男子職員も少なくない。
女子職員は皆、真っ赤である。

「もしかして逝っちゃった?」

リツコの呟きは静寂に呑み込まれた。



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新世紀エヴァンゲリオンは(c)GAINAX の作品です。
拙著は当該作品を元に作成した代物です。
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