第弐拾参話
最初の決戦


華麗なるファンファーレと共に入場してくるパンデモニウムの選手達。
本当なら反対側から天使達が入場してくるはずなのだが、そちらから入場してくる気配は無い。

ざわめく会場。

「ペイモン、どう言う事だと思う?」
「さぁな、どちらにしてもルシファー殿に接触しておくべきだったか」

「今更遣らなかった事を言ってもしかたない。そんな事は些細な事さ、な?ビレト君?」
「アスモは現実主義だからな」
「アシュタロト君程ではないぞ?」

一人沈黙を守るベリアル。
なにやら歓声が沸いたので見上げると、立体映像でカヲルが競技場の中央に登場していた。



街を闊歩する3人組み。
一人は黒いボンテージのミニスカートに、膝上まであるブーツ。
ミニスカートはサイドが編み上げになっており、スカートの黒い編み上げの中に白い紐がリボン結びされているのが見えている。
上はエナメルのブラジャーだけで肘まである手袋に鎖で出来た首輪をしている。
唇は真っ赤で、濃いピンクのアイシャドー。
少し垂れ眼の愛くるしい顔が、毒々しい淫靡さを纏っている。

そして手に持つリードの先には二人の男。
黒い革のパンツと肌に張り付く黒のタンクトップ。
首には太い皮の首輪を付け、その金具からリードが伸びてマナの手に握られている。

すれ違う人々が少しは振り返るが、この街では既にそれ程珍しい恰好ではなかった。
流石に首輪にリードまで付けている者は居なかったが。
この前までは軍服っぽい服装だったマナ、ムサシ、ケイタの3人である。

その3人の前に柄の悪い輩が立ち塞がった。
まだ自らの魔の放出を調整出来ないマナの魔に当てられ、扇情的なマナの姿に欲情して襲いに来たのだ。

「姉ちゃん、なかなか色っぽい恰好してるな。そんな奴ら捨てて俺達と楽しい事しようぜ」

如何にも頭の悪そうな男が、馴れ馴れしくマナの身体に触ろうとする。
男がマナの体に触ようとした瞬間吹き飛んだ。

「ぐはっ」
「何しやがる!痛い目見たいのかよ!」

「ムサシ、ケイタ」
「殺して良いのか?」

「良いんじゃない?勝てそうなら殺れ、負けそうなら逃げろと言われているよ?」
「無性に闘争心が沸いてくるよ」

「何ごちゃごちゃ言ってるんだよ!構う事ない!男はボコボコにして女は輪姦しちまおうぜ!」
「行け」

男達の喧騒を他所に、マナは静かに言うとリードを放つ。
ムサシとケイタは解き放たれた猛獣のように飛び掛って行った。



「結局のところ、天界は霊子が主体で、魔界は瘴気が主たる構成要素と言う事かしら?」
「はい、その中間がこの世界で、どちらも中途半端に存在します」

リツコとマヤがマユミとテーブルを囲んで話している。
このようなオーバーテクノロジーとも異世界的技術とも言える話は、この3人か、後ここにナオコが加わるぐらいで盛り上がる。

因みにリツコとマヤは、下着の上に白衣を羽織っているだけであり、マユミは何時もの黒いゴスロリメイド姿である。
リツコとマヤがその姿であるのは、NERV内では性行為が行われる事を容認しているからであった。
女性職員も男性職員も表に出る事がない者達は、かなり薄着である。
制服の下には何も着けてない者も多い。

それも、強烈な淫魔達が居る事と、擬似エントリーシステムの影響だ。
擬似エントリーシステムはLCLを介在しなくなったため、その波動を空間を介して微弱ながらも漏らし続けていたのだ。
当然多数の擬似エントリーシステムを持つ第三新東京市全体で性的モラルは無きに等しくなっている。

取り締まるべき警官達ですら、性衝動を抑えられない状態なため無法地帯に等しい。
抑えられない物は許可してしまえば良い。
ナオコの考えでNERV内は、業務に差し支えなく双方合意の上であればどこで性行為を行っても干渉しないとしたのであった。

「霊子と瘴気の違いもよく解らないわね」
「物質的な見解を行うなら、どちらも同等な物です。より禁欲的なものか、欲望に忠実なものかと言うところでしょうか」

「住んで居る者の意識の違いと言う事かしら?」
「それが、一番影響を与えている事は事実ですが、それ以前に水と油を混ぜた場合、油は上に水は下になるような自然の摂理のようなものがあります」

ここに来てマユミの認識が広がったために、アカシヤブックからマユミが拾える知識も増えた。
と言うより、そもそも有るものを説明する事が出来るようになったと言う事である。

「じゃぁどちらに行くにしても、この体では無理?」
「いえ、行く事は出来ますが、その前に霊子や瘴気を感じる事が出来ないと、そこは単なる何も無い空間にしか感じません」

ミカエルが実体を持って現れた事で、どちらかの世界に行く術を作り出す事がリツコとマヤの最大の課題として浮上したのだが、マユミの話で、それは簡単な事では無いと結論付けられてしまった。



「本日は決勝戦にお集まり頂きまして有難う御座います。折角お集まり頂いたのですがチームエンジェルから決勝戦辞退の報を受け、チームパンデモニウムの不戦勝となり、優勝チームは自動的にチームパンデモニウムに決定致しました。しかしながら、これでは決勝戦を観に来て頂いた方々が不完全燃焼と成るのは必然のため、チームパンデモニウムの合意があれば、これよりチームパンデモニウムの優勝表彰を行った後、我がNERVの誇る初号機、零号機、及び四号機のパイロットであった3名と、チームパンデモニウムの模擬戦を実施したいと考えます」

カヲルは、周りのブーイングもスルーし一気にここまで話した。
静まり返る競技場。

「構いませんか?」

カヲルはチームパンデモニウムのメンバーに向かって尋ねる。
パンデモニウムのメンバーは一様に親指をぐっと押し出して頷いていた。

「チームパンデモニウムのメンバーは同意して頂けたと認識致します。それではこれより優勝チームの表彰式に移らさせて頂きます」

聊かのブーイングは有ったものの、カヲルはその場を落ち着かせる事に成功した。
優勝チームには優勝トロフィーと賞金の目録が渡される。

「天使達は逃げちゃったの?」
「当面の目的は達成されたそうですよ」

代表としてカヲルがトロフィーを渡す時に受け取った緑の髪の少女が尋ね、カヲルも答える。

「なんか競技会が終るまでは接触を控えてたのだけど、周りは色々接触していたみたいだね」
「そうでもないですよ」

「競技会が終ったら、逢いに行っても構わないかな?」
「皆様は優勝チームなのですから、こちらからご招待させて頂きますよ」

「本当?!」
「はい。模擬戦が終ったら、今日の夕食でも如何ですか?」

「勿論、お受け致しますわ」
「それでは、そのように手配させて頂きます」

一人一人に声を掛けられ、カヲルもそれに応えていた。



「さぁ始めようか」

シンジの言葉にレイとマユミはコクリと頷いた。
第三新東京市の武装ビルの中、青い零号機、紫の初号機、銀色の四号機がそびえ立つ。

迎え撃つは、5機の多種多様なエヴァンゲリオン。
色だけは派手なピンク、緑、オレンジ、黄色、赤紫とかなりビビッドな色使いだ。

『三機で構わないのか?』

外部スピーカーから流れる音声は、美しい音色だった。

『生憎と三機しか居ないと言うのが現状さ』
『そうか、ならば順番に一騎打ちと言うのはどうだ?』

シンジ達の予測通り、パンデモニウム側は一騎打ちを申し出て来た。

『そちらが、それで良いなら構わないよ』
『そうか、では、先方は…『私!私!私が行く!』…そうだ』

会話に割り込んで一歩前に出てきたのはピンクの機体であった。

「こっちはどうしようか?僕が出ようか?」
「いえ、まずは私が参ります」

さも当然の事のようにマユミが答え、銀色の四号機が一歩前に出る。

『きゃぁ!リリムちゃんね。始めまして♪』
『はい、マユミと申します。お手柔らかにお願い致します』

『私はビレト!宜しくねん』
『では、参ります』

いきなり四号機の周りに金色の凡字で帯が浮かび上がり、新体操のリボンが回っているように四号機の周りを包む。

『いきなり防戦?それじゃ勝てないわよ!』

ピンクのエヴァが四号機へ突進し、その合間に手に薙刀のような武器が浮かび上がる。
一気に切りつけたピンクのエヴァであったが、金色の帯に触れた途端、薙刀が弾け飛ぶ。

『あら、攻防一体ってわけ?なかなかやるじゃない』
『いえ、終わりです』

マユミの言葉とともに、金色の帯がピンクのエヴァに伸び、ピンクのエヴァを四号機と同じように取り巻く。
その瞬間、帯がピンクのエヴァを雁字搦めに巻き付いた。

『ちょっ!何これ!こんなの反則よ!』
『戦闘不能につき私の勝ちですね?』

『油断したなビレト君、次は私が行こう』
『ちぇっ、良い所無しじゃない』

オレンジの機体が前に出てくると、ピンクの機体は潔く後ろに下がった。

『我が名は、アシュタロト、参る』
『速い』

今度は防御壁を張る前に突進され、四号機は大きく吹き飛ばされる。
速度を重視したためか、武器を顕在化されなかったのは幸いであった。

吹き飛ばした四号機に追い討ちを掛けるように迫るオレンジの機体。
しかし、今度は銀色の壁に阻まれた。

『ATフィールドか?違うな、これは防護魔術か』

銀色の壁は、四号機の足元にある魔方陣から円柱状に展開されていた。

『ならば、五芒決壊!』

右手を掲げたオレンジの機体から一筋の閃光が走る。
その掌には、五芒星が浮かび上がっている。
四号機の足元にあった六芒星によるフィールドが五芒星の力により決壊した。

『くっ!流石ですね』

しかし、その時既にマユミは先ほどと同じ金色の凡字による帯を纏い終わっていた。
その能力を先ほど目の当たりにしたアシュタロトも、迂闊には踏み込んで来ない。

暫くお互い動かずに対峙する。

(あの帯は攻撃を仕掛けた途端、その攻撃を無効化し、その時出来た隙に乗じてこちらを拘束する…ならば、あの帯自体を破壊する)

オレンジの機体が腕を顔面の前で交差すると、握られた掌から凡字が浮かんだ刃が出てくる。
腕から外側に伸びたその銀色の刃は、オレンジの機体の腕を蟷螂の鎌のように見せていた。

『あれは、まずいですね』
『遅い!』

行き成り間合いを詰めたオレンジの機体は、四号機の周りで回る金色の帯を切りつけた。

「あぁあ、あれぐらい私にも出来るのに」
「油断したビレトが悪い。まぁ先鋒とはそう言うものだ」

辛うじて腕で防いだ四号機だったが、首筋に刃を当てられていた。

『ま、参りました』

その言葉で、オレンジの機体は、刃を収める。

「申し訳ありません」
「いや、マユミは充分やってくれたよ。次は…「私が行くわ」…綾波?」

「・・・碇君は私が護る」
「解った、お願いするよ」

レイは、コクンと頷くと、零号機を一歩前に進ませた。

「リリスのお出ましだ。手強いぞ?」
「解っている」

零号機は自然体で佇んでいる。
オレンジの機体は、少し姿勢を低くした突撃体制で隙を伺っていた。

『くっ!参る!』

勢い良く飛び出したオレンジの機体だったが、一歩踏み出した所でオレンジの壁に突き飛ばされた。

「ぐはっ!行き成りか!くっ!まずいっ!」

跳ね飛ばされ体制を整えようと立ち上がる時、アシュタロトの眼に真っ赤な螺旋状の二股の槍が零号機の手に握られているのが見えた。
自らの防御壁を出来うる限り張ったのだが、それらを何もない空間のようにその槍は進んで来る。

あっと言う間に、オレンジの機体の首を挟み込んで二股の槍が突き刺さった。

『ま、参った』

「ロンギヌスの槍か、厄介だな」
「あの自由自在な強烈なATフィールドも厄介よ」

『・・・次は誰?』
『僕だよ』

そう言って黄色の機体が前に出た。

『久しぶりだね。リリスちゃん』
『・・・ペイモン?』

『当ったりぃ。じゃぁ行くよ』
『・・・何時でも良いわ』

黄色のエヴァは顔の前で交差させた腕をブンと振ると、両方の手の甲に刃を出す。
先ほどのオレンジのエヴァとは違い、それはカタールと呼ばれる武器に似ていた。

黄色のエヴァは両手を後ろに伸ばした形で頭から突進してくる。
零号機がATフィールドを張ると、黄色のエヴァはジャンプし、両手の武器を一本に合わせると、全身をドリルのように回転させてATフィールドに突進した。

『・・・くっATフィールド全開』

レイは更にATフィールドを強固にし、その攻撃を弾き飛ばす。

『ふぅ、流石に硬いね』

ボロボロに成った両手の武器を見て、ペイモンは呟いた。
あっさりと武器を捨てると、今度はマユミのように文字の浮かび上がる帯を全身に纏わせる。
マユミが凡字で金色なのに対し、こちらは記号のような文字で更に赤い光を発している。

『・・・無駄』

レイが、ロンギヌスの槍を一閃すると、その帯は霧散した。

「流石に二番煎じは通用しないか。やっぱり小手先の技じゃなくて肉弾戦ね」
「持ち込めればな」

勢いをつけようとしたペイモンだったが、見方に出鼻を挫かれた。

『・・・来ないなら行くわ』

ちょっとした隙が命取りとなる。
一瞬立ち止まったペイモンにレイは攻撃をしかけた。

『なっ!』

黄色いエヴァの周りを回る蒼いエヴァ。
それは残像を残し、何体にも見える。
一斉に周りから突き刺さるロンギヌスの槍にペイモンは為す術がなかった。

『ま、参ったよ。流石リリスちゃんだね』

その言葉と共に緑の機体が前に出る。

『アスモデウスだ』

そう言うと緑の機体は、最初からエヴァと同じぐらいの長さの帯剣で八双の構えを取った。
レイも、ロンギヌスの槍を構え直す。

ほんの暫く対峙が続いたが、その拮抗は長くは続かなかった。
ブンと言う音と共に零号機が緑の機体の背後から切り付けている。
が、緑の機体は後ろを振り向きもせず剣だけを背中に翳し、それを受け止めた。

一瞬で大きく間合いを取る零号機。
レイに油断と言う言葉は無い。
緑の機体を中心に数十メートルが更地と化していた。

『我が剣を難なく避けるか』
『・・・お喋りしていて良いの?』

零号機は緑の機体の背後に一瞬で移動し、横一線にロンギヌスの槍を薙ぎ払う。

『くそっ!』

前に飛び退く事で致命傷は避けたものの、両足首を持っていかれ立つ事が出来ない。
仰向けになったとこには、眼の前にロンギヌスの槍の先端があった。

『ま、参った』

その言葉を合図にゆっくりとこちらにやってくる赤紫の機体。
無言で構えを取った赤紫の機体に対峙し、零号機は槍を収めた。

『・・・貴方の相手は私じゃないわ』

そう言ってレイは零号機を下がらせる。

「有難う、綾波」
「・・・問題ないわ」

『悪いね、流石に僕も何もしないとカヲル君に怒られるからね』
『・・・構わん』

赤紫の機体は、気分を損ねる事もなく、改めて初号機に対峙した。

『取敢えず、名前を聞いておこうか。僕は碇シンジ。君は?』
『・・・ベリアル』

『そう、じゃぁ始めようか』
『・・・・・』

ヘンジもせず、ただじっと構えるベリアルにシンジは少し落胆した。
今までの戦いを見る限り、魔族は陽気に話しかけてきていた。
なんで僕の時だけ…。
シンジはそう感じずにはいられなかった。

『無口なんだね。じゃぁ行くよ』

気を取り直し、シンジは初号機を駆る。
突っ込むと同時に肩のウェポンラックからナイフを取り出し、凄まじい速度で切り付けたが、赤紫の期待は冷静にそれに対処した。

「ベリアルちゃん真剣だね」
「当然だろ、相手は最強だ」
「確かにね」

口々に軽い言葉を交わす他の魔族達。
それは通信越しであり、シンジ達の機体にも届いている。

「あぁ早く夕食に招待してくれないかなぁ」
「ビレト、まだ戦闘中だろ?」

その遣り取りに、シンジまで拍子抜けしてしまった。

(彼?彼女かな?には悪いけど、速攻で決めさせて貰おう…)

何にかは解らないがシンジは危機感を覚え、速攻で責める決意を行う。

『悪いね』

シンジは一言そう言うと、腕を胸の前で交差するように握り締め初号機を回転させる。
初号機の周りにATフィールドの渦が出来、初号機が見えなくなる。
他の者達からは、オレンジの竜巻がそこに出来上がったように見えた。

ベリアルも油断せず動向を見守っていたのだが、それは突然頭上から拘束でやって来た。
初号機は、ATフィールドの竜巻に乗り上空高くまで舞い上がっていたのだ。
回転したまま突っ込んでくるそれは、ATフィールドでコーティングされたドリル。

ベリアルも尋常でない速さでその場を退いたのだが、ATフィールドの竜巻は、それを許さなかった。
直撃は避けたものの、ATフィールドの竜巻に飲み込まれる赤紫の機体。

初号機が回転を止め、その場に膝を付いた時、100m程離れた位置に赤紫の機体は錐揉み状態で頭から墜落した。

「あら?あっけないベリアルちゃん」
「仕方あるまい、あれは避けられない。対策を練っていたならまだしも初めて見る技だ」



18世紀のヨーロッパ貴族を思わせる長いテーブルの席にカヲル達は鎮座していた。
上座にカヲル、向かって右側にヒカリ、レイ、シンジ、マユミ、そしてマナの5人。
ムサシとケイタはマナの後ろにリードで繋がれ従者の如く立っている。
左側には奇抜な容姿をした魔族達5人。

「おぉ〜リリンの食事は相変わらず美味そうだよぉ〜」
「ビレト、行儀が悪いですよ」

だが、その食事を運ぶのはエプロン姿のナイ達5人なのであった。
食事を並べ終えるとエプロン姿の少女達は、其々、魔族の後ろに立つ。
何か用があれば即座に対応するためである。

しかし、シンジ達に敵意を持つ者達であれば、これは示威行為に映っただろう。
ヒカリを除けば、最強戦力が集結しているのだ。
いや、ヒカリさえも既に普通のリリンとは一線を隔している。

だが、魔族達はそんな事は感じて居ないし、何よりシンジ達に逢う事を楽しみにしていたので、このメンバーは違う意味で最高であった。
興味のあるリリンであるヒカリ、リリスにリリム、そして何よりシンジとその従属者達。
逆に言えば願ってもない人選であったのだ。

「なんかワクワクするね〜」
「私もです。このまま食事だけと言うことはないですよね?」

妖艶な笑みを浮かべるビレトとペイモン。

「い、いきなり挑戦的だね。取り敢えず食事を始めないかい?カヲル君」
「そうだね、それでは競技会の優勝チームであるパンデモニウムの皆さん、おめでとう、今日は親睦会と思ってくれてかまわないよ。存分に楽しんでおくれ。それでは乾杯」
「「「「かんぱ〜い」」」」

その後は、文字通り酒池肉林と成り果てた。
切っ掛けは、給仕を行うナイ達にビレトが手を出したのが始りである。

「こっちも美味しそうだなぁ」
「ご賞味頂けますか?」

手を出された方も挑戦的であった。

魔族は、基本的に両性である。
どちらかと言えば女性体を好むが、男根を生やす事など彼女達に取っては容易い。
女性体でありながらもリリンの男達などは比べ物にならないぐらい逞しくもなる。

5体5のパンデモニウム対アザトースの戦いが、ここで実現された。
だが、所詮ナイ達の叶う相手ではない。

結局、マユミやマナ達も参戦し、ヒカリだけはカヲルの傍を離れず、シンジとレイは、事の成り行きを見守っていた。

「ルシファー様、いや碇シンジ様!最早逃げませんよね?」

最初に手を出し、回りにナイ達やマユミ達を這い蹲らせて立ち上がったビレトは、シンジに向かって股を広げ誘う。

「どうしよう?綾波」
「…問題ないわ。返り討ちにしてあげて」

「返り討ちって…仕方ないなぁ」
「…大丈夫、碇君は私が護る」

そしてシンジは、渋々?参戦すると、初っ端から全開で5人を責め立てた。
股間の物は15本に分裂し、5人の身体に巻き付き、口と二つの穴を蹂躙する。
ここまで来るとシンジは、触手の怪物である。

「あぐぅっ!」
「こ、こんな馬鹿な!」
「だ、駄目!深すぎる」
「あ、有り得ん、これ程一方的に責められるなど」
「…」

5人が一方的に責められ、満足したような顔で倒れこんだ後、流石のシンジも膝を付いた。

「お見事でした」

何時の間にか復活したマユミが、シンジの顔を優しく拭う。
マナやナイ達は未だ復活していない。



翌朝、ビレト達は元気に帰って行った。
マユミやナイ達も元気に見送ったのだが、何故かシンジだけが、どっと疲れた顔をしていた。

あの後、更に復活したナイ達にご褒美を強請られ、レイにも強請られ、当然マユミやカヲルも参戦し、結局シンジは、あの場に居た全員を相手にしたのだ。

「これから忙しくなりそうだね」
「僕は、身体が持つか心配だよ」

カヲルの言葉に、シンジは自分のこれからに危機を感じるのだった。



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新世紀エヴァンゲリオンは(c)GAINAX の作品です。
拙著は当該作品を元に作成した代物です。
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